春の光よ
降りそそげ
我に
君に
太陽の季節の予感に
この胸の情熱よ
目覚めよ
新緑の風に吹かれる
緑の香り
その頬を
撫でていく
嗚呼 ....
ぼくは詩人
絵画は色の詩
詩は言葉の絵画
今日もまた
朝の散歩をしていると
画家に出会いました
のどかな風景を描写して
きれいに光の線が加わる
感心していると
ぼ ....
ぼくは詩人
何が現実で何が夢なのか
寝ても覚めても同じかもしれない
今日もまた
朝の散歩をしていると
野原に出会いました
誰もいない
寝転んでみると気持ちがいい
目の前 ....
ぼくは詩人
星は自分で探すもの
幸せは自分で見つけるもの
今日もまた
朝の散歩をしていると
少女に出会いました
星を探しているの
しゃがみながら熱心そう
朝に ....
叩く
ひとを叩く
大好きな彼女
君のこと好きだよ
と言わずに叩く
大切な母親
いつもありがとう
と言わずに叩く
可愛い我が子
よしよし
と言わずに叩く
....
ぼくは詩人
どんなときも
どうにかする気持ちが大切
今日もまた
朝の散歩をしていると
少年に出会いました
空を見ながら
不安そうな顔をしていました
雨が降ると
....
ぼくは詩人
なぴく風も風
吹き荒れる風もまた風
今日もまた
朝の散歩をしていると
紙飛行機に出会いました
とても小さな紙飛行機が
いくつもいくつも
草むらの中に落ちてい ....
ぼくは詩人
飾った言葉も
無垢な言葉も
言い表せない時もある
今日もまた
朝の散歩をしていると
白い蝶に出会いました
ふわりふわり
その飛ぶ姿を目で追う
ぱたぱた ....
朝起きて
寝ぼけた{ルビ面=つら}で
鏡を見たら
直毛の黒髪の中から
ふにゃりとした{ルビ白髪=しらが}が1本
飛び出していた
指でつまんで
ハサミで切って
手のひ ....
ぼくは詩人
自然が作り出す音色
人が奏でる音色
その調和されたものも美しい
今日もまた
朝の散歩をしていると
リコーダーに出会いました
道の脇に
おき忘れてしまったのか ....
ぼくは詩人
形ないものは形がないがゆえに
それはまた永遠の繰り返し
今日もまた
朝の散歩をしていると
水たまりに出会いました
少し離れたところから見ると
きらきらと輝いて ....
難しいことは
良く分からないけど
君と僕には
同じ血が通っている
それだけで優しい痛み
ぼくは詩人
感謝されることよりも
感謝する方が難しいこと
かもしれない
今日もまた
朝の散歩をしていると
老婆に出会いました
花に向かっては
「ありがとう」
小鳥 ....
ぼくは詩人
何か見ると
時として思い出や未来まで
見えるのかもしれない
今日もまた
朝の散歩をしていると
看板に出会いました
捨てられてしまった看板
すでにもう泥だらけ ....
ぼくは詩人
心は見えなくとも存在し
色もまた
無色であっても存在する
今日もまた
朝の散歩をしていると
いつもの花畑に出会いました
ほどよい咲き心地
その広げる葉は ....
ぼくは詩人
今があるのは過去の努力
そして明日へとつながる
今日もまた
朝の散歩をしていると
少女に出会いました
桜の花が散っていくのを見て
もの悲しそうでした
ぼ ....
色彩々の
螺旋を描いて
くちびるを震わす風に
ほころぶ花びら
さえずる鳥は枝高く
春のうららに
「なべて世は事もなし」
※「なべて世は事もなし」の部分
上田敏の訳詩を引用し ....
私は歌人
自分というものは
他人がいてはじめて
わかるもの
今日は折りよく
朝の散歩をしていましたら
詩人に出会いました
毎日毎日
朝に散歩をしては
多くの人やものと ....
一度だけ夜を飛べない夜がある冷えた灯りのはばたきの道
降り来る火誰がおまえを責めようか燃えくずれつつ書きとめる日々
しあわせを感じたとたんしあわせは遠く ....
ぼくは詩人
人に心の変化があるように
空にも心の変化があるのかもしれない
今日もまた
雨が降る中も
朝の散歩をしました
傘に雨粒がくっつく程度
風も穏やか
傘を上に広げ ....
ぼくは詩人
言葉の数が少なくても
通じ合える気持ちが大切
今日もまた
朝の散歩をしていると
桜の木に出会いました
その木の枝には一枚の紙が
結ばれていました
ほどいて見 ....
ぼくは詩人
ほんの少し視点を変えるだけで
同じものがまったく違うものに見える
なかなかそれに気がつかないけれど
今日もまた
朝の散歩をしていると
カエルに出会いました
ぼ ....
たいくつがあなたをころすのですよ。
いいことをしなさい。
いいことをしなさい。
あなたがひとりでしぬのではないのですよ。
たいくつがあなたをころすのですよ。
いいことをしなさい。
あさ ....
あたしたちは
そろそろ学ばなければならない
真実の愛とやらが
どんなものなのか
好きな人を思いやりながら生きることが
どういうことなのか
あなたは今
知らなければならない
不平を言 ....
春は優しい素顔を何処かに隠し
コートのすそにまとわりつく
うつむいて
泣きべそかいているのは誰のせい
そんな街の片隅でも確かに芽生える
やるせない泣きべそ顔の奥で
見つけたもの
....
わたしたちは
いただいた分、もしくはそれより多くを返さなければなりません
わたしたちにお金があるのは
お金という船に乗せて
明日生きるためにお金を欲している人たちに
優しさを分けさせてい ....
ぼくは詩人
ひたむきに
それでいて
たじろぐことなく
感じたことを
そのままに
それはぼくの活動
それはみんなへの活気
今日もまた
朝の散歩をしていると
うさぎに出 ....
炭酸水の秘密
それは甘くも無く苦くも無い
人知れず瓶に詰められた溜息
誰かが栓を開けるまで
目にも見えず音も出さず
ただひたすらに待ち続ける
....
夢を見ていた
都合の良い夢を
倒れた案山子
そこが滅びた都市の枯畑であろうと
雪積もる冬の崖の上でも
倒れぬ案山子
秋の稲穂は脱穀を終わり
副産物の藁で人型を編みこ ....
拝啓
蓮の花は水の上に生涯を浮かべ
蓮の花は水の下に生涯を落とす
今日も一枚水の下で眠りにつく
地面の上で僕ら人は生涯を生きる
永い眠りにつく時は地面の下
....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21