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暗い海の底で
一匹の魚が尾ひれをゆらゆらさせている
海面は荒れても
相変わらず静かな深海で

目を閉じたとき
こんなふうに浮かぶ愛は
傷ついたっていいんだけど
ただ複雑にしたくない ....
春の雨が
細く断続的に降る
風が吹いて
竹の葉が軽い音をたててはじく
雨の音は
こまやかに落ちる
しまい込んでいた
奥底の溝に

いつの間にか濡れる
銀色の針のようなしたたかな ....
きょうは風がつよくて
さむくてさむくて
雨もふったりやんだりしてて
でも風がなにもかもを追いやるのかな
別府湾の夜景はこれまでになく
きれいで
電車が湾に沿ってひかりのまちに向かって行 ....
川面に浮かべた林檎を手にすくい
また沈めながら
「きれいだ」
「きれいだ」
それだけを呟いて
繰り返し林檎を見つめるあなたは
この月の光と照らし出された波を
どう眺める ....
いつも電車の中から眺めていた
いちめんの菜の花畑
あこがれは日々つのって
あの黄色に身をうずめたい
私の何かが変わる予感がするから

電車は目的地まで
定めのままに運んでくれる
 ....
図書館の中に
戦場はひっそりと息をひそめていた
爆音も叫びも飛行機のエンジン音やプロペラ音も
溜息も束の間の笑顔も
音のない写真に詰め込まれていて
それらは見る者の脳に聞こえてくる ....
1.我求む 君の自由と 
   君の愛 君を狭めて 我を止どめて


2.夜明けまえ コートとブーツで 
   駆け出して また始まったよ 君を思う日


3.対話から すべて ....
北大路京介さんの九谷夏紀さんおすすめリスト(7)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
深海- 九谷夏紀自由詩407-6-10
春の雨、森で- 九谷夏紀自由詩707-5-9
22時の光る町- 九谷夏紀未詩・独白407-4-17
月のように川面のように- 九谷夏紀自由詩7*07-4-8
菜の花畑- 九谷夏紀自由詩907-3-17
音のない戦場- 九谷夏紀自由詩11*07-2-13
ほぼ恋愛歌- 九谷夏紀短歌207-1-13

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