ねこねこは
きらきらのほしがまいおりたまちのなかで
うきあしだってくるざっとうをみおろすのが
すき
ほわいとくりすます
という ひびきが
すき
それは
あのひとの
てのひらに
にて ....
雨雪が相争う強風の中
いつしか雪が雨を駆逐し
束の間に風景を変貌させていく
滅多に締める事など無い
ジャケットのボタンを閉じると
吐息さえ掻き消す寒風に抗おうと
出来るだけ前を見ないよ ....
誰かしらは闇と形容し
誰かしらは安らぎと語る
晒された精神が彷徨う世界
ただ微かに言える事
微笑みの世界に取り残され
川原に積み上げた石を眺めた
泣きじゃくる童に道を尋ねる
顔も向け ....
かけるのは
ボン ・ ジョヴィ
はしる 移動する
くるまの 中で
途方もなく長い距離を、長い時間をかけて
鳥 ....
おまえがほんとうのことを口走る度に
鳥の翼から羽毛がぬけ落ちる
世界はやせ細り 目に見えるものすべてが
絵に描かれたものとして溶けてゆく
たとえば可哀相な妹が
人に知られぬ速度で後退する時
....
ある日突然神様が現れ、僕にストレスをプレゼントしようといった。
ありがとう神様。
でも、神様。僕は知っている。あなたに、罪はないことを。
(2004)
酷く薄暗い部屋の中
退屈しのぎに抱きあって
見つめ合う儚げな視線が映す
明日とか言う流れの先に
僕達は二人でいられるかな
重ねた悲しみを互いに背負って
形の無い幸福を夢見ても
掌 ....
どんな短い言葉にも
裏に潜んだ思いを読んで
一人憂鬱な帰り道
僕らの間に一つでも
信じれる絆があるとして
それは声とか温もりだけでなく
時に絵文字であったりしてさ
今日何度目かポ ....
冷め切った路地に
泡沫の玩具が舞って
寒さ堪えて歩く僕の
肩に弾けて消えていった
子供達の無邪気さと
自分の卑しさとを比べ
小さく息を吐いて
無造作に首を振る
涙が出た訳じゃな ....
僕の肩に とまった鳩は
「死にたい」と一言だけ漏らして眠りについた
僕はどうすることもできずに
鳩の頭を撫でて、またウォッカを口にした
思いのほか、熱く、滲んだ。
38.6度の熱で
静かにベッドで横になってたら
アトムやら
太宰治やら
はちべえなんかが
おでこの辺りで
なにやら難しい話しをしてた
その顔は
どれも真剣で
声をかけよう ....
キミが ボクの人差し指を
折れそうな 両手で
必死に
必死に
にぎるから
ボクの
折れそうな 心は
やっぱり 折れて しまった
キミのバイバイと
ボクのバイバイ
違 ....
部屋に突然インドがやって来て
勝手にインダス川を氾濫させるものだから
部屋は水浸しになるし
大切にとって置いたものも
すべて流されてしまった
これは何の冗談だ、と
食って掛かっては ....
あやつられる
わたしの背中に糸が生えている
よく見ると
足からも
腕からも
糸が生えていて
どうにかすると口がパクパクする
声だけが違う場所にあって
伝えることができない
こ ....
今日 道端で詩人が死んだ
一切の言葉が許されない
循環する空気が身体を冷やす
温もりの欠片も無い肉塊
言葉の澱みが鼓動を止める
今日 道端で詩人が死んだ
寒さに震えていた訳でな ....
{引用=〜スヌーピーの漫画に出てくる、黒髪の少女に〜 }
ルーシィ
わたしいま
あなたについて考えている
ルーシィ
わがままで
高慢ちきで
知ったかぶりで騒々しくて
野球だ ....
ぞくぞくするものだから
風邪をひいたように思ったのだけれど
なんだ
背中に離婚届が貼り付いていたのか
ついでだから
その上から婚姻届も貼ってしまおう
少し温かくなるかもしれない
それ ....
待ち合わせに遅れそうな時
メールひとつで済ませてしまう
嘘っぱちの言い訳も
おたがいの顔が見えないから
罪の意識を感じずに誤魔化せる
どこへ行ったか
寂しがり屋の待ちぼうけ
....
冬の空に
オリオンが南中する頃
ベテルギウスは涙を零して
名前が呼ばれるのを待っている
冬の空の、暗い、
まるで何も存在しないかのように ....
ガラガラガラ
派手な音を立てて壁は崩れました
パラパラパラ
小さな音を立てて星達は降ってきました
カラカラカラ
パンドラの箱を振れば云いました
サラサラ ....
インターホンが壊れてしまって
不在票ばかり、溜まってゆく
ドアをノックする手を
誰も持たない
再配達を
今日は頼んだから、
夕暮れにつづく時刻に
言い訳を抱えて
ドアの内側に寄 ....
目に見えない時を読めるようになったのは
あのひとと次の約束をするためだった
等間隔にきざまれた目もりを
瞬間の目印にして
大きな流れの中でも
わたしたちがまた、手をとりあえるよう ....
暗闇に咲く白い花は風に散り {ルビ蝶=ちょう}の羽となり
ゆるやかに宙を舞い
残された葉の一枚も一本の細い茎を離れ
ひらひらと
豪雨の過ぎた激しい川の流れに飲み込まれて ....
よく世の中では「人生の勝ち組・負け組み」だとか
幸せになれる数は決まっているだとか、不幸な人のほうが多いだとか
なんかよくわからない結論が飛び交っているけれど、ボクはそんなの全部全部
嘘っぱ ....
空が灰色クレヨンの日
風邪をひいた詩人はゆめゆめ思った
詩人たるもの
移ろう季節を誰より早く
探して言葉にしなくちゃいけない
詩人たるもの
少しはむつかしい漢字くらい
す ....
幼い頃のひとり遊びの記憶は
影となって私に纏わり
誰かを愛そうとするたびに
耳元で呪文を投げかける
楓の色づく様を
薄の頭をゆらす様を
人と分かち合うやすらぎを ....
君は寝た振りが得意
わかっていてもウッカリ騙され
今朝もゴミ捨ては僕の役目
君は大人だから
分をわきまえているよね
僕はと言えば歳はくっても
燃える恋と燃えない恋の分別さえ
未だ ....
ツリーのてっぺんの星を100万個にひとつ、ほんとうに願いがかなうものに取りかえる仕事です。
王子様の先回りをして解毒剤を吹き矢で姫の首筋に突き刺す仕事です。
日々の生活のアクセ ....
さいきん
私をみつけます
なまいきで
じょうだんみたいな手足で
おもたいランドセルをゆらしてる
あなた
胸のまんなかのスイッチは
押したら たぶん
おたがいへんな音が出る
だ ....
にせウルトラマン
ニセアカシア
にせほたる
似せた裏側には
鬼が出るか蛇が出るか
分からないのが人生
3分間待てないのが餓鬼
ウルトラマンに憧れて
3分前に蓋を開け
麺が ....
1 2 3 4 5 6