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素に戻ると
大勢の人の前に立たされた
わたしが
いる
深々と頭を下げて
何を謝っているのだろう

  トナカイのそりに乗り
  飽きることなく
  眺めた
  白夜の物語

あ ....
持っているの?
あなたに尋ねられて
思わず
持っているよ。そんなものと
答えてしまった
だけどね
ほんとはね
バッグのなかを
さんざ探しても見つからなかった
どこかで買えるのかな
 ....
この季節になれば
川幅いっぱいに押し寄せる銀鱗
浮ぶ屋形船を押し退け
向う岸まで
命をかけ
届けようとするもの
人生の在り様
私の意思
立会川の岸辺には
あなたへ
手渡そうとした手 ....
優しさにぶらさがる
重なる星の巡り合わせに
ふたりだけの夜
ドブ板通りの古びたカウンターで
わたしをみつめる
瞳と
Never mind
歯並びの良い口元が闇に浮ぶ
迷路のような船底で ....
寝苦しさに目を覚ますと
やはりホリデーインの一室に泊まっていた
わたしの隣では
脇臭く寝相の悪いやつが
馴れ馴れしくいびきをかいていた
エーチャンのニューグランドホテルは
わたしのこころの ....
いつだって君はそうなんだ
本当は塩ラーメンが食べたいくせに
なんでもいいよと答えてみせる
そのくせ
味噌ラーメンを食べたあと
必ずこう言うんだ
塩ラーメンが食べたかったのに


アイ ....
チャーリーブラウンは後退なんかしない
あの頃に踏みとどまっているだけ
英語の勉強になるならと
無理して読んでみたけれど
やっぱし後退なんてしてくれなかった
それがリアルってやつ
細い線で描 ....
春めくのか夜になると
もぞもぞするもの
それは
あなたのつくしんぼう
今夜のわたしは疲れているのに
背中を向けた闇のなかで
何かを探し蠢いている
辛抱が足らないから
貧乏なのか
芯棒 ....
それって秘密だよ
思わせぶりに微笑んだ
あなた
ドラえもんじゃないくせに
ポケットから何やら取り出しては
桜の木に振りまきはじめ
(まだまだ寒いよと眠ったままなのに
まだかまだかと貧乏揺 ....
君がいるから僕は存在する
誰もが羨望する
誰もが欲しがる君の姿
ショーウインドの特等席で
いつも輝いている
値札なんて不要だよね
君の価値はお金にはかえられないから
要はハートだってこと ....
最近どうもこころの具合が悪いので
独協医科大学越谷病院で診てもらったら
末期症状の悪性腫瘍だと診断された
インターン上がりの小生意気なやつから
あなたのこころはあと数日の寿命でしょう
なんて ....
静かな湖面に
あなたとわたし
ふたりきり
いつもは感じ得なかった
あなたの男らしさを
ちょっと見直してみたりして
(フレアミニなら喜んでくれたかな
季節はずれの湖面に
あなたとわたし
 ....
欲しかったものを手に入れたとたんに
他のものが欲しくなる
判ってはいても止められない
「欲しい」には夢と希望が満ち溢れ
手に入れた後には虚しさが残るだけ
(捕らえた獲物には…なんて言い訳がま ....
何を探していたのだろう
散り積もった日々の
瓦礫の中より
それはひとときの温もり
顧みることさえ叶わずに
北風にさらわれてしまった
あなたとの思い出
ことばなんてくだらない一葉に
思い ....
あなたにこころをまかせられる
それって好きとか嫌いとかじゃなく
ずっと以前から知っていたような
どこかで一緒だったことのあるような
懐かしくて不思議な気持ち
見つめられて
見つめかえして
 ....
ひとりでいることって
決して好きくはないんだけど
ひとりでいたいときがある
壁のカレンダーを眺めてみれば
いつもと同じこよみなのに
この日だけは特別だよって囁いている
瞬くイルミネーション ....
陽だまりのベンチで
あなたの姿を見つけたよ
何気ない仕草のひとつひとつから
幸せのあり方を掬いだしては
これで良いのだと
ひとり頷くあなたの姿
大きな卵でも抱きかかえるように
胸の前で孤 ....
あなたの理想は
わたしの苦痛
あなたはそれを判ろうとはしない
(寝化粧なんて誰がする
腰に手を当て拳を振り上げて
いつから偉くなったのか
わたしには苦痛そのものなのに
(朝は誰だって眠い ....
季節はもう冬支度なのに
たんぽぽの綿毛になるんだと
あなたは言った
過ぎ去った日々を惜しむかのように
ひとびとは
大きな樅の木の下に集いだす
そんな季節に
たんぽぽの綿毛になるんだと
 ....
柵の外には自由が溢れているのに
何故か人は柵の中で生きる
ちょっと跨げば乗り越えられるのに
誰も跨ごうとはしない
自由の身になることを恐れ
しがらみから解き放たれることを拒絶し
狭い柵の中 ....
おんなにとっての
それは囚われ
深遠の亀裂より鉄鎖を垂らし
おんなは生きる
獣は獣
下履きから覗かせる鉄鎖を
見も知らぬ男に掴まれたとしたら
それが悲恋物語の序章
秋の日の静寂に我が身 ....
心が抜けてしぼんでしまった
わたしの身体に
あなたの息を吹き込んで
ちょっとあたたかな
ちょっと煙草臭いあなたの息を
自分までもが赦せなくなった
あの日から
わたしはわたしじゃ無くなって ....
失恋は感傷に浸るためにある
そんな捨て台詞
あなたは残し
ひとり、わたしは取り残されて
遠く過ぎ行く機帆船の陰に
絶望の甘い涙を流す
(白い砂浜で貝殻ひとつ拾った
身体の隅々にまで刻まれ ....
雨は降る
無情の
恵の



日は注ぐ
旱魃の
神の



一本の幹に触れる
真っ直ぐな
曲がりくねった



別れた妻を想う
不肖の息子を想う
置いてきた過去 ....
わたしのくびれを
無数の星砂がくぐりぬけ
今か今かと
あの人からの着信を待つ
動脈に溜まり過ぎた
星砂で
浮腫んだ下半身は辛いから
壁際でくるり
倒立でもしてみる
静脈を辿る星砂の勢 ....
どんなに難しい本を読んでいたとしても
喜怒哀楽
たった4文字に人のこころは捕われて
(それってほんとだよ
いつになったら大人になれるのかな
つまらないことに腹を立て
投げつけたことばの痛み ....
松の湯


跳ねる湯船も恐ろしく
あれは白鯨モビーディック
いかつい背中の倶梨伽羅紋紋
あまりにも鮮やか過ぎて
タオルで隠さぬ前を横目に見れば
なぜか思わず猿山の猿気分
ラッキョの皮 ....
わたしだって
夢見るおんなでいたいから
満月の夜
かぼちゃの馬車に乗り
お城の舞踏会にでも繰り出して
素敵な王子様と踊ったら
ガラスの靴の片方をわざと忘れてしまう
Shall we da ....
本当の暗闇と出会う
それって
なかなか難しい
ひとつひとつの灯火を消しても
寝付けぬ夜に何処より話し声が漏れて
この街の闇は仄かに明るい
本当の暗闇
それは遠い日の感触
胎内にいたとき ....
思わず声にしてしまった
ことばよりも
言い出せなかった
ことばの
内に秘められた真実
レンガを幾つも積み重ね
ひとは誰でも
その真実をこころに閉ざしてしまう
日々の暮らしと
日々の思 ....
atsuchan69さんの恋月 ぴのさんおすすめリスト(311)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
LoveBird- 恋月 ぴ ...自由詩27*07-2-23
Follow_Me- 恋月 ぴ ...自由詩30*07-2-18
品川物語- 恋月 ぴ ...自由詩34*07-2-16
ヨコスカ物語- 恋月 ぴ ...自由詩30*07-2-7
チャイナタウン- 恋月 ぴ ...自由詩28*07-1-31
アイ・マイ・ミー- 恋月 ぴ ...自由詩36*07-1-27
チャーリーブラウン- 恋月 ぴ ...自由詩29*07-1-24
つくしんぼう- 恋月 ぴ ...自由詩32*07-1-18
さくら- 恋月 ぴ ...自由詩43*07-1-13
Face_2_Fake- 恋月 ぴ ...自由詩36*07-1-7
ご臨終と言うこと- 恋月 ぴ ...自由詩26*06-12-30
静かの先まで- 恋月 ぴ ...自由詩31*06-12-28
幸福と言うこと- 恋月 ぴ ...自由詩28*06-12-25
- 恋月 ぴ ...自由詩32*06-12-24
Christmas_Song- 恋月 ぴ ...自由詩25*06-12-19
哀愁のメリークリスマス- 恋月 ぴ ...自由詩25*06-12-12
生きぬく力- 恋月 ぴ ...自由詩46*06-12-4
理想と言うこと- 恋月 ぴ ...自由詩22*06-11-24
「さよなら」はもう言わない- 恋月 ぴ ...自由詩50*06-11-21
どうしようもないこと- 恋月 ぴ ...自由詩37*06-11-17
断崖(黒薔薇の微笑_其の一)- 恋月 ぴ ...自由詩23*06-11-12
赦すと言うこと- 恋月 ぴ ...自由詩46*06-11-7
冬の蜃気楼- 恋月 ぴ ...自由詩28*06-11-1
正誤と言うこと- 恋月 ぴ ...自由詩24*06-10-28
ときめくと言うこと- 恋月 ぴ ...自由詩23*06-10-25
残り物の詩(うた)- 恋月 ぴ ...自由詩29*06-10-21
湯煙三昧- 恋月 ぴ ...自由詩21*06-10-17
シンデレラ・ハネムーン- 恋月 ぴ ...自由詩16*06-10-15
永遠ということ- 恋月 ぴ ...自由詩43*06-10-11
ペンキ職人- 恋月 ぴ ...自由詩19*06-10-3

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