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夕暮れの城

ひかりは厚さを失いはじめひとりまたひとり
公園の砂場から友達がいなくなってゆく
やわらかな指の持ち主を伸びきった影が薙ぐ
夕暮れの城を築く今日の砂が水を失い
ひと葉の小枝を支 ....
嗅ぎ終わり 爪を纏めた 招待状


心さえ 閉ざす余白に 紙の赤


父母は笑む 滂沱鼻水 蠅憩う

祝詞さえ {ルビ手跡=て}に淀ませて 墨もくろ


別れの紀 渡す花束 枯れ ....
指の跡 みじかい文の うらおもて

いまさらの 恋が見えない あぶり出し

ときどきが どきどきするほど わるい恋
 初冬というには、カーテンとレースと硝子の温度差の
 循環もいまだ緩やかな隙間 立冬の日の深まりらしく
 ベランダに出てみれば 秋のつつがない光


  唖 唖 そうそろ落陽ですな

  ....
狸亭さんの折釘さんおすすめリスト(4)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夕暮れの城- 折釘未詩・独白604-3-22
婚姻の記_末広- 折釘川柳404-2-18
恋文と恋の三句- 折釘俳句704-2-12
秋のベランダに谺する_唖_唖- 折釘自由詩203-12-12

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