すべてのおすすめ
何度も書いてきたのですりきれて穴が開きそうになってきたが、私は悪人になりたいのだ。それも大嘘つきの大偽善家の大悪人に、である。できれば新興宗教の教祖みたいなのがよろしい。しかしたぶん私にそこまでの才能 ....
本論にうつる前に、まず文章についての私の考え方の一端を述べたいと思います。私は、たいていの主題はわかりやすい文章で書くことができると考え、わかりにくい文章に出くわしたら、執筆者の腕が悪いのではないかと ....
報道ステーションを見ていたら、イラクで誘拐監禁された三人のうち二人が記者会見に応じていた。という書き出しだとニューススレに書けこのやろーと言われるかもしれないが、私はニュースの話をしたいわけではない。 ....
今日も仕事(早朝コンビニバイト、毎日ではないだす)前にいっちょオン書き即興詩、と思ったのだけど、今夜はなんにも思いつかないのでオン書き散文にしてみる。
バナナと豆乳とキャラメルの大量摂取&丹田式 ....
そう私はネクロフィリア
でなければ食屍鬼である
屍体がここにある
屍体らしい臭いを発散している
腐り始めている
凝固した血液が唇からはみ出しているが
いまさら傷付けたところでもう血液は ....
三人姉妹なら
オリガにマーシャにイーリャだろうが
私はオリガではない
ぜーったいに女主人なんかではない
マーシャでもない
私は結婚に幻滅してはいない
だがよく考えてみりゃ
イーリャ
で ....
粘りつくのどを
もっと粘りこく
だらりと伸びる
だらしない腕を
のんべんだらり
ぐらりずるりと
粘りつきながら
抱きしめる身体
のぼりつめれば
脳裏にめぐらす
{ルビ目映=まばゆ} ....
さらりさらりらと滑りゆく夜明けに
生まれ変わることなどないだろう
視界半分に偏頭痛性閃輝暗点
この輝きを誰かに伝えることなど
できないだろう
モザイクかかった風景に
ひよどりが一羽やっ ....
前回私の足の話をしたので、今度は私の夫の足について話してみる。
私の夫は肉体労働従事者で、趣味が山歩き渓流釣り山菜採り茸狩り、毎週二回バレーボールとインディアカの練習に出かけ、日曜日にはソフトボ ....
小学三年のとき、図画工作で足の彫刻(といっても粘土細工)を作った。手首から先の手か、足首から先の足をつくれといわれ、私は足にした。足の方が単純構造で指も短く、簡単そうに思えたのだ。基本的に、全員が自分 ....
このうえなく暑くてかったるかったその年の夏
あたしは牛糞くさい風が漂ってくるベランダに
布団まで敷いて寝転がって
あたしにとっていちばん大切なものはSFで
ラジオから漠然と流れてくる音楽という ....
筑摩書房版の「明治文学全集」に凝つてゐる。懲性が過ぎて、不図気付くと脳味噌が旧仮名遣ひになつてゐるのであつた。嗚呼美しき哉、旧仮名。
最近借りてきて面白かつたのは「女学雑誌・文学界全集」である。 ....
私の詩に英語タイトルのものはそう多くない。皆無というわけではなく、詩集に収めたものの中には"A Japanese Prayer"と"LOVE STORY"と二つ ....
15分で書いたので中身はないです。
でたらめのでんでんむし
でんぐりがえしてでろでろと
デリケートなでんぶに
でっかいデラウェアぶらさげて
でんでんだいこでんだいこ
でんでんでかけるで ....
空は氷点下どころかマイナス240度に下がって
熱いのは内部だいつだって
だからいま昇りかけてる太陽だって
氷点下の空が無邪気に冷めた顔をしたって
気にしないで熱くなる自分勝手
何度目の飛 ....
白糸さんの「言葉の持つしっぽ(あるいは亡霊)について」http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=9435&from=menu_d.php?start=0を読ん ....
猫は中空を見つめていることがある。
なにもない空間。
なにもないはずの。
猫の視線がどこか一点に凝固して
黒目が大きくなると
わたしはすこしわくわくする。
猫の視点が
わたしの背 ....
またはドキュメント晩酌時の佐々家。
夜のテレビの紀行番組で、
アンダルシアの風景が写る。
「アンダルシアって、アではじまってアで終わるね」
と夫。
「そうだねえ」
とわたし。
....
またはドキュメント夕食時の佐々家。
夕暮れのテレビ・ニュースで
菜の花畑が写る。
「いちめんのなのはな」
とわたし。
「純銀モザイク?」
と夫。
さて。
いつものように。
バ ....
確信犯という言葉の意味が、気になって気になってしかたないので、辞書をひいてみた。
確信-犯【かくしん-はん】
自己の信念に基づき正当な行為と信じて行う犯罪。
[特に、宗教的・政治的な義務感・ ....
海岸沿いに露出した三十年まえのゴミ山のうえ
新しい嘆きがそっくりひとつ捨ててあった
壊れた自転車
割れたブラウン管
骨の折れた傘
骨折り損のくたびれ儲け
破れた心臓
そんなもののうえに
....
婆さんは忙しいのである。
なにしろ忙しいのである。
化粧するヒマはない。
みなりととのえるヒマもない。
そんなわけで
髪はおどろに振り乱し
服はボロボロ顔は血みどろ。
時には走る車の ....
寒くはないのに足先が冷たい
詩人の休日について思い馳せているせいだ
トランペット吹きの休日なら
明るく自由な旋律だけど
詩人の休日はなぜか
未熟なくせに古くさい響きがして
私の足先をとても ....
窓をあける
蠍座がみえる
もうそんな季節なのだ
夜明けまえ小さな田舎の駅にも明かりは点り
どこかからきてどこかにゆく青い電車が
轟音を引きずってゆく
さよならを言うまでもなかった別れ
....
コーヒーには砂糖をいれない、
いま私はめちゃくちゃに機嫌がわるい、
人間なので機嫌が悪い日くらいあって当然なのだけれども、
こんなに機嫌が悪くなるとかえって気分がいい、
コーヒーにはミルクもク ....
試験管に緑の液体 三角フラスコに赤の液体
というのが流行でないのは知ってるくせに
やっぱり実験台の上には緑と赤の液体
灰色のふわふわがはびこるシャーレや
知性ある紫の蛸が蠢く水槽や
....
春は死にかけている
ぼそっとつぶやいて探偵は
ブラインドの隙間から夕陽を見た
まともにブラインドを開けて見りゃーいいのにと
読者は思うかもしれないが
これはこの探偵の美学であり習慣である ....
夜中に台所で誰かに話しかけたかったら
話しかけたらいい
誰もいなかったなら蛇口にでも話しかけたらいい
君は自由だ本質的に
誰の手にも負えないくらいに
卑猥なことを叫びたかったら
夜空に ....
アゲハは真上に飛び立つ。
目的があるみたいに
だけど少しも慌てず鷹揚に
まっすぐに。
あかるい春の日
かわいた地面に
ゆらゆらと落ちている
アゲハの影。
高く舞い上がれば
薄 ....
たぶんヘンリー・カットナー(またはルイス・バジェット名義)が書いた古いSF短編だと思うのだけど、作者とタイトルは定かでない。むかーしのSFマガジンで読んだのだ。
その小説世界では、魔法がごく普通 ....