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街燈の点滅に散った幻想
あれは流れ星で
僕の夢を吸い取って消えた
草花が揺れている線路に
裸足で倒れこんだ少女が
揺れる熱と交じり合って
溶けてしまったような夢
サンダル
水辺 ....
雨が降っている。
たった一人で行った美術館の帰り道とか
「黒い雨が、ストロボをたいて、あ、あ、消えていく」とか、そんな
(暗い記憶や雑音などは)補正しなければ
(だから、暗い記憶など)補正 ....
つまらない詩を書いた人がいて
読んだらそれきり何処かへ行って
何処まで行ったか分からない
分からないから呼びに行く
兄貴が行って
弟が行って
妹が行って
親父が行って
母が行く
隣の ....
悲しみも喜びも 苦しみも楽しさも
すべての感情は ただ私の上を通り過ぎてゆくだけ
なけなしの心はすべて あの人に預けてしまっているから
けれど あの人は それ に言葉の嵐を刻み付けるだけ ....
桜が咲いて
春が来て
夏が来て
秋が来る
冬が来ればお仕舞いと
舞妓さんは踊ります
ねこの小判を
質屋に入れて
花見のお酒に
酔いしれる
色鉛筆や
油絵の具はあとでごまかしが利くんだよね
水彩は
厄介なんだよ
透明感があって
きれいだけど
良い紙を使えばいいのかな
今は
何にでも虎の巻があるからね
罪悪感の欠片もない
....
ついさっき、ついさっきのことなんですよ!
ついさっき、
これは、もう、最高にすばらしい詩だと!
これ以上の詩は誰にもかけないだろ!と
それくらい、すっごいすっごい詩を思いついた ....
歯科医院にクラッシックが流れる
私の歯が治されていく
削られて型をとられて
蓋をされて
次回
型とったのをを入れますね
そうですか
ありがとうございます
ヴァイウォリン ....
感じる視線を
それが美しい
それとも恐い
みんなが見つめるある日の夕焼け
ひたすらに綺麗
風景が綺麗なのではなく
視線の集中があまりにも感動的
凶暴な闇の始まり
祝すは凶悪な赤雲たち
....
そして、
めまぐるしい呼吸に
ふさがれる 漂白された個室
あなたは白と孤独を分けいる
つながりは水平線のほつれを装って
回廊の花びらを屋内に引き延ばし
いちまい 一枚
見た ....
そう、
ふうわりとした{ルビ水面=みなも}
かたい記憶がほろほろと夜
一つの言葉でほろほろと夜
そう、
冷めやかな{ルビ水面=みなも}
古い氷は色が見 ....
真新しいシュレッダー
まだ使ったことはない
これからどんなに私を楽しませてくれるのか
考えるだけでもワクワクする
買ったよ
と
友達に話したら
家で使うときがあるのかって聞かれた
....
今夜またネットにつないでも
私の独白を
だれも聞くことはできない
禁止され、去勢された独白
「コミュニティ」の内側で
旧友同士のようにふるまいながら
もうだれも 独白することはでき ....
嘘ばかり
音速の貴公子なんて言われながら
あっけなく亡くなったアイルトンセナが
繰り出すパンチは避けられない
銀座の柳の木の下にも泥鰌は泳ぐ
お酒が好きな泥鰌たちは ....
あんた欲しがってんだねと
思はせたらあんたの勝ち
数ある具の中で
濁ったつゆの中で
ぼくらはプカプカと泳いでる
もっと煮詰まって
しまいににゃ焦げてじらされて
....