理解のある細君 には
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余地は ない
ただ
ネコが だめ
とか
ネコアレルギー
とか が
あったらいけないから
ネコについては
考えないと
  薄き壁声ひそめるや我が城に珍客はきみ共同生活


  壁隔て他人の君と同棲中 されど“汝の隣人愛せよ”


  徒雲の凍てつく我が身憂ふのみ駅のホームに音もなし


 ワンルーム ....
最近《なんとなく猫》がよくウチに来る

なんとなく猫は一匹ではなくて
その日によって違う

茶色もいれば黒も白もいるし
大きいのもいればまだ子猫なのもいる

なんとなく猫は何となくウチ ....
ぼくはときにイカサマを愛し
嘘をつくことに夢中になる
やがてスルメみたいに
熱が冷めると
かなしいものを反らせている

反らせる部分でぼくは
誰かと繋がっていたくなる
ぱちぱちと吸盤が ....
犬になりたいと願ったことがある
大きくてまっ黒い犬になりたい
バカで舌だしっぱなしだったりして
まっ黒い服をきたひとに飼われるのだ
静かな家で
僕はよく眠るだろう
そしてバカみたいに愛して ....
わたしの肌は
蜜柑のかおりが
少ないせいか
かさかさに
なってしまって

こんなんじゃ
新しい恋なんて
できやしないわ
燃えるような
熱い恋だなんて

わたしは
そう、言った ....
 

  しろいけいこうとうのしたで
  あなたのはだはとてもすきとおってきれいにみえた
  あなたのはだのふくらみやくびれをがいねんでなぞりながら
  わたしはしずかにしゃせいをした
  ....
光は定められていた
かなしいことを忘れていった


太陽は紙からつくられた
はがせるだろう
そう願えば


(余白)


幸せでしょう?
そうですね
幸せです
幸せです
 ....
猛禽となり、風を信じることだ
わがもの貌で空を行く獰猛な鳥も
{ルビ不確か=きまぐれ}な風を信じるから
自由だ

タンポポとなり、風を信じることだ
着地する場所は選べなくても
{ルビ不確 ....
ぶたさんが這っている。

ぷひっと、
腕を這っている。

ぶたさんは、
こぶたさんで、
産毛をつかんで、
ぷひっぷひっ。

ぶたさんは、
ぴんくだ。

 ....
風のための門を
行き来する影がみえる

波を越えて続く
その道を

懐かしさではなく
今日の温度で
私は、ふいに立ち止まって

不敵に構える明日を早送りしようとしたり

吸着する昨日にエフェクトをかけようとしたり

見えないものに頑としてしがみついたり

鮮明に見えるものを素っ気なく ....
クールなのが取り柄
みたいな顔してるけど
本当はそうじゃないよね
知ってる

君のことほとんど知らないけど
それだけは知ってる
それだけで充分だと思う
迎え入れてあげられる

多く ....
農家の母屋を改造した学生下宿が
家賃一万円の住処だった
わたしは床の間のある客間の六畳
一二畳の居間には親友が
離れの六畳には先輩が
隣の六畳と四畳半には後輩が
それぞれ巣くっていた

 ....
   





例えば人が硝子だとする。
だから人がレンズだとする。

屈折するひとりが見る世界は、
どんなだろうか?。

では、
もうひとりがいるとする。
だから、
 ....
落日
蜃気楼のよう
だけど蜃気楼じゃない

焼かれるのは
空じゃなく
今日という日の末路

果てるような
限界線
焼かれるのは空
じゃなく
私をかたちつくる
わたしのかたち
私はわたしのなかにあって
手を持ち指を持ち唇を持って
君を抱きしめる

でも
私を入れたわたしを
あたしが包み隠して
誰かとの距離を調節もする

 ....
あくまで たとえ話として
聞いてほしい

君が僕に 抱いてほしい
と、願ったとする

まぁ まて たとえ話だって。

僕が君を抱くか 抱かないかは
誰かが
決めることでは
ない
 ....
平服でおいでください
そんな文字を見つめながら
思い出すあなたのこと
もう忘れたかなあ
あの日の夜のこと
特別だったのはあの日だけ
でも
たぶんあなたも覚えてるから
呼んでくれたんだね ....
抱えきれないから、溢れるのに。

悲しいなら、
悔しいなら、
辛いのなら、

いっそ子どものように大声上げて泣いてしまうのはどうだろう。

年とるたびにうまく泣けなくなってく気がして、 ....
はい、いすらですこんばんみ。

もうすぐバレンタインですね、自分は毎年もらうよりあげる量のが多いです。
なんだか、チョコ作りって中々楽しいわけです。
今ではトリュフも作れるようになっちゃいまし ....
おふろ に はいって ふわふわ

ふわふわ は だいすき

いいかおり が する

でも

おふろは だいきらい

ふわふわ ふわふわ
真夜中の毛布に隠れ
短い振動が
密かにわたしを呼ぶ
七十センチ横では
きみの見知らぬ連れ合いが
高らかに寝息で嘘を吐いている


幸福の整理券を
並んで手に入れたものの
本当は少し ....
軋む
一歩ごと
軋む
心ごと

逃げ込んだ森は
甘美な瀞が満ち
わたしは愛しい景色を
凍る爪先で犯してゆく


痛む
一言ごと
傷む
一夜ごと

明日を司る月が
昨日 ....
 やりきれないという名の橋を
 いくつ渡れば君に会えるのだろう
 
 やりきれないという名の峠を
 いくつ越えれば君は微笑んでくれるのだろう

 やりきれないと刻まれた夜に
 正面か ....
「にゃぁ」と鳴き 生まれたこの世に 感謝をし



のたのたと 母を捜して 歩く{ルビ四足=あし}



雑踏も {ルビ雑音=ノイズ}もヒトも 気にもせず



{ルビ命=イマ ....
サンマがぐんぐん泳いでいます。

サンマが群れを成してぐんぐん泳いでいます。

サンマは海を泳ぎます。

サンマは海を遠くの方から

反対側の遠くの方まで泳いで

そうやって一生を ....
こぶたが ぼくのおなかに はなをつけて

そっというんだ さびしいよって

だからぼくは こぶたを

むねのうえにのせて

せいいっぱい だきしめるんだ

きみがすきだよ ....
君と

ばいばいって

約束もなしに

手を振るとき

誰かが

波打ち際で砂を踏むのです

僕の胸の奥の

小さな

渚で
一枚の葉も無い
一本の細い木のように
突っ張った体がベッドの上に横たわる

焦点の合わない瞳
微かに呼吸する半開きの口
折れ曲がり固まった枝の腕
真っ直ぐに交差した両足
手首に刺した点 ....
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こぶたのうた- Kj自由詩5*05-11-1
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