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丸みを帯びた光は
瞼を下ろすたび
その裏に
微かな影を描く

碧さを含んだ風が
誘いかけても
膝を抱えたままの両腕を
微動だにしないで


 閉じたままでは
 何も見えない
 ....
点滅を繰り返す信号を
いくつ、くくれば
朝を迎えられるか試す夜

踊る、踊る
ステップを踏むのは
この足じゃなく
打ちつける雨

ゆらゆら揺れる
心ごと体ごと
壊してゆくリズム
 ....
名の無き道に
いつかふたりで
残した足跡を辿る

 咲いた椿を
 ひと目見たくて

斜陽にそっと
伸ばした指先

 溢れた椿に
 躊躇うばかり

枝先から
落ちた瞬間
名 ....
雨の

始めの

ひと粒

ふた粒


私だけに
与えられた
もののように
この頬を濡らす

あなたの指先に
近い温度で
谷川俊太郎氏の
『朝のリレー』という詩
皆さんもご存知のことと思います


その詩を
頭の中で描きながら
不思議な気持ちで
夕陽を見ていた

私には終わった一日
誰かには始まる一 ....
あなたにも

嬉しい気持ちを

おすそわけ
つまさき立ちで

小鳥を真似て

高い空に知らしめす

両手を広げ

澄んだ少年の瞳で
囀るひばりに誘われて
五月の原っぱ

やわらかな緑が
裸の足にくすぐったくて
昨日はふり向きもしない
ぺんぺん草がかわいらしい

青い空に
浮かんだ雲を
目で追いかけて
眩しい形 ....
眠れない夜
眠らない夜
想いの行方は
彼方

銀の先は
星を射す

いくつの言葉を
集めても
満たなくて

繋げた言葉は
形を描けず
流れる星になる

めぐる
めぐる ....
まだ、透明でありたい
と願う
それでも底は見えない
私にも

小さな器に
海を夢見る私は
包まれているのか
包んでいるのか

穏やかな声
温かな手
優しい目

 その名を叫べずに

二重にも三重にも
 ....
久しぶりに良く晴れた朝
緩やかなカーブを描く坂道をゆく

気がつけば
坂の中腹あたりだろうか

どれくらい来たのだろう
振り返った後に
始まりはもう見えない
けれど確かな軌跡

 ....
 桜の下には
 死者が眠るという


桜を求め
通いし春は
いっときの
戯れにも似て

ああ
私が見たのは
この桜ではなく
あの桜でもなく
解せぬまま
散り急ぐ花弁に
幾 ....
色彩々の
螺旋を描いて
くちびるを震わす風に
ほころぶ花びら
さえずる鳥は枝高く

春のうららに
「なべて世は事もなし」


※「なべて世は事もなし」の部分
上田敏の訳詩を引用し ....
喧嘩の締めくくりはいつも
見えない一本の線だった

 あたしがこっちで
 のんちゃんはむこうね

そう言いながら
両腕を伸ばして陣地を分ける

 ぜったいはいらないでね
 ぜったい ....
膨らみかけの
まるい頭を圧する手は
あなたにとって
始めての試練

そうして知るだろう
温みあるやわらかな手が
差し伸べられるあしたを

そうして迎えるだろう
ため息と酔うた目に
愛でられる日を

花 ....
君の固く閉ざした唇が
すこし緩んだから
僕の眉間も緩んだ

緩んだ口元から
笑みがこぼれたから
僕の目尻も下がった

こぼれた笑みが
そこら中に溢れ始め
眩しさに笑った


 ....
 私、空を飛ぶ

海の青さ、空の青さ
イコールで繋いで

 逆さまになっても
 怖くないでしょう


陽の光、あの笑顔
イコールで繋いで
 
 おちても
 痛くないでしょう
 ....
天上から
光の粒がおりて
みち満ちてゆく
ときは、春

天から与えられたのは
生きる力と活かす知恵

朝露を唇に
 目に触れない透明な息
両の手で
 肌に感じる柔らかな息
目ざ ....
窓辺に置いた花が
枯れてしまって
悲しむわたしのもとへ
風が
山の裾野を渡り
あなたの窓を
こつんとひとつして
わたしの窓にも
こつんとひとつして
風の
通り道が出来たことを
知 ....
仏さまが
座っておられるのかと思っていましたら

なんともかわいらしい顔をした
花の精でした
北の郷にも
春は来て
紅やら白やら
梅が咲きました

梅の香とは
どんなものかと
高くもない鼻を
差し出してみれば
黄色に染まった鼻を見て
笑う君
ほころぶ梅に
負けず劣らず
頬そめ笑み咲き誇る


 ....
あまくたゆたう
切ない香りは


匂いを纏い
瞼を閉じて
春の記憶を
捲ってみれば
ぼんやりと
聞こえてくるのは
あなたの足音でした

あの細い小路を
覚えているかしら

先いく背中を追って
ふたつめ ....
あの手紙を
風に託したのは
去年の秋のこと

あのとき流した
涙の理由
忘れたふりして
送った月日の重たさも
体の一部にしたけれど
それも性分なんだと
開き直れば
今、吹く風の行 ....
春は
思いがけない記憶を呼び覚ます

 フリージアの花びらが揺れていた
 恋に幼い心も揺れていた
 サヨナラの理由を
 頬伝った涙をさらう風のせいにして
 強がる笑顔で背中を見送った
 ....
春の種をまいたら
水をあげよう

すきまなく潤してゆく
ぎんいろの雨が

わたしの窓にも
あなたの窓にも

芽吹いた想いも
大きく育ちますように
窓辺に顔を近づけると暖くてね
まだ幼くも確かな春を感じたよ
色にしたらベビーピンクだろう
匂いでいったらプチサンボンかな
色も匂いも甘くてちょっと切なくなったよ

きっと記憶のどこかに
 ....
手をのばせば
やわらかい陽射しに
触れるよな

小川のせせらぎ
口笛さそう



‥足下にも

小指の先ほどの
ちいさなちいさな
あおい春
指先の凍えるのも忘れ
口唇の乾くのも忘れ
午前二時は月明かり

爪先はいつしか
その方へと向かい
消えて浮かんで
また消えて
巡らす想いは
蒼白い夜の膜を
揺らしながらも
冷たさ ....
喉に閊えた言葉
 書きかけの詩を
 そのままに

それが何なのか
 くもるガラスを
 手の平で拭いた

思い出せるまで
 流れ落ちる滴が
 腕を這う

終わらない迷走
 いつ ....
春に
桜花ほころぶように
夏に
青葉の目映いように

 聞こえる

声なき声に
心はおどる

 あなたにそっと
 触れたくて



秋の
時雨に濡れるように
冬に
 ....
ぽえむ君さんのLEOさんおすすめリスト(111)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
落日、溶けゆくもの- LEO自由詩17*06-5-22
dancing_all_night- LEO自由詩9*06-5-20
椿道- LEO自由詩12*06-5-17
刹那- LEO自由詩14*06-5-15
バトンタッチ- LEO携帯写真+ ...14*06-5-11
happy- LEO携帯写真+ ...15*06-5-6
口笛- LEO携帯写真+ ...10*06-5-6
ハミングバード- LEO自由詩9*06-5-4
月の舟- LEO自由詩13*06-5-4
あなたの居る場所- LEO自由詩12*06-4-27
私の後ろに道はあって、私の前にも道はある- LEO自由詩11*06-4-23
桜の下には- LEO自由詩4*06-4-16
サクラサク- LEO携帯写真+ ...12*06-4-13
思い出「じんち」- LEO自由詩8*06-4-11
はるあらし- LEO自由詩7*06-3-31
つばきひめ- LEO携帯写真+ ...12*06-3-30
仮想空間- LEO自由詩7*06-3-30
みどりの子- LEO自由詩6*06-3-25
風の道- LEO自由詩8*06-3-23
仏の座(ホトケノザ)- LEO携帯写真+ ...11*06-3-16
梅香- LEO携帯写真+ ...14*06-3-13
沈丁花- LEO自由詩5*06-3-10
風が吹くとき- LEO自由詩8*06-3-8
青い春- LEO自由詩9*06-2-28
空のジョウロ- LEO自由詩11*06-2-21
どこかに春が- LEO自由詩4*06-2-16
小さな春- LEO携帯写真+ ...13*06-2-15
今日のおわりに- LEO自由詩8*06-2-12
- LEO自由詩8+*06-2-6
生きてる言葉- LEO自由詩11*06-2-5

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