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街燈の点滅に散った幻想
あれは流れ星で
僕の夢を吸い取って消えた
草花が揺れている線路に
裸足で倒れこんだ少女が
揺れる熱と交じり合って
溶けてしまったような夢
サンダル
水辺 ....
いつまでも下降ループを繰り返す思考の波に飲まれながら、
マゼンタの花弁から滴り落ちた一滴に想いを膨らませていた
物事を割り切ることはなんて純粋で不誠実なんだろう
地下鉄で、機械の風に当てられ ....
雨が降っている。
たった一人で行った美術館の帰り道とか
「黒い雨が、ストロボをたいて、あ、あ、消えていく」とか、そんな
(暗い記憶や雑音などは)補正しなければ
(だから、暗い記憶など)補正 ....
・・・*1*・・・
後ろから追ってくるキリンの
長い脚と首と黄色い胴体と
短い角と
真夜中の草原を逃げ回る
恐れる僕の手足と裸足と
小さい寝巻きが
交差する
長い脚と短い角 ....
黒く闇に染まる硝子窓よ
僕の声を知らないか
風に押されゴトゴト音をたてる
個室の扉
僕の声を知らないか
あの娘の写真
外は風が呻いている
風よ 僕の声を知らないか
風よ
....
真夏の一本道は何処までも続く
と思っていたのに気づくと僕は
廃墟の街で佇んでいた
強烈な西日を受けながら
僕は少年の影を追いかける
街が暖かく流れていき
ランドセルを地面に置い ....
少年が笑った
夢の中でも笑った
「そうかもしれない」
笑ったまま
少年は夢の中
二度と醒めない世界へ
精神は溶けて
永久に失われた
その後ずっと
黒い歌を歌っているだけ
目は虚 ....