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大きな碇を繋ぐ鎖が海の中
ゆうらゆうらと、たゆたう
船はその上に浮かび
波のまにまに揺れている
そんなところで何をしている
汝(なれ)はなぜ海神の加護を信じぬ
問いは鎖はぶつりと切って
....
真ん中に炎が盛んに燃え上がっていたが火種のようなものは見えなかった
真ん中とは田の真ん中
田とは手や足の汚い老父が昔いじくり回していたところ
ウィンドウズ
窓のことだったらもういくつも開いてい ....
その日も、少年(予定)は、間違えた言葉をそのままに口にする
変換の仕方も削除の方法も、最後には気付けないことばかりなので
いつまでも、「あ」と「い」が上手く発音できない
それでもいいか、なんて思 ....
2006年6月1日より俺は愛の在るSEXに至らないすべての行動を拒否する
ビッグバンは何故起こったのかっていうとそれはやっぱ恥ずかしかったんじゃないかな
神が何故世界を創造したかといえばそりゃあ気 ....
華美な言葉ハかびな言葉
詩なる言葉ト死なる言葉
あん心あん全あんあんやらしい
いやんばかんなかばんなか
どいつどどいつどっちらけ
じぃくハいるじくハいる
べつにサバ煮とさばよ ....
飲むヨーグルトを飲んだ
飲まないヨーグルトは飲まなかった
食べるヨーグルトは食べた
食べないヨーグルトは
食べなかった
幸せなヨーグルトは
幸せに満ち溢れていた
虹のかかるヨ ....
どうも、初めまして
そういって差し出された名刺には
川田、と書かれていて
その時少し気になることがあったが
構わず私も名刺を渡した
彼は私の名刺を一瞥してから
スーツのポケットにしまい
....
だれかれかまわず 噛みついて
信者をふやしているが
きみだけは天然のまま
わたしを
蹴ってほしい
赤ちゃんが乗っています
世間でステッカーがはやりはじめると
和泉町3丁目にある零細ステッカー会社の社長はへそまがりだから
赤ちゃんだけ特別扱いするのはおかしい と言い出し
次のような亜種をどん ....
麦茶が漏洩している
いっぱいやってくる客のために
数個のコップと
数個のヤカンを
用意している途中であった
それ は確かに漏れている。
術を唱えることもできたが
ごそごそと口を動かす ....
父の墓に特級の日本酒をぶっかけたい
父の墓をキックしたい
父の墓のまえで煙草を吸いたい
父の墓の前で女とやりたい
父の墓の前で女にしゃぶらせたい
父の墓の前でいろいろ考え ....
ソファーにふんぞり返ってるすべての年上の男をライトセーバーで殺しに出かけたい
話し合いのテーブルにつく気はさらさらない
7兆円もらっても俺はお前たちを殺すことをやめない
お前たちの礼儀作法は常に ....
正確な、正確な、階段を
カン、カン、落下、してゆく音で
冬の風が半音上がって
度重なる半音分の痛みが次々に
刺さっては馴染んでゆくこめかみ
更に
視覚
という切れ目へと
....
ほめてほめて
あさ
おきたというだけでほめて
これはこどもっぽい
こどもっぽいふるまい
じゃあこどもっぽいということをほめて
めざめたばかりのぼくをだきかかえて
よいしょともちあげて
....
巨大な円板が大地を切断する
半円を描いて回転し
二つ三つ 軸を直角に交差して
回り続ける真鍮色の無機性に
平らに土を露出した大地はなすすべもなく
うめき声もたてぬ
バットから生まれ
....
蔓長い水草の絡まりついた 手を叩き
水をたらふく吸って膨れ上がった 足を踏み鳴らす
「丘の裾野に咲き誇る
キンポウゲの群生から
花房一本嘴にくわえ
夜露の空を飛び渡り
あなたの ....
疲れてピアノが寝ていた
狭いピアノだったので
添い寝をすることもできた
やがて、か
間もなく、か
多分それくらいのことだろう
僕であることを間違えた僕を乗せて
草の列車が発車する ....
腕を
上げ下げする時モーター音が少しうるさいでしょう
ごめんなさい
今日はどんな一日でしたか?
駅でまたお腹が痛くなったんですか
大丈夫ですか
私ですか
私は駅のホームか ....
ぼくが包茎だったころ
アフリカはとおく
象の足は八本あった
あのひとのほほは白く
うつむくまつげは長かった
どんな人にも天使のように微笑むので
誰もが自分はあのひとに愛されていると勘違 ....
時々
ドキドキ
疎外された気分に
なって
少し雲をみる
覆われるように
垂れこめている
少しの間包んでくれ
マフラーを巻きなおす
自分だけのページが出来た
生きている
言い切 ....
「こんばんは今日も皆さんと一緒にポエトリーリーディングをたしなみたいとおもってやってまいりましたモリマサ公です。
ひどい世の中ですね、傷ついた心を癒すため詩をかいても、書けば人を傷つける。そんな詩 ....
舞台となった森は狭かった。
そのままの格好で、と狩人は言った。
少年が頭にのせていたリンゴは本物だった。
憎悪に燃える魔女の瞳。
ぐつぐつと煮立った鍋。
気味の悪い匂い。
眠れる森の―、そ ....
僕らは 一つの 曲がりくねった 鼻
尖り 早朝の 太陽に照らされた
老人の ショーツを 見ては
委託販売を 申し込み
狐の 和尚の 尻尾を 抱いては
あんなに 毛皮は 高いのに
呟く ふり ....
愛しているようで
愛していなかった
それから落ち葉のように
視線は虚ろだった
何を着ても似合うのは
君のせいじゃないから
心配しなくていいよと
よく言い聞かせておくことにして
僕は ....
おなかのお肉をつまんで微笑むような
どこにも着地できない優しさについて
夜中に姉と考えてみる
そういう気持ちに名前をつけようとした事がある
猫は暗がりを震えながら歩くはずだし
せめて口か ....
1)知らない
ゆるやかな流れをたどり
登りつめれば
そしてそこは
おまえの来るところではない
そいからかしずかれ
そいから食べられちゃえ
そいからおまえが
どれだけ女らしくなっ ....
ゼブラフィッシュとの相似について考えていた
それは一種のひらめきにも似た苦悩
わずかな鼓動に
すばやい痛みを感じ取る
魚の遺伝子
その夜は
やわらかく着床する情念に囲まれて
....
赤頭巾 お前の指は
技巧にはしりやすい
あの人々は棘だらけの岩の間で
すっかり虚ろだ
勇敢ささえ捨ててしまった
願いましては
彼らにふさわしいドキュメントを
彼らの目にミラクルを
....
ドビュッシーを聴く
なんとなくの気分で
なんとなくの夜
泳いでいると ちくり
ふいに
音楽が死んだらきっとかなしい
なんておもってしまって 私
父が
美意識の問題だね
といっ ....
汗臭い 髣髴とする 悪魔の 香りだ
匂い そう 言い換えてもいい
私の 魔笛は 虚ろな 無人駅の
顔のない 踊り子によって
汗臭くなる
ので
(誰だ、私を 命令する、 散歩の 自殺者は ....
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