すべてのおすすめ
夜な夜な隣の家から
変な呪文と甘ったるい匂い
お化け屋敷に住むのは
お婆ちゃんに化けた女の子
大鍋に入れるのは
吸血鬼の冷蔵庫から盗んだ
ラズベリージュースと
人魚と取り ....
僕さ
左心房がなくて
血が流れなくて
目からダダ漏れなんだ
涙が出るほど
不完全な君は素敵さ
笑う姿より
泣いてる姿が好きだ
赤い涙を絵に描いたのは
流れる涙を飲み干 ....
ここは本当に悲しい海だ
と皆は言います
また
ここは本当に素敵な海だ
と言う人もいます
地平線はずうっと向こうにあって
太陽を避けるものは何もなくて
朝焼け、夕焼けの景色は天 ....
少しかけているところが
私たちあるみたいね
よくよく見るとね
かけているところ
ほんとうは
かけているんじゃなくて
割れたみたいなの
ひっつけるとピッタリ合うの
素敵で ....
一重の瞼のその奥の
瞳に映る景色は
美しいでしょうか
その中に私
映っていいのでしょうか
まるで毒を飲んでしまったようです
幾分前から苦しいのです
でもこそばゆくて
心地いいのかも ....
ホールのショートケーキ
イチゴ全部食べたい
学校の週末課題
破って 折って 紙飛行機にしたい
好きな歌手のコンサート
私のために開いてほしい
たった一つのことを
たっ ....
ここは雪の降る街
雪の積もる街
体の芯から冷える街
僕の街と雪の降る街の境界線
そこから一つ足を踏み出して
爪先から
すうっと
凍ってゆく
あの子も駆けている
この人 ....
明けましておめでとうございます
昨年はたくさんの方にお世話になりました
7月から現代詩フォーラムを始めまして
飽き性の私がここまで続けられているのも
私の作品を読んでくださる皆様のお陰です ....
夜も冷えてきて
歩いて来た道が
どんどん凍りついてゆく
帰れなくするように
悲しくなって
一本道のその先の
海の上を歩いてゆく
魚は悲しそうな目で
こちらを見ている
地平線まで凍 ....
いつからか
お喋りですら
怖くなってしまって
今に至るのです
ふわりと暖かい風が
背中を押してくれると
良いのですが
今は冷たくて どうもダメ
青い心は封を閉じているのです ....
種を蒔け
たくさんの葉や花や
実をつける種を
種を蒔け
君の愛した人に
君を忘れさせないように
種を蒔け
君の生きた証を
残す旅に出た時に
種を蒔け
いつか ....
いつも背伸びしてしまう
疲れた時の息抜き
ではなくて
無理に見栄を張ってしまう
いつも空回りしてしまう
君をがっかりさせたいん
じゃなくて
笑い合えたらそれでいいのに
....
愛するあなたの骸を葬る墓を
あなたの好きだった海の前に
魂が抜けていると
どうも軽くなっているようで
身体までも天に昇っていくかと
思い 抱きしめました
せっせと穴を掘りま ....
生きなくちゃ 生きなくちゃ
今日も生きなくちゃ
豪雨の後の水溜りに
スーパーカーが突っ込んで
泥水飛沫がかかっても
生きなくちゃ 生きなくちゃ
明日も生きなくちゃ
たとえ世界 ....
せっかくだから
手を繋ぎましょうよ
ここには私たち以外
誰もいないから
恥ずかしくないでしょう?
寒いんだから
あなた冷え性なんだから
手を繋ぎましょうよ
帰り道 一緒に帰 ....
眉上ちゃんは
モンブランが好きだ
この前近くの美術館の
帰りに寄ったケーキ屋で知った
“パスタみたいで可愛いよね”
眉上ちゃんは
よく質問をする
物理の授業中 ....
あなたが深いところに落ちないように
手を差し伸べて 支えていきますから
私が寂しくならないように
どうか お隣にいてください
でも笑ってばかりだと変だし
二人で泣いたりすると ....
髪の毛を30cmも切りました
前髪なんて眉より遥か上
やけくそですよ、ええ
課題プリントたくさん破りました
おかげで部屋は紙屑だらけです
やけくそですが、なにか
ごはん ....
あなたの色
今は真っ青で
深い海の青です
最近海に沈む夢を見るんです
それきっとあなたのせい
まあ、溺れそうになったら
誰かの左手が引き上げて
バッと 汗だくで
目が覚 ....
金木犀
私好きなんです
少し香るぐらいが
香りすぎると
体を蝕んでいくようで
クラクラします
あの日
道で立っていたときも
こんな匂いが
あなたの首筋から香って
火照っ ....
23:59の私
00:00の私
日付は変わったけど
1分でなにが変わったかな
真っ暗闇に進んでいる
けれど気持ちが幸せで
思う気持ちが大事で
思われることは素晴らしい ....
夏の終わり
夢の終わり
花火が散るのを見届けたら
一人誰かいなくなった
誰かわからないことで
傷ついて 穴が空く
今私に降りかかる
呪縛とか 幸せとか
全部 全部
....
少し悲しくなったり
少し辛くなったら
ここの海へおいで
たくさんの悲しみを
たくさんの辛さを
持ってきてはいけないよ
海が真っ黒になってしまうからね
涙を拭いて
裸足でくる ....
きりとる
春の桜の紅
夏の氷の青
秋の葉の黄
冬の山の白
きりとる
いつかの誰かが造った
黒い手のひらサイズの箱で
君の笑顔も
きりとる キリトル
きりとった残像
訴える ....
今日は本当についていない
朝から君は口開かずだ
ずっと僕に背中を向けている
「お前さんには顔見したらん」
と言わんばかりに
なにか悪いことしたか
なにも覚えていなくて
す ....
あなたの前では
絶対泣かないって決めた
揚げ足取りのあなた
憎っくきその笑顔
あなたはきっと
メソメソしている私をからかうし
その割にすごい謝ると思うし
それでも ....
朝に起きて
スヤスヤ眠りたいと願う
道を歩いていて
少しダラダラ汗をかく
授業でスヤスヤ眠る
3時のおやつを
モグモグ食べる
家に帰って
ソファでダラダラ寝転ぶ
....
今寝転んでいる布団で
眠るように死にたい
出来れば
最高級羽毛布団にして
床の傍らに
「愛する人」なんかつけちゃって
夢十夜の第一夜みたいに
ロマンチックに死にた ....
最近よく夢を見るんです
出兵直前のあなた
居間に堅く座って
じっと私を見つめておりました
いつもらしくないと思っていたら
軍服の釦が掛け違っていたので
やはりあなたはあなただ
と思いまし ....
髪の色あなた好みに染めて
目の色あなた好みに染めて
服の色あなた好みに染めて
思考だって
あなたの黒に染めて
手始めは手の内を深紅に染めて
にっこりわらって
染めて 染めて
....
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