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    頬を濡らすものを拭うこともせず
    ただ手放しであなたは泣く
    抱きしめても嗚咽はやむことなく
    わたしの肩が湿り気を帯びる
    体温の熱さが伝えてくるもの ....
風の行方を知らないままで、


君は風を探している
風は君の唇にさえ宿っているというのに
それとも、それはどこか見知らぬ世界の風で


光がここに射してくる
草の穂の襞にも
僕の心 ....
宙に 浮かんだまま 漂っている
意識

ふらふら
 ふわふわ
  流れ続ける時のなか
   痛みながら呻きながら
   肉と繋がり
  引き留められ
 わたしの在り処を
探してい ....
ブルーハワイ色のかき氷のした
何万匹もの魚がゆらぐ
あたたかい南の海を
口に溶かす

いちご れもん めろん は
なんとなく うそ
ブルーハワイだけがほんとのつくりもの
いっとう すき ....
滲む濃紺のシルエット
おくれ毛ぬれたその耳を塞いで
いたのは 誰の声だったのか

小さな手から逃げ出した
風船は 空いっぱいにふくらんで 
音もなく 破裂した 大人びて寂しい

始まり ....
友だちが欲しい
強烈に欲しい
家族でも
恋人でもなく

距離がつかめない
触れるのはよしとしたい
力は込めない
触れるだけの

確認できない
みんなさみしさをどう処理するんだろう ....
「愛されたい」と
傍で吐息混じりに呟いた
僕たちの均衡は
愛情が濃くなればなる程に
一つずつ剥がれていく
変化する形状に怯えるが
壊れたらまた創ればいいと簡単に君は言う
会う ....
大きなガラス扉
日焼けしたブラインド
貸店舗、の白い貼り紙
コンビニになりきれなかった
角の、たなか屋

殺風景な店先のコンクリートには
ただひとつ
小さな郵便ポストが生えたまま
舌 ....
さまたげるものだけが
私を
言葉に向かわせる
たとえば 雨
いつだって

あなたも同じだ
突然
ひょい、と現れて
私が
気にしないで生きようと
思っていた矢先にいつも

嫌い ....
花屋の前を通ったら
裸足の子が、何かの種を配っていたので
通りすがりに目も合わせずに受け取った。

人が多くて
目が開かなくて
こんな日は
泣きたくて仕方ない

斜めに切り取ってくだ ....
ひうひうと喉を鳴らして
道を行く

あまり長いこと歩かないから
そのうちきっと倒れるのでしょう

倒れたらきっと
あとから来る 無慈悲な女が
私の身体を乗っ取って
ただの一度も使わな ....
かおりさんの自由詩おすすめリスト(11)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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アルカディア- 石瀬琳々自由詩9*17-7-21
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南の島の夕暮れの味- 田中修子自由詩10*17-7-18
暮れないまま- ただのみ ...自由詩16*17-7-15
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たなか屋の角- 佐野権太自由詩54*06-6-20
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めまい- ミゼット自由詩1*06-2-9
氷道- ミゼット自由詩2*05-12-3

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