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ほろびゆく誘蛾灯の王国
歯の隙間から意味だけがこぼれる
時代に捨てられた魂の
残り火を素足で踏み消しながら
蟹のように横向きに歩く
唯一の炎を旗として残すために
わが身を投げ入れる ....
#1
古い額縁の中の絵のように
魔法瓶から注ぐ月の香りの記憶
彼女は退屈な卵
ブルーの仔犬のマーキング
散文的散歩のブルース
悲しみのダンス
ステップなキャラメルくちに
....
あらゆる芸術になにか根本的に共通するひとつの想像的な思考があって、それが作者個人の志向性によって詩や音楽や絵画などの形態に翻訳される、というような内容主導主義をペイターは否定する。
....
記憶の中の森で
一羽の鳥が巣立ちする
遙かな大陸に向かって
記憶の中の街で
柔らかい雨が舗道を濡らす
恋人たちを祝福して
あの火曜日の朝
私たちの街は一瞬で崩れ去った
あの日か ....
{引用=十五歳抱かれて花粉吹き散らす 寺山修司}
十五歳の海から とんでくる一羽のかもめ
十五歳の海から きこえてくる潮騒
十五歳の海から およいでくるひとりの少女
わたしの十五歳はあま ....
{引用=
「それ[伝統]は相続するなどというわけにゆかないもので、もしそれを望むなら、ひじょうな努力をはらって手に入れなければならない。伝統には、なによりもまず、歴史的感覚ということが含まれる。これ ....
『ルネサンス』の「序論」でペイターは「美は、人間の経験に付与される他のすべての性
質とおなじく相対的で、その定義は、抽象性を増すのに比例して無意味、無用となる」と
言う。そして「『対象をあるがまま ....