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花を摘んだ
小さな
嘘をついた
魚になりたい
そんなもの

月のない夜
寝返ると
水の底で
泡してる

パパも
ママも
いない
でんぐり返る
せかい

朝もやで
目 ....
ある夜ふと私は眠り方を忘れてしまった
思い出そうと頭を振り絞ってみたけれど
それほど易しいものではないようだ
私の眠り方は私しか知らない

何日もすると
私は眠り方を忘れた自分に ....
             2007/04/02


椎の木林のすぐ傍に
小さな小山がありまして
小さな杉の子育ってた
育って育って大きくなって
美しい御国のためになりますと
 ....
取引先と切れた
親友が転勤で遠くに行った
母が再入院した
そして今、
花見をした帰り

前を歩くわが妻
うまくいけば
子ができて
うまくいけば
その子は老いた妻を
今の私と母のよ ....
少し遠くに執着が見える
何もないアスファルトへの
紐を引っ張られ、首輪で引き戻す
あの好奇心 あの自己主張

かつて共に過ごした老犬の気配に
身をゆだねてみる
成し遂げた人たちの無関心に ....
ホルマリン漬けの妄想
強制終了かじりとった
だって、指生えたんだ。

だって、指が生えたんだ。
それを毟り取ろうにも
できないだって、指生えたんだ。

刹那を彩るには何色がよいかしら? ....
亀を背負って
懐かしい人の苗字を呼びながら
塩を舐め続ける
水が飲みたい

+

かまきりの新しい
亡骸を
司書は黙って
見ている

+

カンガルーが直立したまま
波音 ....
メガネは目が見えなくなってしまった
どこに何があるのかわからない
手探りで記憶と慣れを頼りにしながら
必要なものを手にとるしかなかった
メガネにとって
目の前も頭の中も全てが真っ白だった
 ....
  新しい服を買った
  いつものタバコを買った
  二か月分の定期券を買った
  気が狂うほど普段通りの
  おだやかな昨日だった



  僕の部屋の中には
  開けない ....
                 2007/03/30

デジタル放送が始まってからは
麦飯が美味しく頂けるようになったと
言う人が増えた
麦飯はボソボソして
旨味に欠けるので
おかずが ....
ときめかせて
はなびらを解き放ち
冬別れの樹、予感
北風までもが人肌の温度
その飛ばす先の青空
気まぐれな季節は
いつも、ふいに帰ってくる

季節のない海の深みに
還っていくその前に ....
グレーのさぎょうぎを きた

ぶかぶかの 

ニッカをはいた

ぼうずあたまの

よく あせをかく

うつくしい はならびをした

しょくにんになりたい




ぎを ....
干乾びた小動物の
骨を拾って土に埋めた
湿った赤土の上を
ゴム製の靴底で踏みしめたから
今度生まれてくる時は
強い動物になるのだと思い込んで
きつく きつく 手を合わす
仕来たりなど ....
あの女房殿は

鶴なんかじゃ無かったのですよ


『夕鶴異聞』


そうですね
去年の秋からだったですかね
巷で有名な
『鶴女房』が来たのは
ええ
見事な反物でございましたよ ....
背中の翼をひろげて
準備運動をしたら
さっそく飛んでみよう
ほら思ったよりも簡単でしょ?
風を包むように
大きく大きく羽ばたいて


さぁその調子で
おもいっきって
も ....
傘のほね
しずく垂れるさきっぽ
ぼうっと煙るような空を
みていた

置き忘れた想い
片手いっぱい
こぼさないように抱えたまま

見つからない答えを
いつまで待つの
むらさきの花が ....
かたこと かたこと
僕の心臓が
どれだけ綺麗に
リズムを刻んでも

かたこと かたこと
僕の時間が
いつでも綺麗に
並んでいる訳じゃない

空は鈍い曇りだし
降るはずの雨は降らな ....
白く鮮やかに咲きほこる、
一本のモクレンの木の孤独を、わたしは、
知ろうとしたことがあるだろうか。
たとえば、塞がれた左耳のなかを、
夥しいいのちが通り抜ける、
鎮まりゆく潜在の原野が、かた ....
公園の砂場で
車のおもちゃが死んでいた
一度も生きたことがないのに
もう自ら動くこともないのだ
近所の庭に咲く
キンモクセイが香っている
今まで見たことのある死体と同じように
嫌な匂 ....
グレープフルーツ、を{ルビ啜=すす}ると
ゆびさきやら舌先やら
なぜだかきみを、
おもいだして

グレープフルーツ、か
それとも、ぼく、か
においのあふれる
部屋になる

 ....
ブルーのラズベリーを頬張って
青い汁を垂らす
それを見た老婆が
あんた青い血だ
人間じゃないのかいって
そう言ったんだ

あんたは言い返した
そうさ、俺は人間じゃねえ
 ....
             2007/03/24
まあいいかと言いながら
バイクのエンジンを吹かす
アクセルを吹かすというのが
普通の言い方だと思うのだけと
アクセルは制御のための付属物だ
 ....
三月も残り僅かとなり
ほころびかけていた桜の花も
一輪また一輪と開き始めてきました
桜の花が満開となり
その花が散り始めると
思いだす事があります


由美子姉さんとは実家も近所で ....
なんでだろぅ
足らない
足らない
満たされない
表情筋は凍りついて


言葉は捨てられたものから
拾い出して

薬を飲んでも
お酒を飲んでも
誰かと寝ていても
足らない

 ....
人は己の踏み締めた足跡に人生を見る
しかし踏み潰したものを見ることはない
見つめれば脚を踏み出せず
歩を進めれば踏み潰さざるを得ない
人が脚を持ちそれがまた
踏みにじる罪深さから逃れられない ....
盲目の老紳士が言う
君の声はママの声に似ている
私はそんな彼のために
毎日いろんな本を読み聞かせる

昔話
遠い国で起こった戦争のお話
時には絵画を細かく言葉で表現する
 ....
              2000/01/08
素敵なニヒリズム
笙の笛
名も無き馬が
オホーツク海の
放牧場で草を食む
食べ飽きて海を眺める
凪いだ海面は鈍く光り
濃紺の海が見つめ ....
母を想って作った歌を
有線で聞くと心が痛くなる

相変わらずの親不孝で
若いうちに家を出て親など知らぬで
過ごしてきたけれど

親になって
どれだけの愛で子を想うのか

わかるから ....
ぽちむは家を出ました
モスクワに行きました
それで売春婦に会いました
自分もなろうと思いました
その売春婦にいくらって言えばいいのって聞きました
売春婦ははっきりしたことは何 ....
夕暮れ間近に
降りだした雨は
氷のように
冷たくて
見る間にそれは
視線の先を
白く染め変えた

あなたのと
わたしのと
それぞれの窓から
同じ雪を見て
初雪だねって
文字を ....
壺内モモ子さんの自由詩おすすめリスト(376)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
淡水魚- 夕凪ここ ...自由詩1207-4-2
眠り- なかがわ ...自由詩2*07-4-2
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リハビリ- チェザー ...自由詩407-4-1
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夕鶴異聞- 蒸発王自由詩14*07-3-28
優しい飛び方- 優飛自由詩8*07-3-28
あじさい- ku-mi自由詩23*07-3-28
かたこと_かたこと- 松本 涼自由詩1107-3-27
三月の手紙__デッサン- 前田ふむ ...自由詩32*07-3-27
キンモクセイ- たもつ自由詩1607-3-27
グレープフルーツ- 千波 一 ...自由詩17*07-3-27
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まあいいか- あおば自由詩12*07-3-27
さ_く_ら- 川口 掌自由詩18*07-3-26
なんでだろう- 水平線自由詩1*07-3-26
駆け巡る悲しみの果てに- アマル・ ...自由詩11*07-3-26
盲目と、老紳士と、女- なかがわ ...自由詩5*07-3-26
笙の笛- あおば自由詩7*07-3-26
あの歌です- mac自由詩5*07-3-26
ぽちむ- 水在らあ ...自由詩33*07-3-22
初雪- LEO自由詩29*07-1-12

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