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水清く きらめく夏の 想い出を
ビー玉にして 留めていたい。
夕影がひたひた伸びて心ぼそい
手の鳴るほうへ手の鳴る{ルビ方=かた}へ
最後まで残るこわさに二人して
遊びなかばで遁げるたそがれ
終わらない遊戯にも似る夕暮は
....
舌先が絡める熱い銃口の鉄の苦みは血の味に似て
約束の指でいざなうライフリング自我突き破る濡れた弾丸
背徳を縛る鎖の錠を撃つ。ふたつの魂(たま)は逝く果てもなく
サンダルの指さき焼いて終わる夏
さわぐ波音遠くに聞いて
誰もいないパラソル揺れて砂浜に
思い出さえも続くスナップ
飲み干したカルピスウォーター氷だけ
....
草あざみ風はどこへと吹くのやら
一人の道に時は惑いて
くちづけはブーゲンビリアあかあかと
見つめる瞳にしずむ太陽
透きとおる{ルビ項=うなじ}をみせて{ルビ月見 ....
・・
「プロローグ・夏」
風が吹く渚できみと見たものは プロローグ「夏」シャインドリーム
楽園と示す標は傾いて君へとむかう(アイタイキモチ)
駆け抜けろ渚通りは ....
呼吸するすべなど誰も教わらない駆け出す夏はどこまでも海
鍵盤を戸惑うような告白が胸をすみかに未来へ渡る
横顔にかける祈りもつかのまに夢から夢へ原理をつなぐ
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宇治橋
夕霧にかすみつ渡る面影に
露けき花の色が重なる―――
観月橋
しめやかに
欠け満たされぬ夕月の
心を以ってなぞる君の名
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「アリュール」
{ルビ汚=けが}れならば五月雨川に流せりと誘ふその手は{ルビ梔子=くちなし}に似て
「ブラック」
黒髪に触れし指先奏づるは重なる肌のあつき旋律
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