二人の住む街は
汚れた雪しか降らないから
きみはそれしか
知らないでいる
 
街灯の光は
ぼくたちの知らない間に
静かに青白くなっていって
だからこんなにさびし ....
失恋を、しました。
4月からずっと気になっていたあのひと、
2月に結婚するらしい。

失恋を、しました。
飲み会ではいつも彼女はいないって言ってたのに
1年以上付き合ってたみたい。
 ....
海がそっとまぶたをとじる
青い響きの中
かもめは
追撃機のようにまっすぐ堕ちた

手のひらにすくう砂
ランプの芯のようにあたたかい
ぼくは見上げ
あたたかいのは君の手だと知る

浮 ....
ねこって可愛い
飼いねこは飼いねこらしく
ノラねこはノラねこらしい顔しているよ
やっぱし育ちなのかな
ひとに媚びるのうまい飼いねこがいて
いじらしいほどノラなねこがいる
そんなねこって
 ....
フィチカ、雨の国。

春には雨の花が咲き
夏にはきらめく雨がふる
秋には雨も紅葉し
冬には白い雨がふる

   (誰か)が「冷たかろう」と言い
   (誰か)が「寂しかろう」と言う
 ....
森のなかを流れる
チェロのように
日々が穏やかであればいい

雲母の放つ
光りのように
心地よく剥がれる断面を重ねて
生きていきたい

うまく思い出して
うまく笑う

どんなと ....
妻が平日に東京へ行くことになった。
友だちが故郷の鹿児島から仕事の都合でこちらに来るので会いに行くということだった。
ほぼ十年ぶりの再会だそうだ。
鹿児島から東京に出てきて、僕と結婚し、千葉に引 ....
りんごを食べたら
なつかしい故郷の味がした

と言ってはみたものの
この街で生まれ
この街で育ったから
故郷らしい故郷なんてどこにも無いんだけど

でも、不思議なんだよね
ひとくちか ....
爆弾が墜ちると
デマが流れた街で
警報に追われ
バンクするカーブを走った
この街の建築は
爪先から斜めに削れていて
鋭角に尖った
笑みを浮かべている

濡れた雛鳥の翼
抱えて
ひ ....
もしもここに
うつくしい空き箱があったなら
お風呂のように入って
外を眺めよう
風の吹く
外はやさしいように見える
口笛も吹こう
あの懐かしい歌

箱の片隅には
ヒイラギが落ちてい ....
父の髭を剃る
一週間たった柔らかいのを
電気で剃るのは難しい
首など歯のあたりにくい所は
よく伸びる皮をひっぱて剃っていく

その薄くなった皮膚の下に
赤くて細い血管が透けて見える
こ ....
わたしって
よく道をたずねられる
どこかやさしげにみえるのかな
近藤さんの朗読した「夕焼け」って作品大好きで
繰り返し読んだりしたけど
登場する娘さんのように
「やさしい心の持ち主」なんか ....
 好きだから、知りたくって、
 メールアドレス渡したんです。
 でも、返事、来ませんでした。
 あはは、痛いですよねー。

へらへら笑ってなんだその話。
でも胸が痛くなくて、清算されてしま ....
ねぇ

ぼくたちは、
もっと、笑っていてもいいと思うんだ

もっと、はにかんでいたっていいと思うんだ



むずかしいこととかじゃなくて
かなしいくらいの澄んだ青空を見上げていて、 ....
猫のながぐつ、なっちゃんは
アヒルのくちびるで
せんべいをコリリ
よくきたね
あくしゅ、あっしゅ


星のくつした、さくらんぼ
唄いながらお絵かき
なっちゃんは、ようせい
(たんぷ ....
あたしのなかにあなたが

ひと雫しみて
ふた雫しみて

だんだんと濃度が増してゆく

こうやって蝕まれていくのね
、この世のすべてのものは

細胞が喰われた、あなたの言葉に
血液 ....
灰色のコンクリートには
ない、ない
としか書かれていなくて

薄紫色の夕暮れには
さあ、さあ
としか書かれていなくて

茶色の地面には
まあ、まあ
としか書かれていなくて

青 ....
いまとなっては

あなたを愛していたのかすら
曖昧。





モノクロの世界で瞬くみたいに


それだけが
鮮明に
繊細。


手にしていたのは
優しさのカタ ....
夜明け前
神々の気配が
冷えた大地をわたり
静かな{ルビ洞=うろ}に届けられると
指さした方角から
蒼い鼓動が、はじまる

やがて
優しい鋭さをもって
崇高な感謝があふれだすと
う ....
口ぐせになっている
おとなも
こどもでさえも
何かと言えば口にする

死ぬほど頑張ったのか
どれだけ努力したと言うのか

口にすればするだけ
逃げていってしまうものがある

それ ....
  やさしいのか
  やさしくないのか
  雨の日のあなた


  約束の時間に
  遅れたわたしに
  何も言わないので
  カフェオレを頼んだきり
  わたしも黙って俯いてい ....
夏の名残を雨が洗うと
淡い鱗を光らせたさかなが
空を流れ
ひと雨ごとに秋を呟く


九月は
今日も透明を守って
焦燥のようだった熱や
乾いた葉脈を
ゆっくりと
冷ましながら潤ませ ....
 注意・・・あくまでも私の主観ですから、笑い飛ばして下さい。
ズバっと言ってしまう系が苦手な方はお控え下さい。
ノークレームでよろしくお願いします。

毒舌指数★★☆☆☆☆



第一 ....
青や緑の絵の具を
うすくのばして
あの透明をあらわそうとして
さっきから
なんども失敗している
{引用=
手をひいて
石を渡る
ぬらりとした光沢に滑らせた足を
からだごと、ぐいと引き ....
雨音が
逝く夏を囁くと
水に包まれた九月

通り過ぎた喧騒は
もう暫くやって来ないだろう


踏みしめた熱い砂や
翡翠いろに泡立つ波も
日ごと冷まされて
さみ ....
良くできたうめぼしは
故郷の懐かしい味がする

すっぱさのなかから
忘れかけていたものが顔をのぞかせて
こんなんだったよね
と問いかけてくれるような

ほどよく皺くちゃで
秋アカネの ....
はじめてラブと出逢ったのは
新宿歌舞伎町にあるペットショップ
狭い檻のなかで怯えるように震えていた

あなたの瞳をみつめた瞬間から
ラブ
わたしたちはあなたの虜になってしまう

思わず ....
いつも馬鹿なことをしてた僕
それだけがただ楽しかった
それだけで生きている意味になった

彼女は僕の「馬鹿」を笑ってくれた
涙が出るほど笑って、その場にうずくまってしまう彼女に僕も笑った
 ....
言葉よりも不確かなものを
信じてみようと
努力なんてしなかったけれど
それはあるのだと
人づてに聞いた事があるの

だけど眼に見えないものを
その語感だけで捉えようとしても
は ....
理科室のもろいメスで
恋心をちょっと傷つける
流れ出した悲しみは
窓の外のオレンジに似てるね


ママからもらった
指輪がすきなんだって言って
君は白衣の胸元に
ばらの刺繍を縫いつけ ....
シュガー・ソレイユさんのおすすめリスト(261)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
処女雪- 森さかな自由詩207-12-10
失恋を、しました。- はるこ自由詩5*07-12-9
君を- ふるる自由詩12*07-12-4
ねこのはなし- 恋月 ぴ ...自由詩30*07-12-3
フィチカ- ルナク自由詩44*07-12-2
白秋- 佐野権太自由詩12*07-11-29
今週、妻が東京に行きました- たもつ散文(批評 ...21*07-11-29
りんごの詩- 恋月 ぴ ...自由詩31*07-11-28
S.O.S_———この星が落っこちる前に- 佐野権太自由詩5*07-11-28
うつくしい空き箱- ふるる自由詩28*07-11-27
髭剃り- たもつ自由詩707-11-26
手の鳴る方へ- 恋月 ぴ ...自由詩30*07-11-24
きもち- はるこ未詩・独白1*07-11-19
ねぇ- わら自由詩26*07-11-10
なっちゃん- 佐野権太自由詩19*07-11-9
侵蝕!!- lazy自由詩7*07-11-3
人生ノート- 小原あき自由詩24*07-10-7
白黒ハート。- Sa;自由詩207-9-26
フォルクローレ- 佐野権太自由詩20*07-9-26
- 恋月 ぴ ...自由詩24+*07-9-25
金木犀- 嘉野千尋自由詩27*07-9-24
浜辺のうた、かた- 銀猫自由詩34*07-9-12
ものづくし__〜KAZANAGI草子〜- Rin.散文(批評 ...32*07-9-12
夏のあとがき- 佐野権太自由詩28*07-9-4
九月のみずいろ- 銀猫自由詩28*07-9-3
うめぼしの秘密- 恋月 ぴ ...自由詩42*07-9-3
ラブの秘密- 恋月 ぴ ...自由詩20*07-8-27
BRAVE_SONG- 掘鮎涼子自由詩107-8-8
言葉の壁- 優飛自由詩8*07-8-6
放課後の塩素たち- アヅサ自由詩5*07-8-5

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