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最終下り電車
残業帰りの疲れ
飲食店従業員という化粧
旅行帰りの子供連れの疲れ
デート帰りのいちゃついた欲望
窓を見つめる独り言
酔っ払いの不明な歓喜
忌避すべき酔っ払いの不潔な嘔吐
 ....
その日のことは忘れない
一瞬の沈黙の痕
スローモーションのような動きで
逃げ惑う人々
サバイバルナイフ片手にそれを追い回す悪意
全ての音は止まっている
無音の中の惨劇は
それを取り巻く大 ....
春うらら梅香る城散歩猫

昼寝猫はなさき薫る梅一輪

黒猫が丸く膨らむ春うらら

黒猫や背に梅の香を漂わせ

最近詩を読んでいません。
退屈な自分がくすんでいます。

最近詩を書いていません。
解体された自分が飛び散っています。

最近死を考えています。
活き活きとした自分に幻滅しています。
 ....
ざんどのしょりはすすんでいますか
じょせんのじっしはすすんでいますか

拝啓
最近とんとお話を聞かなくなりましたが、
ざんどさんお元気ですか
ほうしゃせんさんお元気ですか

東日本にば ....
励ます誰かの言葉より
一緒に歩く仲間になろう
哀しみ哀れむ涙より
心に響く歌声が
砕けた心を蘇らせる

失ったことを忘れないこと
それと同じくらいのこと
これから何かを求めるため
進 ....
年に一度お楽しみ
村の外れの野っ原に
大きなテントが出現し、
チンドン屋が触れ回る


さぁさサーカスが始まるよぅ
このサーカスは面白いよぅ
そこいらのサーカスとはチと違う
空中ブラ ....
雪が朝から降っている
景色の輪郭を消しながら
道路の染みを消しながら
隣の境を消しながら

雪が一日降っている
人の予定を消しながら
人の日常を消しながら
人の時間を消しながら

 ....
吃音的思考
促音が音叉のように
響き渡る
繰り返し繰り返し繰り返し

長音と撥音の区別の無い思考
一音節で何を語る
テンションとリラックスの繰り返しが
微妙にずれ

吃音的身体運動 ....
夕陽のあたる夕暮れの
古いレンガの倉庫街
漂うあの歌 あのメロディーは
港の悲しいエレジーで
昔の俺(おいら)の子守歌

港近くの襤褸アパートで
親父も知らずに育った俺(おいら)
酒場 ....
僕の時間の砂が
指の隙間から零(こぼ)れ落ちる
さらさらさらさらと
零(こぼ)れ落ちる。

そのまま風に吹かれて
失われてゆく
砂の想い出

人生の終わりまで
掴(つか)んでいたい ....
     序         

霧に遮られた淡い月明かりが滲んで夜空に消え入りそうな夜。
書斎の机の上に開かれた革張りのポオ全集の一巻、熱いコーヒーと揺らぐ葉巻の煙。その脇には黒猫が蹲(う ....
時間を掴み取って宝箱に仕舞っておけるのなら
僕は、初めて君と会ったあの古ぼけた体育館の片隅で
君に卓球をやろうと声を掛け、ガムをあげた
あの時間をそのまま宝箱に入れよう。
あの時の気分あの時の ....
秋深しとっとと黒猫歩きけり

紅葉舞う掌の中のぞくはてな猫

落ち葉踏み尻尾を立てて猫二匹

             蛙
坂道の途中
ぽつんと一つ、ゴミ箱一つ
昔ながらの黒いゴミ箱
黒く塗られたゴミ箱一つ

ゴミ箱の蓋に
膝を抱えた子供が一人
ぽつんと座り
虚空を睨む子供が一人

唇咥えた子供が一人
 ....
想像してごらん
額に猫を載せて歩いてゆく人を

想像してごらん
通りを横切る犬の大きな糞を

想像してごらん
派手なミニスカートをはいた金持ちの貴婦人を

想像してごらん
パレード ....
猫は一日
ひがな一日丸くなり
日だまりの中で丸くなり
屋根の上で丸くなり
塀の縁でも丸くなり
玄関口で丸くなり
自動車の下でも丸くなり、
部屋の温もりに丸くなり
タンスの上で丸くな ....
ざーざーざーざー雨が降る

部屋にポツリと男と女
外は雨がざーざー降り
女が照らす明かりの側に
男は入らず闇の中

部屋に二人で男と女
外は雨がざーざー降り
女が尋ねる言葉の先に
 ....
その道の先

途切れた先に海があり
海を覆って空がある
空のなかには窓があり
窓のなかには月がある

その月の先の暗闇に
えも言われぬ雨が降る

二つを分けた雨雲の
そのまた先に ....
茂れる樹々の葉の間
真夏の太陽 白い雲
小さな空に白い雲
公園の外はアスファルト
ゆらゆら揺れる路面の景色
権力者の膝元に
声を嗄らして叫ぶ人々
クマゼミの声より
ジージーと
子孫の ....
いつからあるか給水塔
コンクリートで固められ、
一二本のピラスター(付け柱)
誰が呼んだか丘のクラウン
二基一対の給水塔

昭和どころか大正の
遙か昔の古城のよう
異様な風貌の建造物で ....
昼下がりのファミレス

奥まったテーブル席
初老の婦人が
ぽつんと一人
一人 ナポリタンの遅い昼食

ゆっくりと彼女は
飲み放題のコーヒーを
啜る
そして 静かな店内に目をやる
 ....
落下する一滴の体液
足下に舗装された道が広がる。

一滴の体液は一滴の水ですらなく
足下を潤すことはない

アスファルトに吸収されることもなく
側溝に流れる粘り気のある体液

全て虚 ....
青々とした芝生

白いペンキの塗られた木造の教会
用も無いのに入り込み
環状六号線沿
歩道との間の
緑の生け垣を越え
仰向けに寝そべる

僕の視界には青い空しか見えない
誰も遮らな ....
広い野原に
抜ける空

ぽつんと
ぽつんと
木が立っている

横に広がる枝ぶりと
見事に茂る葉 葉 葉
空と甍のその間

広がる枝を覆い隠す
天平の空の庇に
広がる椨(たぶの ....
ルネ・マグリットの明瞭な形象
目に見える思考 大量の発汗
狂態と円錐形の構贓物と
立体部品の組み合わせによる人体

言葉とイメージの形象は
解析不能な現実と邂逅し、
理解不能な所産と謎め ....
乞食

たった一杯のコーヒーを飲めずにのたうち回っている老人
その瞳の中には険しい眼差しとオドオドした炎のちらつき
言葉を無くした老人は襤褸を纏って道を彷徨う
ぶつぶつ世間への呪詛なのか
 ....
山のあなたに辿り着き
人生全部吸い込んで
空に向かって叫んでみたら
先っぽ なぜか膨らんだ
どういう訳か膨らんだ

いつまで経っても捌け口は
見えぬ病のその先に
空に向かって叫んだら
 ....
脂喰い猿

彼らに鉱物性の脂を喰わせた

OPECのスペックは
その金でボール遊びに大金をつぎ込む
あの黒い大地という偏見に人攫いを雇い

人攫いにオファーされた子は
契約というリバ ....


寝床の視線の先の廊下に
猫のたたずまい
こちらに顔を向け
黒猫の視線の先の寝床に
飼主のたたずまい
顔を猫に向けた飼い主の胡乱な視線

あくび一つ

寝床の頭上の先に
開 ....
北大路京介さんの……とある蛙さんおすすめリスト(176)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
終電_第二便- ……とあ ...自由詩9*13-3-27
祭りの前- ……とあ ...自由詩10*13-3-25
猫しだい- ……とあ ...俳句8*13-3-18
近況- ……とあ ...自由詩12*13-3-15
おてがみ- ……とあ ...自由詩10*13-3-11
応援歌- ……とあ ...自由詩15*13-2-28
サーカスのおはなし- ……とあ ...自由詩12*13-1-18
雪が降る日- ……とあ ...自由詩18*13-1-14
吃音- ……とあ ...自由詩11*13-1-9
エレジー- ……とあ ...自由詩8*13-1-5
時間の砂- ……とあ ...自由詩18*12-12-19
月の嗤うさき_ー第二稿_- ……とあ ...自由詩10*12-12-17
時間の感触- ……とあ ...自由詩18*12-11-28
猫三題- ……とあ ...俳句7*12-11-20
空き家- ……とあ ...自由詩11*12-10-13
想像してごらんイマジンをージョンの誕生日によせて- ……とあ ...自由詩18*12-10-10
猫の日課- ……とあ ...自由詩12*12-9-28
雨の別れ歌- ……とあ ...自由詩8*12-9-25
犬と鳥- ……とあ ...自由詩14*12-9-20
デモ……言いたい- ……とあ ...自由詩8*12-9-18
おかの上のクラウン- ……とあ ...自由詩11*12-9-17
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夏ーエスキース- ……とあ ...自由詩8*12-9-6
椨(たぶのき)ー上総国分尼寺- ……とあ ...自由詩9*12-9-3
頭に絆創膏を貼った猿の見る白日夢- ……とあ ...自由詩10*12-8-30
不安不安- ……とあ ...自由詩12*12-8-28
さきっぽ- ……とあ ...自由詩16*12-8-23
脂喰いザルの正義- ……とあ ...自由詩8*12-8-21
ねどこの朝- ……とあ ...自由詩6*12-8-13

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