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 世界が 大きな空洞なので
 水平線が見えた
 海が見えた

 白い 掻き傷が あるのか無いのか
 どうしようもなく なにもかもが
 影

 倦み果てた貌で
 あなたは 眼に映る ....
 中空にほうった
 ボールが手元に戻ってくるように
 一日が 終わった

 熟れた光が実をつけては
 落ちていくのを
 潰れるのを

 目で 追っていた
 銀の線を引いていく飛行 ....
 魚が数匹
 日の光になって
 頬の上を泳ぐ

 問われては 答え
 答えてはまた 問い
 感情の影に貌をかくして

 問われては 答え
 生まれてはまた 息絶え
 命あるもの ....
 寒いが 晴れている
 中野坂上で降りる

 昼は あんかけ焼きそばにした
 ベンチに腰掛け空とビルを見てた
 流されていく言葉は
 僕の中にあるのか世界の中にあるのか
 そうした問 ....
 何も言わない
 読点のような皿を洗う
 燃え終えた数本のマッチに
 年々似てくる
 僕の記憶

 日をうけて
 影になっていく 木
 振動する沈黙 かなしすぎるほどに
 決して ....
 赤い葉が 二、三枚
 枝に残っている

 ここに
 光が建っている
 秋 水辺にいるみたいに
 薄く 目を開けて
 飛沫を 頬に浴びて
 裏口から入ってくる
 ショート動画のような感情が入ってくる
 出来事よりはるかに速い
 もの凄い速さで
 南国の木々が潮風に揺れてた冬の日
 友人に借りた車をコンビニに停めて
 スマ ....
  淵にいて
  くるくるとまわった
  すごく晴れてた


  池があった
  水に 日もぼうと浮いてた
  ぜんぶ本当にあった


  淵にいて
  かなしさから
 ....
  忘れたものだけ
  見ることができた


  床に張った
  埃 夕日の格子型
  蛇口に残る 唇のような水
  言うことができた
  言い尽くしたことだけを


  ....
  約束の時間にすこし遅れて
  寂しさの続きのような場面が始まる
  駅舎の街灯に羽虫が 丸く 集る


  高架下 ラーメン屋に入る
  やがて感情は数枚の貨幣に似てくる
  ....
  ねえ
  これが、
  産まれたての時間。
  そう言いながら少女が
  綿飴をひとつ、ぼくにくれた



  まぶしい屋台の{ルビ犇=ひし}めき合う
  貧しげな七月の ....
  音ではなく 音楽
  色ではなく 絵
  そういう星


  メロディも無く 心に忍び寄る星
  思想も孕まず 真実を弄ぶ星


  僕たちの住む この星


   ....
atsuchan69さんの草野春心さんおすすめリスト(12)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
倦み果てた貌(2024.11.28)- 草野春心自由詩5*24-12-15
軌跡(2024.11.10)- 草野春心自由詩5*24-12-14
魚(2024.11.06)- 草野春心自由詩524-12-10
宙吊り(2024.11.04)- 草野春心自由詩324-12-4
何も言わない(2024.11.03)- 草野春心自由詩624-12-2
プールサイド(2024.11.24)- 草野春心自由詩5*24-11-28
速さ(2024.11.01)- 草野春心自由詩124-11-27
淵の話- 草野春心自由詩324-5-14
果物籠- 草野春心自由詩1123-11-14
羽虫- 草野春心自由詩523-11-6
綿飴- 草野春心自由詩19*12-5-20
プラネタリウム- 草野春心自由詩206-8-22

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