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足元は、崩れている。 
真っ直ぐ歩くことも{ルビ覚束=おぼつか}ず、
肩が揺らいでいる日々。 

( ぼくの脳内には
( 壊れたリモコンが内蔵されている 

胸を張れども三日坊主。 
 ....
おんなのことおとこのこ
しあわせそうに
首を吊る

喪服を 液体で 汚せ

俺が 16だった頃、世界は海水で溢れていた。
おとこのことおんなのこが、
世界に浸っていた時、
俺は隠者だ ....
きみを乗せてる 別れの列車

河原から 見送った

ぼくに 気づいても 気づかなくても

テール・ランプは 淋しく滲みながら

薄暮の中に消えてったけど

心を クリーニングに 出 ....
逃避行為がとっても得意なくせに人力車が欲しいと駄々をこねる最近のオヤジたちは
縄文土器を熱く語るオバタリアンが作った油粘土のアフリカ象の密猟と合い重なって
現代社会を何も洞察していない脇の下に挟ん ....
豊かなくにの人々は選り好みをする
もともとは貧しかったものだから
それを遠い昔に捨てるため
それとともに
薄れてしまったものが在ることを気付きもせず
豊かなくにの人々は



ある気 ....
校長室には牛がいました
校長先生の牛でした
健康に育ちました
たくさん話かけました
ある日牛が大きなあくびをすると
校長先生はその中にとび込みました
牛だけが後に残されました
旅 ....
ほら
こんな朝だよ
おまえはまだ寝ているこの朝を
俺は吸っているよ
この朝を

ウミスズメが
隣で
少し悲しげだよ
でもそんなことは
おまえは知らなくていい

ひらめがあわ ....
大きなガラス扉
日焼けしたブラインド
貸店舗、の白い貼り紙
コンビニになりきれなかった
角の、たなか屋

殺風景な店先のコンクリートには
ただひとつ
小さな郵便ポストが生えたまま
舌 ....
よるのアコーディオンが
カーテンのようにとじられて
くすだまわれた
こどももわれた
ぐずぐずにくずれてみずにながれた
すいかのように
もろすぎた

ひみつたんていのおじさんは
コート ....
カーテンのすきまから、
むかいの住宅の屋根のうえ、
うすくもり空を見上げる。
幾本もの電線が斜めに走っている。

窓を開けると、
わずかに残されたうすい青から、
凍えた風が吹きこむ。
 ....
夕焼けの空き地で
空を見上げてひとり泣いてた

ヤツの名は
怪人ヤグルマソウ

いちめんの夕焼けに動けなくなって
風にゆられて
沈みゆく夕陽をみつめて
ヤツは泣いてた
ヤツの影 ....
とても美しいことを書けそうだと思って
さわりかたをそっとしたりしてみる
きみへ続く空中はゆらいで白く
物理学の本ならばたとえば
ペットボトルの曲線をなぜて
やわらかに跳ね返っている
春先の ....
すきだよ・・・


一分間の空白を経て


生まれて初めて
すごく好きだよと返してもらえたよ


無闇な激しさも
暗い傷も
なく
今までにない
穏やかなドキムネが
そうい ....
ぼくらは空に近づこうとする、いつも包まれるばかりでひとつにはなれない。ひろびろと伸ばしたつまさきをゆびさきを、リンととがらせる。新宿にアスファルトのあちらこちら。渋谷を通り過ぎるどちらこちら。ビルとビ .... パレード。パラーデ。歩いているものを集めて、ただそれだけのこと。川のような世界で、素数のようにひとりぼっち。2、3、5、7、11、とそこまで数えたときは、最盛期たる朝。いっそのこと、きみは世界をよく見 .... 午後をわたる数羽の鳥が
いくつもの笑みを描いている
空と曇の鈍のさかいめ
まぶしく見つめる目のなかを
笑みはめぐり飛び去ってゆく


曇を映した滴にかがやく
水の壁のよ ....
世界は みずでできていると 
きみは言ったけれど
肝心のきみも やっぱり みずでできていたのは
きみが死んで 五日経って ようやく思いだした

(そのとき みずが流れた)

深夜 人は大 ....
兄はケッコンしてつまらなくなった

私は思う

別段
破天荒な人生などではなく
公務員の次くらいにお堅いお仕事
今ドキの中学生に現代文やバスケットなどを
教えているらし ....
それはかっこつけるための笑い
それは今書いたことは面白いぞと見せつけるための笑い
それは会話の様子を忠実に伝えるための笑い
それは言葉の意味をその場の雰囲気であいまいにするための笑い
それは真 ....
時空ポケットに落ち込んで
遠い幻に踊るピエロ

忘れられた虚ろな世界に
たった一人 何を追う
たった一人 誰を待つ

情けないのは重々承知
だっだら
そろそろ戻っておいで

いつ ....
どうしたんですかあ?
返事がない
どうかしましたかあ?
やっぱり返事はない

道の真ん中にうずくまっている人がいたから
バカ男は声をかけたんだけれど
きちんと見たら大きな岩だ ....
汽笛は尾を引き
遠いほうからかがやきになり
応えの兆しを耳にしながら
傷をまぶしく抱きしめている



水のかけらを見つめる間も
陰のまばたきは増えてゆく
とどろきは地 ....
揺れている。揺れている船の上、喉が渇くので、ペットボトルの口を開ける。ミネラルウォーターを飲む。
(ひたすら漂いたい気分だ)
 わたしは退院後、船で島に向かっていた。誰もいないところに行ってみ ....
 女はわたしといっしょに海の中に入りたいと言った。女には尾びれがあり、わたしには足があった。わたしたちはあのとき、海に入っていった。女が先に進み、わたしは後ろからついていく。波が胸元まで来たところで、 .... 風の音。わたしは平野に立つ。西の空は錆びた色をしている。

離れたところ、陸橋に車が列を作って走り去る。月が風に揺れている。風の音が、遠くの車の音が、わたしの耳の中の音が、入り交じっては、かき消さ ....
 
歌と踊り
    
                失った恋人に



歌と踊り1



それはむかしの
それはお ....
肌を、エア。気づくとイラつく太陽は頂上。知らずのぼくらの、ここそこあそこを均等に、均等に照らすのでした。光、光光、だから見えるってさ。記憶って、街中に溶けて流れて固まってつまり建物とか電柱とかそういう .... 羊歯が葉を裏返し
白い歯を見せて笑う
日陰の庭で
ちいさな神様が
泣いている

山じゅうの
虹を融かしこみ
熱い涙をながし
泣いている

(ちいさな神様の
 まっかな
 まっ ....
残業もそこそこに
今夜もいそいそと帰ってきた
玄関のすぐ脇の部屋で
かつて母だった生き物が
また呻いている


父の三回忌を済ませた頃から
母は溶け始めた
ビデオテープのように過去を ....
ある時ダヴィンチが
金魚鉢を眺めていると
金魚がウインクしたので
「魔が差したんだろう」
と思った


またある時ダヴィンチが
散歩をしていると
電信柱がおじぎをしたので
「人 ....
塩水和音さんの自由詩おすすめリスト(97)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
潮騒の夜_- 服部 剛自由詩11*06-7-23
おとこのことおんなのこ♪- 奥津 強自由詩2*06-7-20
心のクリーニング- Lucy.M.千 ...自由詩4*06-7-19
ブラックホールは胸の谷間に- 狩心自由詩3*06-7-16
ある気功術師の悲劇〜この気なんの気気になる気〜- 千波 一 ...自由詩14*06-7-9
うっしっし- たもつ自由詩9*06-7-4
- 水在らあ ...自由詩20*06-6-29
たなか屋の角- 佐野権太自由詩54*06-6-20
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斜線ノ空- 光冨郁也自由詩8*06-4-8
殲滅せよ!悪のフラワー軍団(Mr.チャボ、鬨の声よ高らかに)- 角田寿星自由詩506-3-18
春先- nm6自由詩806-3-3
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いつからかはじまっている- nm6自由詩1306-2-11
パレード(いっそのことのための)- nm6自由詩1606-1-7
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返事- バカ男自由詩805-4-10
ひかり- 木立 悟自由詩305-2-22
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霧(ミスト)_(連作7)- 光冨郁也自由詩9*05-2-5
平野- 光冨郁也自由詩6*04-10-10
歌と踊り- 渡邉建志自由詩7*04-10-9
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