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君がいつも口にする
「普通にすごして
 普通に生きて
 普通に幸せがいい。」

普通に・・・
普通の・・・
普通で・・・

普通って何?
どれが普通なの?

君が過ごしてる日常 ....
21世紀には
誰もが宇宙旅行を楽しんでるって
そう思っていた

前衛彫刻のような高層ビルが
エアチューブで結ばれていて
みんなそこを飛ぶように移動しててさ
リニアモーターカーが
東京と ....
お医者さんに よくなった って いわれた かならず 治るよ いまは そっと 。  何年かぶりに
自転車に乗った


早朝
海岸への坂道を立ち漕ぎする



自転車に乗るのは

本当に

本当に久しぶりだ


きつい登りに
太ももが悲鳴を上げ ....
もしも
あのとき
楽園にいたのが
いぶと
いぶ
だったなら
僕が
こうして
アップルパイを
食べることは
できなかったのだ

ナイフを手に
血が滲む
背中に生えた
角を ....
#71

 ジョン、あなたに会いたかったです。



#72

 にんげんだもの
 わけもなく
 ピー
 ってさけびたくなる
 そんなときって
 あるよね

 ねぇよ
 ....
雲ひとつなく秋晴れの空

父の運転で越えていた峠も
いまならば
自分の運転で越えられる

アクセルの踏み加減でスピードを調節
ブレーキなんか踏まない
でも
思いの外カーブは厳しい ....
星々の明るさが際立ちます
夜気がひんやりと
澄み渡るらしく
星々の明るさが際立ちます

されど
星々はつねに燃えているのであって
なんの労苦もなく輝くものなど
在りはしないのであって
 ....
#51

 花の降る午後に
 はちみつタンジェリンのどあめ
 口ン中で転がしながら
 歩いていきたいよ
 コロラド州デンバーまで



#52

 魚肉ソーセージだと思って
 ....
目の前のものが見えなくなって
アリジゴクの誘惑に身を委ね
家電量販店ではカードが飛び交う

もう何もいらないよ
暗闇の中に階段が見えるよ
ふと、いらなくなって
降りてゆけばいい

バ ....
こぶたが ぼくのおなかに はなをつけて

そっというんだ さびしいよって

だからぼくは こぶたを

むねのうえにのせて

せいいっぱい だきしめるんだ

きみがすきだよ ....
付け足されてゆくことがあって
それはとても
喜ばしい

差し引かれてしまうことがあって
それはとても
痛ましい


あなたの暮らしは
わたしの暮らしでもあり

わたしの途は ....
水は途絶えを忘れる薬

波を待ち望む青年や
イルカを愛する少女の瞳

波うち際に揺れる小舟や
小高く揺れる果樹の枝


彼ら
彼女らの
その目の海は
わたしには見えない
 ....
地の神様は朝霧と共に山を駆け昇る
風の神様は雲を引き連れて空を渡り切る
日の神様は炎を揺らしながら天を焦がす


日と月を追いかけて
神々が睦月に旅を始める


冬には雪をしんしん降 ....
ことばは
すべて
呪文



だから



口から
音になって
発せられると同時に

指先から
文字になって
記されると同時に

それは
すべて
呪いになる
 ....
秋はいいよね
ストーブは焚けない季節だから
おふとんの中
冬のおふとんはあったかすぎるから
パジャマのボタンを外して
背中に手を伸ばし合う
私の胸の脂肪は つぶれて横にはみ出る
私は君の ....
ぎゅっ に ぱっ がいいました

わたしだって とじてみたい

ぎゅっ はだまって " を ぱっ にあげました

ぱっ はいそいそと 。 と " をとりかえました

 ....
俺はあの女が嫌いだった

あの女も俺が嫌いだった

あの女は俺のダチが愛した奴だった


【手向け】−骨−


ダチが死んだ

唖然とした

初めての喪服は
急すぎて買う ....
改札口にて
お待ち申し上げております


行き先を
詮索したりはいたしません
どうぞ
ご安心を


あなたがここを
通過してゆく事実のみ
確かめさせて頂きたいのです ....
いただきまぁす!!
こうして俺は今日もたくさんの命を食べた
それでやっと数時間生きられる
人間て 偉そうなのに
案外 脆いもんだよな
だからさぁ
何億年もずっと生きてる地球を
もっと大事 ....
空が光った 雲に残った 君と作った 今は止まった

打ち上げられた君が夜空へ
百万人が見上げた光だ
思い出残せる花火が夜空へ
ぼくの隣に君がいない夏だ
打ち上げられた君が夜空へ
百万人が ....
我々はシャア・アズナブルだ

とか
そんな台詞で始まる
声明文読み上げてみたいな

ハイジャックなんて
めんどくさくって
あぶなっかしいことは
したくない
家族に迷惑かけるのも
 ....
風のかたちになりたいのです
なのに
縫いつけておいたはずの秋風が
かたちをうばいました


(ほたる  湯けむり  はぐれ雲)


うばわれたと思ったのは勘違いでした
かたちがない ....
手を引いてもらわなきゃ
歩けないような
子どもじゃなくて

道を選んで
ひとりで歩いていけるほど
大人じゃなくて

こうして
あいまいなまま

ドロドロに
溶けてしまえばいいの ....
戸惑いがちな指先で
そっと書いた「の」の字たち

あの その

真っ直ぐ言えないことだから
くるりと曲がってしまうんだ

その あの

「僕の好きな君の
好きな僕でいさせて下 ....
全力で君のことが好きでした
全力で君の笑顔が好きでした
全力で君の真っ直ぐな瞳が好きでした
全力で君の書く字が好きでした
だから
全力で君を笑わせようと思いました
全力で君との時間を過ごし ....
身を縮めて しゃがみこむ

誰にも見つからないように

誰かが見つけてくれるように
若いって
苦いと
同義だよね
字も似てるし
と口に出したとき

悲しいって
美しいと
同義だよね
と言った
君を思い出した

空は平均的に青い
 




   膝をたたみ 目を伏せて
   思い出すのは
   折りたたまれた空に見つけた夏のかけら
   黒髪が 風を誘った雨上がり

   わたし ここで猫が飼いたいの
 ....
さくら かんざし
あかねの 鼻緒

ねむりの いわおに 
腰かけ
仰ぐ 


ちり ち り りん
金魚の尾ひれが 
風鈴を蹴る

ちり ち り りん
黄色の帯と 
左手 
 ....
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