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腐る。
ギリギリのところで
なんとか持ちこたえている
としたら
死がとても怖い
かくれんぼしていて
うっかり見つけてしまった
小鳥の死骸にうごめいていたうじむし
その卵が
この空気中 ....
水を張った洗面器
顔を沈める姉
ストップウォッチを押す弟
呆れて素通りする母
あくびをする猫
どれだけ息を止めていられるか
平凡な家庭のちゃぶ台の上で
流行ったのは
危険な遊戯
....
黒いアイリスは
男の喪に服した女だ
ジョージア・オキーフが描いた
花の絵は
どれも女の顔に見える
花が儚く美しいという概念は
もしかしたら幻想なのではないか
もうこれ以上
対象に接 ....
子どもっておもろいな
おしあいへしあい
わざわざさむい日に
「あらてののケンカちゃうか?」
そんでもたのしそうやで
「だからたのしくケンカできるって
子どもっておもろいやんか ....
非常階段には
扉があって
内と外が隔てられている
内のものかといえば
そうでも非ず
外のものかというえば
そうでも非ず
非常のために作られた階段
日常では使われない
避難通路
....
愛とか
愛に似たものとか
愛と呼びたいものとか
愛したいものとか
愛しても届かないものとか
愛したらいつか届くんじゃないかと思うものとか
付箋をつけた愛とか
血糊みたいにべっとりした愛と ....
想像してみて。
この柔らかな死体が
何を思って生きていたかを
たとえば
生きている理由とか
翼の意味を考えただろうか
空を飛ぶ機能が失われたそれは
時折はばたく真似事をするだけの
使い ....
埠頭から一時間船にゆられた
海面に時折大きな背びれが顔を出した
港であんこ椿の扮装をして写真を撮られた
両親と弟、祖母で三原山に向かった
しばらく行くと草も花もなくなった
辺りは黒々とした石 ....
ケーキを焼いて
中学生の娘の誕生日を祝う
ろうそくの灯に照らされて
もうひとりの女の子が浮かび上がる
娘と同じ誕生日を持つ子
遠い国に拉致されて
連れ去られたまま
いまだ帰ってこられ ....
記憶の糸をほどく
風景や音や肌触り
縫い合わされていた
いくつもの欠片が
ふたたび熱を取り戻して差し出される
思い出は語られたがっているのだろうか
子供の頃ひと夏を過ごした祖父母の家
....
ねじられた
つぼみは
夜のさざなみに
ゆるゆると洗われて
空が
ほんのりあけるころ
星の形に開きます
命、うすむらさきに笑ってる
私の心も
ほどけてゆきました
雨の匂いが
潜んでいる
濡れた靴下の爪先に
よれたハンカチの糸に
ほつれさせたじーぱんの穴に
更紗の青い染料に
ぱあまねんとがとれかかったおくれ毛に
やすりをかけたかかとに
ポケッ ....
そら
くう
から
空
変換キィで
世界は変わる
くうですか
くうですね
ひとしくみんなくうになってゆきました
昨晩はよくふりましたなあ ざんざばらん
おかげでからっ ....
時々
じょうごがあったらなぁとおもう
たとえば
砂の粒を透明なびんにあつめる時
たとえば
湖水を小分けして胸にしのばせる時
{引用=いちみりも
こぼさずに
うつくしく
やりとげな ....
病院の待合いの長椅子で
おじいさんがあくび
おばあさんがあくび
その隣のおにいさんもあくび
くたびれた私もあくび
うっかりもらっちゃったけど
あくびの正体は知りません
からくりがあっても ....
プロペラから
風が生まれる
その中心を
つかんで
風を止められるかどうか
幼いきょうだいが
度胸だめしをしている
扇風機の首振りボタンで
風を分けあって
涼と熱を共有していた
....
夕暮れても
大地の熱は
冷めやらず
もうすでに
花も穂も枯れ
ただの茎となったすすきは
すとろうとなり
土に埋まる子らは
それを吸って
生き返る
一本であったら
孤独に揺 ....
圧縮された白い時間が
空に取り付けられた
タイマー仕掛けで吹き出した
入道雲
あなたが使うシェービングクリームみたいだ
毎日せっせと伸びるヒゲ
剃っても剃っても
誤作動せずに
めげ ....
おそらくは
やわらかな春の香り
おそらくは
かぐわしい早乙女のような
おそらくは
この世に用意された
おびただしい
喜びと悲しみのあわいで
おそらくは
それは
幻の香り
さく ....
ごすいって
ひすいに似たような
石
たおやかに
睡り続ける
午後
もくもくと
宝石になる練習をしよう
纏足の爪先から
あたたかな成分が溶け出していく
あらがえない{ルビ麻薬=レ ....
なぐさめが
嘘だと知っていた
けれど
この世の中に
ほんとのことなど
在るのだろうか
わたしの躰に産みつけられ
冬を越した
薄黄色い{ルビ卵=カプセル}が
もうすぐ
孵化を始め ....
冬の落ち葉は屋根ですね
虫は春の夢をみる
柱も窓もないけれど
いのちが育つ
そのために
必要なものはそろってる
無用なものは何もない
あなたに家があるように
わたしに家があるように ....
赤いウミウシの模様であった
デパートの包装紙
それで母はちゃっちゃかと洋服の型紙を作る
かつて何かを包んだものの匂いがしていた
ヒトガタに切った人形が
夢のなかでトモダチになるように
....
たとえば
悪意であったなら
オブラートに包んで飲み込む
たとえば
優しさであったなら
丁寧に蒸留したあと
春色のカプセルにして
冬に打ちひしがれた小鳥のために
蒔いておく
た ....
初々しいと言えば
きこえはよいが
あのころの私はとても無知だった
結婚して初めて過ごす夫の実家でのお正月
おせちに「くわい」を炊くという
新種の宝石のような
淡い水色でつやつやの丸い物 ....
夜の天幕はマグネット
キミが蹴ったつまらない石ころを
引き寄せて
星にすりかえる
朝が来るまで
せめて忘れたふりしてる
自分が永遠に満たされることのない
闇であることを
さみし ....
サンタクロースの
魔法がとけるころ
子供は無邪気な子供でなくなり
世界のファンタジーは
魔法使いになれなかった
大人が作っているものだと知る
ネズミーランド
幼いキミは
ディズニー ....
葱のねっこを捨てずに水に挿しておく
数日のちにその断面からあおい芽が現われて
明日にむかって伸びていく
これは生きている{ルビ証=あかし}
多くのものは要らないという
水と
空気と ....
どこにも代わりのない
私だけの詩を描いてみたい
心のなかのもやもやがそう言う
私という存在が唯一無二のものならば
出てくる言葉もそうであるべきなのではないか
そうではないということは
....
葉書は、
白い壁の長方形の紙の家
うすい、
厚みしかないためにひとりで立つこともできない家
寝転がったまま まだ見ぬ遠い街を夢みているのだろうか
小さな窓がある
そこに灯されるのは あかり ....
atsuchan69さんのそらの珊瑚さんおすすめリスト
(284)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
冬時間
-
そらの珊 ...
自由詩
14*
14-2-13
危険な遊戯
-
そらの珊 ...
自由詩
17*
14-2-12
閉経
-
そらの珊 ...
自由詩
23+*
14-1-30
おしくらまんじゅう
-
そらの珊 ...
自由詩
12*
14-1-25
【非常階段】_詩サークル「群青」11月の課題「非」への提出作 ...
-
そらの珊 ...
自由詩
19
13-11-30
Lover,Lover,Lover
-
そらの珊 ...
自由詩
15*
13-11-8
鶏供養
-
そらの珊 ...
自由詩
24
13-10-29
アイランド
-
そらの珊 ...
自由詩
9
13-10-26
十月五日(土)天気_雨
-
そらの珊 ...
自由詩
14
13-10-19
ありがとうの言葉とともに
-
そらの珊 ...
自由詩
17*
13-10-16
ほしのはな
-
そらの珊 ...
自由詩
17*
13-9-21
誘惑
-
そらの珊 ...
自由詩
13*
13-9-4
あおいそら
-
そらの珊 ...
自由詩
24*
13-8-21
遠い日_おもちゃのラッパでした
-
そらの珊 ...
自由詩
22*
13-8-12
うつるんです。
-
そらの珊 ...
自由詩
16*
13-8-2
【凪】詩人サークル「群青」七月のお題「風」から
-
そらの珊 ...
自由詩
20
13-7-21
すとろう
-
そらの珊 ...
自由詩
20*
13-7-16
アンテナ
-
そらの珊 ...
自由詩
16*
13-6-27
花まんま
-
そらの珊 ...
自由詩
22*
13-6-4
午睡_或いは崩れ落ちる砂の壁
-
そらの珊 ...
自由詩
24+*
13-2-23
宴_/__春の祝福
-
そらの珊 ...
自由詩
19*
13-2-18
小さなおうち
-
そらの珊 ...
自由詩
21*
13-1-25
かりぬい
-
そらの珊 ...
自由詩
34*
13-1-17
調剤室で
-
そらの珊 ...
自由詩
27*
13-1-11
くわい
-
そらの珊 ...
自由詩
30*
13-1-1
マグネット
-
そらの珊 ...
自由詩
20*
12-12-28
ネズミーランド
-
そらの珊 ...
自由詩
10*
12-12-25
証
-
そらの珊 ...
自由詩
14*
12-12-12
アルビノ
-
そらの珊 ...
自由詩
17*
12-11-29
紙の家
-
そらの珊 ...
自由詩
21*
12-11-27
1
2
3
4
5
6
7
8
9
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