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赤いハンカチをちぎったように
嘘の花びらが積まれていく
いちばん下に隠された気持ちが
あなたに見えるかしら

妖精が色とりどりの花苞を
持ち寄って集まる
星のしずくを集めた花が
中 ....
恋の学校が
たったいま閉校した

卒業したのだ
そう片想いが終わったから

告白を書いたテスト用紙
何気なく渡して
採点が始まる
点数はオリオン座の真下

街路樹の枝に星が吊 ....
夜の公園で落ち葉が遊んでる
すべり台からジャングルジムへ
ブランコから砂場へ

きっと子供には見えてる
妖精が葉の下に葉の上に

隠れてなんかいない
私には見えないだけ

目で追う ....
雲が帰って

空には誰もいない

見上げるすべてが

星と月だけのものになる

やがて

聴こえてくる

オーケストラの音が

目の前まで星が降りてくる

月が指揮をす ....
種を蒔いて
たくさん たくさん
花の種を蒔いて
あなたの喜ぶ顔が見たい

カラスが落とす胡桃を
あなたは追いかける
カラスと競争して拾うと
割ってあげてと私に言った

チューリップ ....
あなたは野ばら
小さな微笑みの中に
大きな朝露をためて
揺れる空気を待っている

あなたは桜
四季を忘れず
光を感じて
温もりを知っている

あなたは雲
夏の日差しを隠して
冬 ....
月から流れる光が
砂時計のように

ゆっくりと
時には早く
街に降りそそぐ

誰もいない
暗い部屋の窓にも
月の光が温もりを照らす

街灯のない道に
小さな花が咲いている
月 ....
朝日がゆっくりと
木々の枝と葉を
一つ一つ
赤く染めて昇る

朝露を浴びて
赤く透き通る光が
野原の宝石箱から
もれて広がる

冬苺の妖精が
雪のような
白い羽根を広げて
 ....
天窓にひとり
夕日に火葬されてひとり

赤とんぼひとり

馬鹿な詩人なら
まるで自分のようだと
同情を誘うような
ありふれた言葉を書くだろう

ただただ
救えない
絶えゆく命を ....
自分が生まれた時にはもう
詩を書く人は存在していなかった

もう絶滅していたのだ

詩を体感するには
過去の詩人を探すしかなかった

遠い昔の
言葉のおにぎりは
なんと美味しいこと ....
ビワが妖精の意思を咲かせる
愛しているから心配しないで
春まで眠るからノックしないで
甘い果実の中で目覚めるまで
あなたの指が触れるまで
ああ舞い降りる雪は麻酔の香り
少しづつ泡立てた
雲をたくさん集めて
妖精が空を洗う
石鹸の香りが
雨で流され土に染みる
やがて花の匂いになり
庭にいたあの人を思う
朝日の声が聞こえたら
おはようと言いましょう
朝日は嬉しいのです
たくさんの人に逢えるのが

夕日の足音が聞こえたら
ありがとうと言いましょう
夕日は祈っているのです
明日もあなた ....
いつか天使に
羽根が翼になるように

そうなればと
天使に恋をした妖精は
こっそり見つめてる

天使の鈴が咲いたら
たくさん届けよう

綺麗な鈴の音をぶら下げて
クリスマスの ....
凍るように広がる
冬の夜空は海のようで
東から西へ流れる月はクラゲ
夜光虫を集めたプレアデス

今夜も編んでるあなたへ
羊は身体を差し出して言う
私の毛をどうぞと
温かな夢を編んで ....
小さな歩幅で駆けてくる
足を踏み外して
天の川へ落ちていく
尻尾を立て泳いで渡る

岸の向こうで待っているのは
シリウスの瞳のおおいぬ座

プロキオンはこいぬ座の魂
白く小さくひ ....
遠い過去から歩いている
迷子の猫を拾った

心のなかで遊んでいる
頭のなかを一日中歩いている

今はもう星座の鎖を解かれ
自由に宇宙を散歩している

私だけの星になった猫
抱き ....
川の流れる音
陽の匂いがする土
草は高原を走り
白い雲は山の襟巻き

種を一つあげましょう
夜の良いところは
星を見せてくれること
昼の良いところは
陽の温もりを感じること

 ....
バラが散ったあとに
可愛い赤い実が呼びかける

妖精は両手いっぱい摘んで
森の湧き水に浮かべる

宝石のようなハーブは
冷たい夜に妖精を温める

湯気の向こうに
ぼんやり見える ....
星の時計が雲の隙間に見える
白い光の花が
妖精の足あとのように
草の間に咲き誇る
映るの時間を止めた針
雨はいま帰ったばかり
幸せ探すのは一度別れた二人
繋いだ手のひらの中に
見つ ....
朝陽は息を吹くように
暗い部屋を満たしていく

朝陽は地球の斜面を滑って来る
惑星をノックしながら

朝陽は閉じた目蓋にも降りる
妖精の影がぼんやり映る

朝陽の命は短くて
赤 ....
ピンク色の紫陽花
大きな鉢植えを
母の日に届けたとき
帰る私を寂しげに見るから
何度も会いにいった

初夏にはラムネ瓶のように咲き
涼しげに笑っていたね

秋には紙風船のように赤 ....
いつか誰もが星に帰る時が来る
あの美しい光の中に帰る時が

わたしの魂は美しいだろうか
あの星の中に溶けても
大丈夫だろうか

あの星を汚さないだろうか
あの星に相応しい魂だろうか ....
積み上がった手紙の上でお昼寝
高い壁の上には細長い光窓
薄暗いポストの中は温かい

一通の葉書が妖精の頭に落ちる
あくびしながら目を覚まし
滲んだ宛名をなぞる妖精

そっと差出人の ....
落ち葉の海で溺れるカラス
魚になりたいと鳴く

妖精が黒い羽をすべて
赤い葉と取り替えるかと聞く

カラスは喜んでうなずく
鱗のように落ち葉で身を包み
赤いカラスは飛んでいった
 ....
星を指さし
星座をなぞって
ふわり歩いてゆっくりと
冷たい空気を吸って
白い息を空にかける
月の巣のように
1486 106さんの丘白月さんおすすめリスト(86)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ポインセチアの妖精- 丘白月自由詩219-11-12
恋の学校で- 丘白月自由詩119-11-12
妖精のお掃除- 丘白月自由詩119-11-12
星のシンフォニー- 丘白月自由詩219-11-9
あなたは花- 丘白月自由詩219-11-9
あなたは永遠- 丘白月自由詩119-11-9
永遠の花- 丘白月自由詩319-11-8
冬苺の妖精- 丘白月自由詩119-11-7
オレンジミュージアム- 丘白月自由詩319-11-7
詩の無い世界- 丘白月自由詩419-10-30
枇杷の妖精- 丘白月自由詩119-10-19
雨の日に思う- 丘白月自由詩319-10-19
愛の祈り- 丘白月自由詩119-10-19
クレマチス・ピクシーの妖精- 丘白月自由詩119-10-17
おひつじ座- 丘白月自由詩319-10-17
こいぬ座- 丘白月自由詩119-10-17
猫座- 丘白月自由詩319-10-16
ボジョレー村の妖精- 丘白月自由詩119-10-16
妖精のローズヒップティー- 丘白月自由詩119-10-16
幸福のネジを巻く- 丘白月自由詩319-10-14
朝陽- 丘白月自由詩119-10-14
フェアリーアイの妖精- 丘白月自由詩219-10-13
帰る場所がある- 丘白月自由詩219-10-13
ポストの妖精- 丘白月自由詩119-10-12
魚になったカラス- 丘白月自由詩219-10-12
夜空に棲んで- 丘白月自由詩419-10-12

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