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春はたまごの眠り
たまごの中でまどろみながら
イースターエッグの夢を見ている

{ルビ復活祭=イースター}の朝が来たら
ウサギが隠したたまごを
子どもたちが探しに行くよ

春になったら ....
   Ⅰ

ちらちらと粉雪が舞うなか
高らかにラッパの音が鳴り響く
あれは祝福の合図か
それとも最後の審判への警告か

澄んだ空に鳴り響く清らかな音に
私は身も心も洗われて行くような気 ....
私の街には雪は積もらない
降ってもすぐに溶けて消えてしまうの
私の願いはたったひとつ
一度でいいから一面の雪景色を見てみたい

朝起きて窓を開けたら
世界は白一色に覆われているの
隣の屋 ....
友達と遊んで別れてひとりきり
空はとっぷりと日が暮れて
すっかり遅くなった帰り道

お家に帰りたくないよう
きっとお{ルビ継母=かあ}さんに叱られる
きっとお{ルビ継母=かあ}さんは怒って ....
夕暮れには不思議な魔力があって
どういうわけかふいに門が開かれて
僕の王国に淋しい旅人を連れて来るんだ

旅人はしばらくは荘厳な夕日に見惚れているが
我に返ると皆決まって故郷に帰りたがる
 ....
ようやく僕の窓にも光が差して来て
暖かな日差しを感じるようになって来た
めいっぱい窓を全開にすれば
この病んだ部屋にも新鮮な空気が入って来て
まるで心が洗われるよう

しばらく窓辺で風に吹 ....
あの人はね 
魔法の花が好きなんだ
夜に咲く黄金の花が
誰を待っているのか知らないけれど
あの人は待っている ずっと前から
満月の夜 
魔法の花は満開で
あの人の影が映るだけ・・・
私の心の悲しみは
あなたがいないと鳴く小鳥
私の心の悲しみは
いつまでたっても止まぬ雨

私の心の悲しみは
ひとり寂しく見る夕日
私の心の悲しみは
寄せては返す波の音

私の心の悲 ....
雨に濡れ紫陽花のため息ひとつ


思い出に指先染めて蛍草


ヒツジグサ夢の{ルビ水際=みぎわ}でまどろんで


ジャスミンの香りに偲ぶ「愛の通夜」


向日葵やひとり見送る日 ....
私の想いは届かない
どんなに胸を焦がしても
あなたは私に気付かない

あなたの前を行ったり来たり
私は哀れな{ルビ自動人形=オートマタ}
涙さえも流せずに
くるくる踊る道化者


 ....
あきらめました
あなたのことはもう
あきらめました
あなたのために燃やす炎は
もうどこにもないのです

私の前には荒涼とした冬野が
どこまでも広がっているばかり
ここにはあなたの影も
 ....
静かに燃えている胸の炎
雪の舞い散る冷えた空気にも
消えないで燃え続けている
このままあなたに会えないで
一人きりせつなさにとらわれて
涙の河で溺れてしまうなら
胸の奥の埋み火消してしまお ....
ユニコーン
あの人から私を守って
ユニコーン
心傷付く前に

その蒼い瞳で私をみつめて
おまえのやさしい胸に抱かれながら
永遠の夢を見るのよ
汚れ知らない{ルビ処女=おとめ}のまま
 ....
あなたを探して落ちた罠
{ルビ迂闊=うかつ}だわ
あなたしか見えなくて
自分で仕掛けた罠に落ちるなんて

あなたの視線に縛られて動けない
逃げ出せばどこまでも
あなたの姿が私を追って来る ....
空にはいつも夢があった
憧れが青くきらめき
愛さえも赤く燃えていた

だけどこんな曇り日には
未来が見えなくて
泣き虫の君の瞳から
大粒の雨が降る

悲しまないで 君だけは
決して ....
     Ⅰ

小さな日だまり きらきらと
光のカーテン揺れている
小さな日だまり ゆらゆらと
そこだけ光の輪ができた
誰にも内緒教えない
あれは妖精の輪なんだよ
妖精たちが踊っている ....
鰯雲風に吹かれて空の旅


夜明け前流れ星を待っている


ひたひたと涙落つるる時雨かな


たそがれてあなたを想う空の色


星屑や宝石箱から零れ落ち


さようなら夕 ....
三ヶ月の月日がたったら
僕を食べておくれ
きっとうまい具合に熟れて
おまえを喜ばすことができるだろう
何だって!食べたくないだって!
嘘を言うのじゃないさ
おまえはいつだって舌なめずりして ....
ささやま ひろさんの未有花さんおすすめリスト(18)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
春はたまごの眠り- 未有花自由詩18+*12-3-2
天使- 未有花自由詩19*12-1-5
スノードームに願いを- 未有花自由詩13*11-12-5
彼岸花- 未有花自由詩20*11-10-3
夕暮れ王国- 未有花自由詩23*11-9-2
五月の窓- 未有花自由詩14*10-5-6
待宵草- 未有花自由詩11*07-9-27
私の心の悲しみは- 未有花自由詩27*07-7-25
花日和Ⅱ- 未有花俳句12*07-6-13
恋する自動人形(オートマタ)- 未有花自由詩13*07-1-15
冬野- 未有花自由詩16*07-1-12
埋み火- 未有花自由詩13*06-12-29
ユニコーン- 未有花自由詩14*06-12-15
鏡の迷宮- 未有花自由詩12*06-11-29
- 未有花自由詩15*06-11-20
金色の庭- 未有花自由詩15*06-10-25
空模様- 未有花俳句8*06-10-6
デザート- 未有花自由詩8*06-9-18

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