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あの頃
夏は飛沫だった
太陽の光も
プールの水しぶきも
弾けるサイダーも
無意味に思えるほど眩しく輝く飛沫だった
バスに乗って
あの頃に帰ろう
せめて
記憶を辿っ ....
夕闇のなか
あのひとを恋しく想う気持ちまで
まぎれてしまった
夜のなかに
悲しみを抱えて
苦しみを抱えて
それでも
わたしたちは
旅を続けなければいけない
何処へ?
風がふいた
もう7月
新しい夏が来る
そこは
静寂の世界だった
すべては枯れ果て
耳を澄ましても
何の音もしなかった
かすかな暖かさも失せ冷え切り
それでも寒ささえ感じないような
視界が遮られる
見渡す何もかもが
....
雨が降りはじめたら
散歩に行こう
フードをかぶって
緑色の雨靴を履いて
でも傘はささないで
寒いかな
きっと寒くなってしまうね
そしたら
あのひとを思いだそう
きっとこころがあた ....
すごい風がふいていて
あのひとへの気持ちも飛ばされそうで
こころが全部ふき飛ばされそうで
蛇口から水が流れるようにことばが溢れそうで
すべて話してしまいそうで
でもそうなったら
....
雨がふるかふらないか
曖昧なこの曇り空の下でも
人々は晴れやかに
「おはよう」の挨拶を交わす
昨夜眠れなくてぼんやりしてるひとも
ぐっすり眠って元気いっぱいなひとも
とりあえず「おはよう」っていう
....
こんな夜のなか
泣いてるひとがきっといる
わたしみたいに
野いちごの赤いいろを口に含むと
なんだか悪いことをしているみたいな
それとも
なつかしいやさしいきもち。
赤いいろのたべものたべるのって
なんだか背徳感をおぼえる。
いけないことをしてるみたいな
こ ....