すべてのおすすめ
光がなければ 色がない
置き忘れられた自転車も
錆びついたレールも
高いビルも 小さな家も
道も 人も 河も
境界線はあいまいになって
等しく
やさしい黒に抱かれる

しづかな しづ ....
明るいところでいつまでも暮らせない、小さなしるしがなくなれば、ひとは、くらい路地の真ん中でひとり佇むかげになる、ほんのわずか、外界と自分を区分する薄い膜のせいで、聞こえる音が見える世界 .... 死にたいな、
群青
産まれてから今まで
食べたバナナの数を計算すると
予想より多くて
思っていたより少ないから
どんな気持ちになってよいのか戸惑う
親父はすっかりまだらボケ
時々俺を誰 ....
空の一番青い所から
滑り降りてきた木枯らしが
寝惚けたネクタイを
強引にたなびかせ
腫れぼったい意識を
心地好くシュリンクする

秋晴れハレバレ
ハレバレハレルヤ

空の一番柔 ....
両の手首に 縄飾り

貴方が結わいた猿轡

今宵限りのデスタンス

眼を閉じ 気配で悶えませう




ハナビラヒラヒラ

ヒダトレフリルン


甘美な温度 ....
扇風機がうつむいて
右や左を見回している
探し物はなんですか?
あの日、海岸で拾った
貝殻なら引き出しの中

扇風機がそっぽ向いて
止まってる、そばで
あなたが寝ている

今は探す ....
言葉の意味を知らないこどもは
オウム返しに使うという

切ない気持ちになったとき
切ない切ないと言い続ければ
あなたは手を添えてくれるだろうか

急ぎ足の大通り
向かう先はどこなのだろ ....
同じ種類だから 問題無いだろう、と
缶と瓶の中身を 氷で溶かして 混ぜ合わせた

ずっと 呑みたかったんだ
だけど 外出する元気なんて
持ち合わせてなかったからサ

きゅっ と 絞ってみ ....
炎に包まれた車の中で

絡み合う最後の優しさ

弾ける音は皮膚の音で

流れる油に血が混ざる

口づけする二人の姿が

最高潮の音楽にも似た

黒く悲しい歪みの様で

彼ら ....
巷の秋に目を見開いた空は
もうさよならする太陽が帰って行くことも知らず
振り返った瞬間 涙をこぼす

秋雨よ
わたしを揺らしていて
秋雨よ
倒れ伏すわたしを打ちつけていて

伸び ....
白い菜園に 実を結んだ言葉
それを摘み取る 冷たい指先
醜いものは はじいて
麗しいものを つまんで

己が息に触れて 眼鏡は曇る
籠に集めた実りを 俎板に揃える

食卓に並ぶ 自家製 ....
電車の中で、遠藤先生の本を開き 
アウシュビッツを訪れた日の場面を 
旅人の思いで共に歩く 

   * 

昔、囚人だったカプリンスキー氏は 
黙したまま背を向け 
赤煉瓦の古い建物 ....
骨を噛んで壊れた

ブリリアンス壊れた

あーりゃりゃこりゃりゃ

いーけないんだいけないんだ

曇り硝子の海馬

刃磨いで裂けた


判断力あつらえた

 ....
 

白き大地は果てしなく

沈まぬ光の静謐に

いざない いざなう

時をひととき 忘れた光



白き大地の果てしなく

白く冷たい隣人は

等しく全てを覆うだろう ....
夜を待ちわびる右折の多い交差点.
黄色が教えてくれるもの
その予感は誰のものなのですか

今ひとつ、今にひとつ
アテのある居所、アテがあっての居所
水の凍る居所、水が凍る局所

待ちの ....
 

ここは蓬莱

頭上におちた白磁の林檎

くだけた飛沫は雪の泡


こなごな金剛 ザラメ衣が

銀の枝葉に纏いつく


草笛の遠音 幽か

翡翠の雨の降りたるに
 ....
君の季節
君の季節
君の季節がやってきた
君色に吹く風は
あの頃のいさかいとはまったく違って
とても優しくて
だから余計に寂しい

君と一緒にいた頃より
君と別れてからの方が
君を ....
私が見ようとしているものは
きっと 小さなものだ
この世界の中で 私が見ている
目の前を通りすぎていく出来事は
とてもわずかなものでしかない
せんこうねんの
ほしからは

せんねんまえの
つなみが
みえることだろう

きこえるだろうか
せんこうねんのほしに

わたしたちのこえは
とどかない

まだ
う ....
固まったディスプレイを解いて
内に流れる言葉の数々

増減を繰り返すカウント、繰り返す、言葉返す返す、帰る場所もなく箱庭を飛び交う雑多、淘汰。

「友達になってください」

固まったディ ....
お盆の上に
ラーメン丼、ふちまでお汁をこれでもかと
お汁の上に炒めた肉を積み上げて
肉の上にレッドペッパーこれでもかと
横にはまっかな林檎一個

しずしずと持ち運ぶ
長い廊下を
食べた ....
  十月の豊かな光が
  いつもの駅前
  喫煙所のボックス灰皿のあたりに
  私が待たせている
  ひとりの女の額のあたりに
  しっとりと落ち、
  浸食するように広がる
  ....
       きおくも れんが色になれば
     なくなるばかりの   公園のベンチは
   にじんで消えて ●     ●そぼ濡れ枯れる
  潮のわかれに ●         ●つめたさが湿 ....
みんな偉大だしカスなんだ

みんなありがとうだしうっとうしいんだ

みんな立派だし取るに足らないんだ


母は偉大だとか

子供に対して生まれてきてくれてありがとうだとか

そん ....
 
 
低いベッド 
壊れた水平線を 
修復する 
年老いた水夫 
子どもたちは 
遊びまわる 
紐状のもので 
いたるところで 
フェンスの中に 
迷い込んだ 
夏の蟻が 
 ....
彼女がバイブでイクのを見つめていた

誰もいない公園でひとりぼっちだった

ひとりぼっちの公園で遊べるだけ遊んでいた

ともだちのいない場所が好きだった

のんびりとした蝉の声でバイブ ....
 
 
空の化石を
定規で測る
本棚に
古い指紋
人がいた
人はいた
肩幅の広さに
干されたままの
下着類
飲み物のない
簡単な食事を
フォークで
唇に運ぶ
言葉への失 ....
いろいろな
乳房を
見てきました

電車の轟きと、乳房
陽炎の記憶と、乳房
世界の呻きと、乳房

愛は乳房に、向けられます
それは、愛が、温もりだからです
乳房、泣きついても善いで ....
二十もしたの女にあらゆる猥褻を注いでいる

女に命令をする

女に触れずに女をいじめる

人工衛星から夜の日本を見つめている

青いバイブがふたつの穴をほじる

日本がライトアップ ....
 
 
熱帯植物園の温室に
雪が降り積もる
さっきまで君と話をしていた
多分、話をしていた
メリーゴーランドの馬たちが
干し草を食む
クジラが次のバス停を目指して
暗い海を航行する
 ....
「Y」さんの自由詩おすすめリスト(259)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
とばり- 凪 ちひ ...自由詩511-10-31
眠ったままのなかの思考- ホロウ・ ...自由詩2*11-10-31
群青- たもつ自由詩611-10-29
ハレバレ- nonya自由詩20*11-10-26
一夜ゴト- faik自由詩2*11-10-26
晩夏- 佐倉 潮自由詩211-10-22
夢街行き- 朧月自由詩411-10-22
ざらめ- 藤鈴呼自由詩8*11-10-22
午前二時に炎上する車のバックライトは点滅を繰り返す- 空中分解自由詩5*11-10-21
秋雨- アヤメ自由詩311-10-21
菜園- さすらい ...自由詩6*11-10-21
人形の瞳_- 服部 剛自由詩311-10-20
骨折- faik自由詩3*11-10-20
極寒- mortalis自由詩211-10-20
氷漬けの後の空腹- yuugao自由詩2*11-10-20
ここは蓬莱- mortalis自由詩111-10-20
君の季節- 真山義一 ...自由詩2111-10-20
影の中で- 番田 自由詩311-10-20
千光年の星- 小川 葉自由詩511-10-20
友達依存症- 相羽 柚 ...自由詩1*11-10-20
こんな流れもある- 木原東子自由詩5*11-10-18
蘇生- 草野春心自由詩8*11-10-10
だれ- 乾 加津 ...自由詩8*11-10-8
ルール- 吉岡ペペ ...自由詩611-10-7
不定- たもつ自由詩311-10-6
ともだちのいない場所- 吉岡ペペ ...自由詩311-10-6
部屋の空気- たもつ自由詩1011-10-4
乳房、ちぶさ- 雪路自由詩7*11-10-4
回転している- 吉岡ペペ ...自由詩511-10-4
話をしていた- たもつ自由詩611-10-3

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9