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まだこれからも
咲いてゆくのだと思って
種を蒔く人がいる
空がこときれたように
雨がとつぜんやみ
後には思い出のように風が流れていた
大地もしっかりと
流れていて 古い
しきたりの中で ....
もうこれからは
咲かなくてもいいと思って
道を掃く人がいる
枯葉やら 紙吹雪
あるいは花びらと 花そのもの
それらで埋まった道を
木の箒で掃いていると
うっすらとにじんでゆくような
心 ....
私はもうすっかり
おかしな人になって
それからずいぶんになる
何しろいろいろあったり
あるいはなかったりしたのだから
無理もない
夜中に煙草が切れた
もういまやこれだけで
おかしな人と ....
南天の実は 何想う
小さな赤い実 何憂う

昨晚 闇夜が長すぎて
ふかづめ しずぎてしまったよ
剥き出しになった指先が
世間に晒され 泣いている

夏に実を結う南天はない ....
どうしたのだろう
いつの日からか母は新聞で「死」という字に赤く印をするようになった
どうしてだろう
いつの日からか母はそうして新聞社に電話をするようになった
どうかしたのだろうか
そのときの ....
愛玩物ではない
友だちでもない
生贄なのだ その金糸雀は

愛くるしい黒い瞳に
健気にも
青い空を映し
そのさえずりは
未来の鈴の音のような かろやかさ
あばら屋に
不似合いな
 ....
便利やで。このひと。
うれしいと泣く。
哀しいと笑う。
恋もできる。
歌も唄う。
故障は少ない。軽くて丈夫。
充電式やから停電に強い。
環境に順応。
ええ仕事する。みんな欲 ....
銭やって揉んじゃった
銭やって揉んじゃった
銭やって揉んじゃった
いまはもう傷だらけ

あの子の初めて買ったレコードは
あの子の初めて買ったレコードは
あの子の初めて買ったレコードは ....
「急に泣きたくなる」
という設問を読んで
泣きそうになる

つきつめると
あふれてしまうので
空みみのふりをして
「いいえ」に丸をつける

+

淡い花のきもちになって
窓の外 ....
電車
向かい合って座るくらいなら


タバコの煙交換するくらいなら

いくらだっている
人の中

一番いっぱいの
感情投げつけた
あなた

離れること
あれば

あた ....
秋が訪れれば またひとつ
目じりに刻まれる年輪のようなもの
早いもので開け放した窓の外では
秋の虫たちが鳴き始めている
この様に季節が巡るのであれば
歳を重ねてしまうのも致し方無い事
抗っ ....
改札を抜けるように明日が来るのです
明日が毎日、未来であると信じるひとたちが
道端にこぼれてこびりついたジュースまみれの
自分の影を踏んでいるのです

カタチあるものだけに価値があるかの ....
海はまだ広がっているけれど

ぼくはもういらない


―窓を閉める―


室内が戻ってきて

マチスの絵がまぶしい

木椅子

ポトス

絵の中で金魚が{ルビ捩=よ ....
ばっさり斬り落とした短い髪に
唖然とたたずむ
 (なんか、めんどくさくって
照れたように君が笑う
右の頬を隠して

僕の知らない君の夏
正しい折れ曲がり方なんて
よく分からないけどさ
 ....
おい貴様!
貴様と言っても誰に対して言えばいいのかわからないけど
とりあえず叫ばせろ貴様!!
俺の 俺の透明のビニール傘を返せ!
そうだ 安いからとか、どんなファッションにも合うからとか、
 ....
熱量の足りない夏空の狭間の
ゆうやけ お山の向こうから
密やかに流れるジンタのリズム
風孕む ヒグラシの声
茜蜻蛉が沸き上がり
大時代なメロディに乗ってピエロが
一つトンボをきってジャ ....
どうしても捨てられないものがある
幼い頃母に買って貰った運動靴
靴入れの奥に今も大切にしまってある
いつかあなたもシンデレラになるのかなと
七歳の誕生日に買ってくれた運動靴
そういえばこの季 ....
このバケツにはなぁ、宇宙が詰まっているんだ

なんて突然
途方もないことを言い出した父
何故か表情は輝きに満ちている

どこにでもありそうな青いポリバケツ
昨日と一昨日とさらにその前と
 ....
今日のアサ
ボクは
コドクを食べて
ヒトリを飲んだ
ブラウン管に映る
キョウキを目にしながら
ムカンドウに
ムジカクに
ムヒョウジョウに
コドクを食べた
酷くクウキョな
時間が過 ....
苦悩のあたらしさを
うしなって 道がおわる
そこに はこんできた自分を
泣きながら捨てると
また道が はじまる
きょうもぉ ぁたしわヒトリ
泣ぃちゃうゾ(:_;)
すごくかなしーょ
かなしーカンジ?

君がアノ刻「別れよう」て呟いた
気持ちわぜん?ワカらなかった
ズット一緒にいるょって
 ....
 ?
  
あたしは砂漠で
来たものはいつも
喉が渇いたと云って
外に出て行ってしまう

あたしは砂漠で
流した涙はすぐに
跡形も無く消える

あたしは砂漠で
あたしは砂漠 ....
ベッドに横たわるキキの傍らに
典雅とまどろむ猫
誰しもあなたを思う背後で
してやったりと微笑む あなた


乳白色の柔肌は滑るように
見つめるものを誘い
乳白色の眼差しは射るように
 ....
どんよりとした鉛色の雨が、わたしの空洞の胸を
突き刺して、滔々と流れてゆく冷たさが、
大きなみずたまりを溢れさせている。
みずたまりには、弱々しい街灯の温もりによって、
歪んだ姿のわたしの言葉 ....
道端で拾ったのは
意外にも{ルビ真実=ほんとうのこと}で
家に持って帰って
テーブルの上に
置いておいたら
そこから
あっけなく
家庭が崩壊した
罅割れた道の端に立つ
  この道は水分を欲している
左腕を伸ばし
拳の先で親指を立てる
すると 車が止まる
あるいは止まらない
二十世紀末という
古代でももっとも新しい時代
私はそのよ ....
美しいものを見ると、心が悲しくなる。
また新しい朝が来る。
再生された、私の希望の朝の始まり。
目を閉じて思い浮かんだ歌を歌い続ける。
棘。蜜蜂。刺されて落ちる針。命。永遠の蛇。

向かい ....
その日も、少年(予定)は、間違えた言葉をそのままに口にする
変換の仕方も削除の方法も、最後には気付けないことばかりなので
いつまでも、「あ」と「い」が上手く発音できない
それでもいいか、なんて思 ....
やまびとの散文詩―断片9

青白い炎でゆらぐ教会のなかで、わたしたちは、
旅をする黒だけの簡素な衣装を羽織った
右眼が見えず、右手が無い一行が、一心に祈りを捧げながら、
すすり泣いているのを ....
こんぺいとうくらいの幸せがいいな

かくれんぼ上手の冷たい季節
やっとしっぽ、つかまえた
それっくらいの発見で、こんぺいとうの幸せ一粒

赤い駅弁、あかるい器
きらいなしいたけが入ってた ....
はなびーるさんの自由詩おすすめリスト(42)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
種を蒔く人- 岡部淳太 ...自由詩1212-8-16
道を掃く人- 岡部淳太 ...自由詩812-8-16
おかしな人- 岡部淳太 ...自由詩912-5-14
三重奏- そらの珊 ...自由詩10*12-1-27
新聞- アキヨシ自由詩312-1-26
金糸雀- そらの珊 ...自由詩5*12-1-25
だれか買うてんか- たま自由詩40*12-1-20
銭やって揉んじゃった- はだいろ自由詩211-10-27
選択肢- 佐野権太自由詩30*08-12-2
最後には_帰ります- つちやし ...自由詩507-7-1
こころの力- 恋月 ぴ ...自由詩34*06-9-3
駅・秋葉原- たりぽん ...自由詩15*06-8-26
今閉じていく夏- 杉菜 晃自由詩9*06-8-26
檸檬色の夏- 佐野権太自由詩39*06-8-24
俺の透明のビニール傘を返せ- 新守山ダ ...自由詩1106-8-23
*流れる星のさーかす_13*- かおる自由詩5*06-8-22
捨てられない運動靴- 恋月 ぴ ...自由詩47*06-8-1
父はそれを宇宙と呼んだ- 美味自由詩2*06-4-23
今日のアサ- ジム・プ ...自由詩3*06-4-23
そろもん(歴程の話)- みつべえ自由詩1006-4-21
ぁたしわ_ヒトリ- ふるる自由詩6*06-4-21
あたしは砂漠で_その向こう側には- 砦希(ユ ...自由詩606-4-21
乳白色のあなた- 恋月 ぴ ...自由詩12*06-4-19
冷たい春- 前田ふむ ...自由詩18*06-4-16
ほんとうのこと- 大覚アキ ...自由詩706-4-14
古代人のヒッチハイク- 岡部淳太 ...自由詩10*06-4-2
Tomorrow_of_the_same_rabbit(3)- 篠有里自由詩106-3-31
少年予定- 霜天自由詩4506-3-29
やまびとの散文詩(三)- 前田ふむ ...自由詩4*06-3-25
こんぺいとうハピネス- かなりや自由詩7*06-3-24

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