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俺はあいつが嫌いだ
はらはら散る桜と同じくらい嫌いだ
もっとも俺は
ぼとんとみっともなく落ちる椿も嫌いだが
だって考えてくれ
生首に潔いもクソもあるか
ぼとんと落ちようが未練たらしく落ちよ ....
あいつがスペインの爆弾を落とした
私がねむっているすきに
まだ続いているとどろきに
ざらつき乾いてゆく私の舌

枕のしたに隠す靴下
あいつの彼女がきたときに
靴下を見つけて大騒ぎに
な ....
かつて高貴なひとびとは
憂き世離れた恋に身をやつし
夜空を見上げては月に思い寄せ
浜辺を見やっては海に思い投げ
紫の綺羅 星のごとく

そのころ私のご先祖さまは
きっと真っ黒けに日焼けし ....
夜の底で
とうめいな液体を
グラスに注ぐと
風景がゆがみはじめる

どこにもない空間の
だれのものでもない腕に
すがろうとしている
私の指先に

流れるはずのない涙と
あるはずの ....
呑んだくれた父が
血まみれになって帰宅したことがある
前歯が三本折れていて
目の周りは真っ黒だった
何がおきたか怖くて聞けなかったが
父は喧嘩をするような人間ではなかった

呑んだくれた ....
シュレーディンガーの仔猫たちは
母を捜して彷徨っていた、
小雪ふる池のほとり、
量子の石榴をもとめる彼女は、
仔猫たちをみつけるたび貪った、

死ね、
さもなくば生きろ。
彼等は天使なのだから自由に降りてくる
ひとは誰も彼等の姿を見ることができない
彼等に思想はない
彼等は天使であり善でも悪でもない

天使は通り過ぎる
ありとあらゆるものを刺し貫き ....
plain damageをなんて訳そうかと思い悩みながら師走の
群衆のなか歩いていた
とおもっていたとき

からっかぜが吹きすぎたプルトニウムのからっかぜが
あそこから60キロ半径にあるすべ ....
たかよしさんの佐々宝砂さんおすすめリスト(8)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
葉桜の下、一度きりの。- 佐々宝砂自由詩6*07-4-22
Spanish_bomb- 佐々宝砂自由詩506-7-15
むらさきにほふ- 佐々宝砂自由詩14*06-7-15
ウォッカ- 佐々宝砂自由詩3*06-5-20
海に出るつもりじゃなかった- 佐々宝砂自由詩17*06-1-13
量子と猫と鬼子母神- 佐々宝砂自由詩10*06-1-13
蒼白の天使- 佐々宝砂自由詩9*05-12-28
ゴン太くんとふたあり- 佐々宝砂自由詩12*05-12-13

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