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俄雨にむせる灰
しとしととヒエイ霞てつゆの雨
青田には頼もしげなるつゆの雨
梅雨の雨降りくる中を歩みゆく
鳩が来て紅葉の枝に住まいけり
陽が上り妻のチロルの服を干す
初西瓜妻にやるため買いにけり
青葉の日プロコフィエフ午後一時
詩が好きで詩学が好きでもみじ緑
近江富士まさおな琵琶湖子と共に
空わたり沈むまなざしみずたまり
二季またぎそよぐ野の墓みずたまり
何も得ず何も見ず居るみずたまり
輪を{ルビ描=か}かずめぐる生の輪みずたまり
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瓦屋根白黒雨粒てんてんてん
夕立のみぞおち満たす涙かな
右折してまた右折右折片思い
山消ゆる入梅とともに君までも
紫陽花の涙雨に浮かぶ薄紫
窓ガラス雨だれ落ちては指で追い
愛されてアイスクリームは溶けるまで
生きるため乗りこむ船よ浮草よ
ふろしきに包まれしものの声を聞く
地図になき地を吹く風との対話あり
野に蒔いた手品の種の発芽待つ
アラー ....
端午の日茶を入れくれし雨森庵
波静か霞立ちたる余呉の湖
麦酒のみ蕎麦を食いけり福井の里
砂の噴水でもあればと願う
部屋でちがう雨音
お前の乳首がちょうどよかった
寝た子が騙す片目開けて
白ネコの鼻さくら色春の風
曇天のもとをあるく春
ふつふつと田のあぜにふきのとう
椿咲くかげで地蔵がてをあわせ
カレー皿一枚割れて深き春
かき氷海の近くでたべました
ゆう焼けへ いちりん
短歌撃て弾幕のごと花の昼
そこにある俳句掴まん春の夜
動きなき人形春の夜の長く
アネモネの恋の痛みが風に散り
着飾って並んで見てるチューリップ
蒲公英の綿毛に乗って空へ行こう
隠れてもわかっているよ沈丁花
青スミレ君に捧げるサムシング・ ....
今年から親父の頭が初日の出