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年暮れぬ子猫追ひ追ふ道すがら

病み猫にのしかかるなり冬の音
sick cat is dying
and covered with the sound of
serious winter
　.... 三日月や少し曲がれる猫の首
朝顔や猫の寝様はぐんにゃりと
秋風やつまらなさうな猫の面


出刃入りて観念したか大西瓜
しづかさや黄菊白菊祖母の骨
夕暮れやヤンマにゆづる散歩道


　.... 若きアルルカンよ
画家を抱け
詩人に抱かれよ

トルコ石で作ったパステルで
お前のあらゆる窪みを描かう

お前のあらゆる出っ張りは
湿った言葉に痙攣するだらう


美しきアルルカ　.... 左目の水晶体に封じ込められた
淡い翡翠色の少年人魚は
ぴくりぴくりと蠢動しつつ
お前を挑発しつづけるだらう

覚えておいで
人魚は七回脱皮することを
そのたびに
空は蒼く痙攣するだらう　.... かげろふやガソリン一滴惜しむ日々

花散るや小猫は野辺に腐りつつ

病む祖母のひとみ濁れり藤の花

わが胸は花花花とうづきけり

秘めごとは肉の匂ひや落椿

佳き人のお尻は白し夢の　....

吉田ぐんじょうさんの三州生桑さんおすすめリスト（5）
タイトル	投稿者	カテゴリ	Point	日付
病み猫	- 三州生桑	俳句	3*	09-12-29
初秋十句	- 三州生桑	俳句	1	09-8-19
アルルカン	- 三州生桑	自由詩	3	09-7-18
左目のためのセレナーデ	- 三州生桑	自由詩	6	08-7-29
行く春	- 三州生桑	俳句	6	08-5-1

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