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誰もいない小学校の裏で
ポタポタと屋根の雪が溶けて落ちる

誰も見ていない小さな花壇で
小さな二色の花びらが朝日を浴びる

新学期の声が遠くから聞こえてくる
雪を踏む足音が近づく

 ....
小さな赤い長靴を履き
キンカンの実を大事に抱え
嬉しそうに歩く女の子

子供には大きな袋に
たくさんの金柑が揺れている
頬のようなオレンジ色

太陽の赤ちゃんのような
小さくて丸くて ....
海の見える小高い丘
小さな貝殻細工の
可愛い蛇口

潮風が染み付いたベンチから
ペンキの赤い欠片が
公園のあちこちに落ちて

砂と交じり合いながら
なにか言葉を探すように
花びらを ....
冬のプラネタリウムが
初めてのデートだったのよ
パパはずっと小さなころから
星が好きだったわ

ママが星に詳しいのは
パパのせいなのね

プラネタリウムって
どんなところなの
私も ....
長く学校を休んでいる
小さな女の子に
セントポーリアが届いた

白桃色と深い青
部屋の空気が
嬉しそうに動く

ベルベットが張られた
バスケットから
葉が溢れ花が揺れた

青い ....
雪の涙が落ちるように
春を待つ種を見守る
慈愛の白い花

雪の蝋燭のような
やさしい光が
大地に沁みわたる

白い花をささえる
透き通る翡翠のような
純水で創られた緑のストロー
 ....
鳥になりたいと思う
小さな鳥になりたい
大きな翼で高く飛べなくてもいい
深い谷を見下ろす勇気は無いから

あなたの手のひらで鳴いて
頭をそっと撫でてほしいだけ
息がかかるだけでいい

 ....
冬休み最後の日
オルゴールがゆっくりと
視界に足跡をつけていく

私は一人ピアノの前に座り
昨日の夜 街灯の下に忘れた
温もりを何度も探してる

忘れたのではない
私は置いてきた
 ....
ノックする音が聞こえた
私はゆっくりドアノブを回して押した

「こんにちは」
優しく懐かしい声

顔が見えないくらいの
たくさんのシンビジウムを抱えて
大好きな人が目の前にいる
 ....
1月の庭に雪だるまが一人
小さいけれどダイヤの糸が
月あかりに透けて光る

子供の小さな手で創られた
小さな雪だるまの中に
温かい陽が灯る

小さな薄い羽根が
繭のような
雪だるま ....
歩道の片隅で汚れた雪が
恥ずかしそうに
早く溶けてしまいと言っている

子供が走りながら
雪を蹴ってゆく
綺麗な雪が陽を浴びる

ありがとうと言いながら
雪は溶けて消えた

枯れ ....
神様が地球に水槽を造った
人は海と呼んだ

すべてが生まれる水槽
海は産みという言葉と同じ魂

いったいどれだけの
月と太陽が
現れては消えたのだろう
長い長い時間が
月日という言 ....
色あせた花の耳飾り
3歳の誕生日に
ポケットに入ってた

今日はもう卒業式
明日からはおとな
窓辺に新しい耳飾りがあった

あの時の妖精だろうか
ありがとう
私は元気だよ
雪の精の墓地のような
石灰華段に座り見下ろせば
トロイアの木馬が運ばれていく

黒髪に陽が一滴跳ねたような花
木馬にも花飾りを内緒で乗せて
命の陽が消えないようにと祈る
アフリカの満月は
コノハズクの目に似てる

梟の歌にあわせて
花を織る妖精
日焼けした笑顔
月影の人形劇

絵本が開くように
森の中をパタパタと
花が開いて埋め尽くす
寒い冬は好き
街中のドアも窓もすべて
隙間風を少し残して
閉め切ってしまうから
私は誰にも気づかれず
妖精とピアノを弾く
漏れ溢れる音は庭に流れ
雪に小さな笑窪を残していく
妖精の ....
あなたが雪なら
離れていよう
解かしてしまうから

わたしが雪なら
そばにいたい
温もりで解けたいから

ふたりが雪なら
結びついて
ひとつの氷になりたい

雪が生まれたら ....
雪の下で眠る私を
氷を解かす光がくすぐる
春の時間を切り取り
ひとつまたひとつ
未来から運んで蕾をひらく
足もとに金色の指輪が咲く
見つけたら心につけて
冬の道を照らしてほしい
私 ....
まるく白い
夜空の星のような
あられが降る

いったいどれくらい
落ちてくるのだろう
星の数だろうか

アスファルトを
白く塗っていく妖精だろうか

手のひらで溶ける星たちは ....
雪が降るように無数の愛が降る

語らず求めず大きな愛が降る

妖精は樅の木で待ち合わせ

花びらが降るように飛んでいく

バラの香りは小さな蝋燭に咲く

赤い炎が揺れる夜にあじ ....
瞬きの瞬間に名前覚え
会うたびに癖を覚え
好きになった時の
あの心地よさと興奮は消えず

どうして忘れられようか
一度でも本気で愛したら
言葉の一文字さえ捕まえたい

嫌いになる ....
赤いキャンドルが
半分溶けて流れて
涙のように固まって
固まったまま泣いている

焦げた芯が
あの晩のまま
時間を止めている

二人で灯して
二人で息を吹いた
赤いキャンドルが
 ....
星が私を見ている
なぐさめてくれる

今日の終わりの中で
空耳のように
幾度と無く
宇宙から星の囁きが
降ってくる

宇宙が悲しみの
ため息を集めて
遠ざかってゆく

深 ....
閉店後の園芸店は
花達がゆっくり休む時間

子猫がやって来て
色とりどりのジュリアンに
話しかけた

子猫は言う
僕は自由だよ
どこでも行けるんだ

みんなはずっと
ここに ....
宇宙の公園にいるみたい
あなたのまわりに
星だけが浮いている
すいこまれてしまいそう

あなたは優しくささやいた
ずいぶん待たせたね と
その言葉だけで
私はふるえがとまらない

 ....
とっても温かい海の中で
私は笑っていた
優しい母に抱かれて

泣いて生まれたけど
涙はまだ無い
涙の海にいたというのに

温かい涙の海で
私はすべてを
神から頂いてきた

 ....
妖精が毎晩ずっと
雷雨の夜も
凍る夜も
風が羽根を掴む夜も

いくつも季節を越えて
一つづつ運んでる
小さなバラの蕾を
ひとりぼっちの
あの子のポストに

あの子はもう一年も
 ....
夕日は海の底で
赤いイヤリングになる

人魚がクラゲに
似合うかしらと聞く

誰かに見て欲しい
波を超えると妖精になり
星の浜を飛んでいった

裸の妖精は恥ずかしくて
森のド ....
風の内緒話し
鳥の告白
雲の散歩道

白い花は雪の匂い
怖いほど空が近い
妖精の羽音が聞こえる

どれだけ登れば逢えるだろう
頂上に咲く雪の結晶
エーデルワイスの優しい瞳
 ....
冬の晴れた黄昏の海
彼の足元に波が打ち寄せる
私は背中に耳をあてる

このまま背中に溶けてしまいたい
おんぶされて見る景色は
夕日の味がした

並んで飛ぶかもめが聞く
「ついてく ....
1486 106さんの丘白月さんおすすめリスト(86)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
サイネリアの妖精- 丘白月自由詩220-3-7
キンカンの妖精- 丘白月自由詩120-3-7
虹をつかまえた猫- 丘白月自由詩220-3-7
冬のプラネタリウム- 丘白月自由詩3*20-3-6
セントポーリアの妖精- 丘白月自由詩2*20-3-6
スノードロップの妖精- 丘白月自由詩120-3-6
ひな- 丘白月自由詩220-3-5
オルゴールの妖精- 丘白月自由詩220-3-5
シンビジウムの妖精- 丘白月自由詩120-3-5
エリカの妖精- 丘白月自由詩220-3-4
歩道の片隅にも季節は過ぎて- 丘白月自由詩120-3-4
うみ- 丘白月自由詩220-3-4
アスクレピアスの妖精- 丘白月自由詩120-3-3
ラナンキュラスの妖精- 丘白月自由詩220-3-3
スパラキシスの妖精- 丘白月自由詩120-3-3
妖精の足跡- 丘白月自由詩119-11-24
- 丘白月自由詩3*19-11-24
ウィンターリングの妖精- 丘白月自由詩119-11-24
雪のたね- 丘白月自由詩219-11-20
クリスマスローズの妖精- 丘白月自由詩119-11-19
冬のセレナーデ- 丘白月自由詩219-11-18
赤いキャンドル- 丘白月自由詩319-11-18
あなたを感じた夜- 丘白月自由詩219-11-18
花と子猫- 丘白月自由詩219-11-17
恋人を待って- 丘白月自由詩119-11-17
涙が生まれた日- 丘白月自由詩1+19-11-16
恋する妖精- 丘白月自由詩319-11-16
冬珊瑚の妖精- 丘白月自由詩419-11-15
エーデルワイスの妖精- 丘白月自由詩219-11-14
海岸の妖精- 丘白月自由詩219-11-14

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