すべてのおすすめ
あなたは閉じていきますが
私は閉じませんから
どうぞ
緩やかな言葉だけを

まもなく
向日葵の咲く頃です
その向こうで夏草は
焦らすように香りを時には隠すので
好きですから


 ....
 その通りには、いつも強い西風が吹いていた。強い西風に押されて街路樹の銀杏は傾いていた。バス停で次のバスを待ちながら、僕の身体も通りの向こうがわにある街路樹と同じ角度で傾いていた。傾きながら僕も、強い .... たくさん並べた小瓶でも
何故か赤い花ばかりが残った

初夏の風はゆるく
容易く記憶の鍵を解いてしまう
なだめすかすような優しさで

麦茶を半分だけ残して
閉じた瞼に 涙を挟んで留める
 ....
異形である
僧が 泣くのである
静かに
念仏鈴の 音が
僧の 頭に かぶさるのである
ちぃん ちぃん
音が 響くのである

僧の 頬には 
蛾が 張り付いておる
蛾は 手足がない
 ....
浮き輪をもって海へいく約束だったのに
この夏もお父さんは
白い雲になったままです

空は海よりも広くて青いと言いながら
地べたと空のあいだで
両腕をまっすぐに伸ばして合図して ....
酔っ払ったみたいに踊る僕の手に
気が付いたら君の手があった
変な言い方だけどそんな感じ

おでこをくっつけて微笑みあった二人が
そのまま見つめあって
溶け出していく夏の夜の匂い

細波 ....
静けさに
包まれて夜は
雨はとどまっても
星はみえない梅雨の空

肌の湿りは
空が落とした夏の皮膜
それとも重ねた体温
外灯が滲んで見える

青く蒼々と
今を映すその目に
私の ....
朝が死んだ と
夕飯時に連絡があった

その時の晩御飯はカレーだった

私は一晩じっくり寝かしたカレーが
好きだったので
とてもショックを受けてしまって
あぁそう
   ....
母は
随分と老いたけど
声は変わらない

母は
もう私に「早く早く」とせかさなくなったけれど
私に「早く」とせかされる

母は
なぜか私よりスタイルがいい
ちょっと癪だけど
ちょ ....
じいちゃんが夕涼みしてる
静かに 静かに 黙って 黙って
ぼんやりと煙草を吸いながら

縁側の無くなった都会の隅で
ガードレールに座って
車道を眺めながら

時折道端の排水溝辺りから
 ....
掃除夫は掃除する
私は挨拶しない
掃除夫はいなかった
私はいなかった
私はどこにもいなかった
掃除夫もどこにもいなかった
私はしばらくして
掃除夫の存在を消してしまったことを恥じ
なん ....
すごく好い風が家中を吹き抜けて

玄関のドア飾りが
「ちりりん、ちりりりん」
ひっきりなしに、綺麗な音で鳴ります

気温も例年より低めで
少し肌寒いくらい

部屋で本を読んでいると
 ....
ぼくは詩人

実現とは次への目標への
起点でもある

今日もまた

夜の散歩をしていると
川に流れる月に出会いました

水面にゆらめく銀色は
ゆるく流れる水に洗われ
その姿は静 ....
うるおいのある
くちびるを
舌なめずり
黒ふちどりの
うるんだ瞳を
ぼくにむけ
なぜか
因幡の白兎を連想
してしまう
きみの
なまなましさが
生のにくのにおいを
周囲にただよわ ....
お魚を食べなくなった猫は誰

一人で眠る猫は誰

君は猫で

私は友達

時間はぎりぎりに削って

人間の振りをする猫は誰

贅沢なお皿を平らげる

猫は君で

食べ残 ....
ある日ひょっこりと
君から連絡があるかもしれない

そう思うと
携帯を家に置き忘れた事が
不安で堪らなくなる

そんな事ある訳ない
分かってるけど

胸ポケットに
願いを一つでも ....
雨が降ったあとに
小さな水たまりができました

大きなナマズが2ひきと
小さなナマズが2ひき
ナマズの家族が泳いでいました

泳いでも泳いでも
同じ場所をぐるぐる回るば ....
今朝のおまえの目が
あんまり緑だから
どうしたって聞くと
やっぱり風邪だ

普段体調がいい時は
緑に茶色が散っている
水の底に見たブナ林のような
おまえの目

それが濃い緑に張 ....
青空を見上げれば
真っ赤な太陽
木陰に入れば
セミの声

ランドセル降ろして
木に上る
基地を作り
一人だけの世界

メメちゃんが擦り寄ってくる
かまってくれと膝に上る
のどと ....
カステラの
下のほうについてる紙を

取るの忘れて、そのまま食いちぎって

それでも
牛乳と一緒に
流し込んでしまえば

おなじこと。


あの子だけを愛するつもりが
ほかの ....
狭い路地にたくさんの人々
外は馬鹿に明るいのに
中をちょっと覗いたら
鬱蒼とした密林のように暗かった

幾つも林立している黒と 対比している明瞭な白

誰かが何処かへ運ばれていく
黒い ....
早朝
カーテンを開くと
蛾が一匹
網戸にへばり付いていて

不愉快だから
乱暴に網戸を開き
勢いよく締める

羽をばたつかせ
それでも飛ばない

白昼
食事から戻っても
蛾 ....
愛し合いたいと思うことはあまりにも簡単で
それでも消えないのが憎しみや怒り
今も高いビルのうえから
誰かが飛び降りて死ぬのだろうか

自分で死ぬのは勇気がいることだと
誰もが口をそろえて言 ....
お前にそっくりな
ひよこ豆をゆでる

おまえにそっくりな
ちいちゃな鉤鼻と
これまたおまえにそっくりな
ちいちゃなおしりがついている

圧力釜なら早いが
ああ、
それはぜんぶお ....
右足の甲に落ちた水滴が
全身のわずかな震えを止めて
律儀な夜は昼となり
見知らぬ今日が明るみにでる

私の琥珀色の影は
夢遊病のような顔つきで
あなたの記憶のどこかに
住 ....
********

『もしも私が死んだなら』

『心臓は息子に』

『両腕は娘に』

『薬指は妻に』

『唇を弟に』

『耳を妹に』

『そして』

『彼女に』

 ....
空気は夏色に染まり
空の青さにも透明が混じると

今年も
『カミナリ玉』
がハシリの時期になった


深緑に走る
黒い稲妻が

球体になって
八百屋に並ぶ

値段は詐欺 ....
ぼくは詩人

どんな願いも自分でしなければ
何も実現しない

今日もまた

夜の散歩をしていると
1つの星に出会いました

まわりの星よりもひときわと輝き
点滅しながら煌いている ....
たとえ咽るほど湿った空でも
たとえ二カ月しか経ていなくても
そこが「我が家」であるという事実に
これだけの安堵を感じられるなんて

雨足は強くなっていくにつれて
今日から押し流されていく昨 ....
お見合いしないの?
って、長いつきあいのおんな友達に聞いた。
「しないよ、どんなの来るかわかんないじゃん。」
いやなら断ればいいんじゃん。
きっとさあ、

銀縁メガネでさ。
市役所の市民 ....
壺内モモ子さんの自由詩おすすめリスト(376)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
closed,closed- 霜天自由詩806-7-4
雨期と雨のある記憶- カワグチ ...自由詩2*06-7-4
麦茶を半分だけ残して- 藤原有絵自由詩9*06-7-4
僧と蛾- 奥津 強自由詩5*06-7-4
神話- yo-yo自由詩4*06-7-3
ハニーウィスキー- プル式自由詩16*06-7-3
青い目- LEO自由詩18*06-7-3
脱皮- 自由詩5+*06-7-2
- さくらほ自由詩16*06-7-1
そっちはどうだい- プル式自由詩10*06-7-1
いる- 下門鮎子自由詩5*06-6-30
スローライフ- 藤原有絵自由詩5*06-6-29
ぽえむ君−実現−- ぽえむ君自由詩4*06-6-28
なまなまなきみ- 七尾きよ ...自由詩7*06-6-28
猫の食べ残し- 藤原有絵自由詩6*06-6-28
忘れ物- 松本 卓 ...自由詩3*06-6-28
絵本- yo-yo自由詩3*06-6-27
目を閉じて- 水在らあ ...自由詩24*06-6-26
せみしぐれ- ペポパン ...自由詩5*06-6-26
無鉄砲印のカステラ- 仲本いす ...自由詩4*06-6-18
葬送- しでん自由詩2*06-6-18
- 松本 卓 ...自由詩2*06-6-18
裸足- 砦希(ユ ...自由詩306-6-16
ひよこ豆- 水在らあ ...自由詩20*06-6-16
幻雨- むらさき自由詩5*06-6-16
そして彼女に眼球を- 蒸発王自由詩9*06-6-16
カミナリ玉- 蒸発王自由詩9*06-6-15
ぽえむ君−願星−- ぽえむ君自由詩4*06-6-15
労働者の哀歌-帰宅編-- 松本 卓 ...自由詩2*06-6-15
市役所の村田さん- ZUZU自由詩9*06-6-11

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13