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旅の時間に身を置くと
宿で食べる朝食の
目玉焼きの黄味や
納豆の一粒までも
電球の日に照らされて
嬉しそうに皿に盛られているのです
小皿には仲良く並んだらっきょうの間に
も ....
深夜の海で独り船に乗っていた
やがて風は強まり、波はざわめき
震える両手をあわせ、必死に祈った
遠い暗闇からひかりの人が
こちらへ、歩いてくる
ずっと昔から私をみつめる目が
....
電車の中で、遠藤先生の本を開き
アウシュビッツを訪れた日の場面を
旅人の思いで共に歩く
*
昔、囚人だったカプリンスキー氏は
黙したまま背を向け
赤煉瓦の古い建物 ....