すべてのおすすめ
愛をまに受けて 焼けていく
わたしをみて
かける言葉がなんにしろ
それさえも まに受けてしまう
見える ほとんどすべてのものは 焼け
ドーナッツの穴だけが
残った
丁寧に裏ごしされた
かぼちゃの色が鮮やかで
牛乳の甘い香りがほんのりやさしい
鍋でことこと温めて
真白いスープ皿に注ぐ
手と手を合わせて
厳かに
ひと匙
口に含んで
こくり飲みこ ....
最後に会えたのは
もう3週間も前
電話もメールも
全然してくれないから
あたしはこの日を
指おり数えて待ってったっていうのに
あなたはなんだか
へっちゃらな顔
することがお ....
舗装された道のうえでぼんやりと月を見あげた瞬間、
すべてが間違いのようになってしまった気がした
ムリに泣こうとしても何もでてこなかった
きっとひどい顔をしていた
夜なんだから照らさないでくれれ ....
なじめない街に
あたらしい図書館ができて
あたしはうれしくって
ちいさい頃から本だけはいつも傍にいてくれたと
はたと気がついて
そういえば
だれもいない 一人部屋
まだまだお ....
あなたがいないさみしさを
甘美なものに変えました
ふしぎです
あんなに涙をながしていたのに
変なのです
さみしさがよろこびになってしまったさみしさ
というようなものが
今度はおと ....
楽しい、だとか
素敵な時間、だとか。
また
強く感じようとして。
つい
いつもの癖で。
実感がとてもすきなものだから。
青と緑と白と透明はそれをゆるしてくれなかった気がした。 ....
昨日の二月八日に
関東では大雪が降りました
そのせいで、僕のバイトは休みになったのですが
店長が僕に連絡くれなかったんで
僕は雪の中を歩いて
店まで行きました
店に ....
僕は一日、働いて
妻は入院中の周を日がな看病した後
落ちあった、ファミリーレストランの、夕の食卓。
「今日は俺が運転するから、たまには飲みなよ」
「え、ほんとう?」
つい先ほどまでは ....
今朝はとても寒かったので
まだ暖まらない寒い部屋で
温かいインスタントスープを飲もうとしたら
スプーンがものすごく冷たくてびっくりした
そういえば
15年程前
仙台のホテルでの夕食 ....
君は駄目だろう
どうしようもないだろうね
君は使い物にならない
君は人間じゃないから
・・・この世にはどこか健康で幸福な市民というものが仮定されていて
そこから一ミリでも外れたらまともに ....
忘れ物を取りに
真夜中
オフィスに向かう
追いかけてくる
警備の人を置き去りに
マスターキーで
ずんずん進む
いかめしい
暗証番号も
全部ぜんぶチャラにして
そうか
....
熱がフィルター越しに唇に伝わるくらい
短くなるまでたばこを吸う
換気はバンゼンなのさ
太陽があんなに遠くになったよ芥子粒みたいだ
蓋は「ちゃんと」閉っているよ
開けたらオシマイだから ....
あの人と
朝あいさつしただけで
元気になります
あの人が
おなじフロアから見えるだけで
仕事がはかどります
好きとか付き合いたいとかじゃなくて
あの人が
頑張って仕事してい ....
目が覚めると、とんでもなかったり
魔が差す前に、引き裂かれたり
追えない夢も、確かにあるけれど
どうやら先のことは、誰にも分からないらしい
目が覚めずに、とんでもなかったり
魔が差し ....
海の大きさを初めて知った
自分の小ささを初めて知った
今まで築いてきた世界のイメージが
音を立てて崩れた
風のない浜辺で見つめた水平線の向こう
きっと新しい世界が待ち受けている ....
【あなたとわたしの物語】
あなたとわたしは出逢いましたね、
この大きな星の
だけど小さな世界で。
きっかけなんて、今はもう忘れてしまったほど
....
アパートの鍵を失くしてしまって以来、人と会うたびに誰かが部屋を施錠する音が聞こえるようになった。その音はどんな音楽よりも耳に残るものだったが、少し存在感がありすぎるようにも思えた。角部屋の窓は、少し ....
ハワイは1年に3cmずつ
日本に近づいてるんだって
と君がいう
うん、いいね
とぼくたちは笑う
9才の君が
どんなに長生きしても
せいぜい3mか、そこら
それでも
いいね、とぼく ....
だいすきと言ってしまえば
それだけのただのことばに
なってしまうの
「その辺で待ってて」だたち
にその辺にあたしの場所を
つくって待ちます
にんげんはこんなに体のお
おき ....
わたしは
風をおよぐのがすきだから
太陽との相性は
とてもいいのだと
思う
汗ばむ腕と首筋に
水の匂いがたむろして
わたしをいっそう
およがせる
夏にはもと ....
ふせた長い睫毛が
まっすぐにこっちを向いて
貫かれるんじゃないかと
どきどきした
ばかみたいだけど
向き合ってね
一定の距離を
大切にしていると
もうこんなに
こんなにせつない
....
住む人の居なくなった実家
風を通すために帰省して
東京に帰る日の昼食は
味噌ラーメンが美味しいと
親父が通っていた店で食べる
若いころ札幌で食べた
味噌ラーメンの味に魅せられた親父 ....
どこまでが今日なのか
分からなくなった今日
昨日のテレビ欄を見たって
へぇ〜と吸って ほぉ〜っと吐く
テレビは見ませんからいつだって新鮮なのです。
今日が分からなくなった今日
サングラ ....
動悸が激しい
息切れも止まない
これはきっと病気に違いない
アイツのせいだ
昨日アイツに頭を撫でられた時
変なウイルスに感染したんだ
それ以来アイツと話すと目眩がする
それ以来ア ....
欲望のマシンガンで
星屑をまきちらして
束の間の銀河に溺れるのさ
自己陶酔の渦に沈んでもいい
{引用=
コンビニエンスストア
レジにバイトのオバちゃん
ビターの板チョコ1枚だけ買おうとする若い男
店内、他に お客はいない
}
レジ:おにいちゃん、なんでチョコレート買うねんなぁ
....
今もまだ だめなんだ ただ会いたいって思ってしまうんだ
ひとり呟いては 同じ迷路へと入って 同じように迷い込む
辿って行ったのは あなたの笑顔によく似た シロツメグサ
一人になったあの夜から ....
そこは 小さな駅で
ときどき SLも通る駅で
小さな改札口の前には
電車を待つ人のために
素朴な木のベンチがあります
ベンチと改札口の間は
すぐ近くにある大きな駅に行く人の
通り道に ....
初詣デート前日
明日 お参りした後
おみくじ ひくことになるだろう
『大吉』か『大凶』じゃないと 中途半端だから
さきに神社に行って『大吉』か『大凶』出るまでひいておこう
『大吉 ....
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