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朝、部屋の窓を開けると
鳥がさえずっている
実はあなた
この鳥ではないですか
朝、食卓につくと
あじの干物がでている
実はあなた
この、あらわに開きにされた
あじではないですか
....
誰も ぼくのことを呼んではくれません
でも 一番初めにでていきます
けっして 前座のつもりはありません
なるほど メニューに僕の名はありません
ときどき 僕をいらないという人もいま ....
休園中の
誰もいない遊園地で
ひときわ大きく
一本のレールが
空に向って伸びている
カタカタカタ
カタカタカタ
レールの上を
ジェットコースターが
空に向ってのぼり始めた
....
春のおだやかな日溜りの中
土のにおいがわかりますか
春の息吹で
緑の香りに隠れた
土のにおいがわかりますか
あなたが今
しあわせを感じずに
春をむかえているのなら
この土のにお ....
冬の風が
冷たく街を冷やしていく
人けのない夜の風俗街
ぽん引きたちは
厚いコートの襟を立て
北風から身を守りながら
ポケットに突っ込んだ手で
何をつかもうとしているのだろう ....
ステンドガラスを通り抜けた
やわらかいひかりは
賛美歌によって
七色に彩られた
今、若い男女が
永遠の契りを
結ぼうとしている
その奥では
マリアの像が
首をかしげて
不安げに ....
大きな風が
ブナの木を揺らすとき
人は
何事が起きたのだと
ハッとする
でも
小さな風には
見向きもしない
なぜなら
人は
自分が
大きな風を
吹かすことばかり
考えてい ....
きらきら
点滅する
イルミネーション
黒く浮かびあがる
恋人たちの影
街はクリスマス
きらきら
点滅する
彼らの時間のなかで
もう
どのくらい
経 ....
ぼくの誕生は白だった
白は何事にも弱く
ちょっとした埃でも
すぐに汚れてしまい
“まぶしい純白 ”と言われたのは
ほんの一瞬だった
ぼくは
成長とともに
すぐに
泥水をかけられた ....
新雪が積もっている
よく見ると
小さな穴が
点々と続いている
それは
子供が通った足跡
ぼくは外へ出て
子供の足跡を
上から踏んでみた
ざく
冷たい空間を
ざく
....
僕は
子供の頃
父と母を見て
はやく
はやく
大人になりたかった
なのに
大人になると
一年
一年
と
何年、歳を重ねても ....
今日の仕事を終え
一歩会社の外へ出ると
じっと我慢していたものが
じわり じわり
からだから溶け始めた
都会の空は赤く染まり
ビルの頭のうしろへ
夕日が落ちていく
時のふりこは
....
追いかけても
追いかけても
つかまえられなくて
すぐそこに
あるように見えたので
ちょっと
手を伸ばしてみたけど
ちっとも届かなくて
とても
遠くにあるんだ
ということに
....
渡 ひろこさんの沢村 俊輔さんおすすめリスト
(13)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
ひと
-
沢村 俊 ...
自由詩
7
07-5-19
脇_役
-
沢村 俊 ...
自由詩
5
07-3-15
ジェットコースター
-
沢村 俊 ...
自由詩
4
06-12-17
_大_地
-
沢村 俊 ...
自由詩
7
06-9-10
_街
-
沢村 俊 ...
自由詩
4
06-6-27
マリア
-
沢村 俊 ...
自由詩
4
06-4-1
風
-
沢村 俊 ...
自由詩
6
06-2-25
クリスマス
-
沢村 俊 ...
自由詩
3
05-12-18
灰色
-
沢村 俊 ...
自由詩
5
05-11-3
新雪
-
沢村 俊 ...
自由詩
5
05-10-29
おとな
-
沢村 俊 ...
自由詩
4
05-10-10
ねじ
-
沢村 俊 ...
自由詩
4
05-9-25
夢
-
沢村 俊 ...
自由詩
5
05-7-30
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