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東京の夜空は明るい
坂口安吾の描いた
戦後の静謐など嘘みたい
昼と夜を履き違えた植物は
花を咲かすことを忘れてしまった
人は偉大なる太陽を忘れてしまった
見て
人工の星がきらきらと瞬いて ....
電線の上
羽を休める鳥の位置を
五線譜代わりの
英語ノートに記す

小さなスズメは八分音符
食い意地張ったハトは全音符
真っ黒なカラスは黒鍵のシャープ

車幅の狭い道路では
毎日二 ....
削がれてゆく草の根

プランターの土
余すことなく張り巡らされた
夏草の根はまるで
灰褐色の空を駆け落ちる雷雨
蔓枯れて
実の膨らみは停滞し
宿命を終えた姿見は
生きながら生命線を断 ....
狂った証明が欲しくて
区役所の交付窓口へ赴くと
長蛇の列で要求は要望通りに進まない
腕に赤いルーン呪符を刻んだ
パンクスタイルの女の子と
ソーセージを詰める腸皮めいた
ヨレヨレスーツのおじ ....
目の前の僕に
メールを送る君

いつしか
筆跡も足跡も思い出せなくなる
誠の微笑みより
丸かっこの笑いが欲しくなる

場所の概念が失われる
北海道だろうが
ヴェネツィアだろうが
 ....
妖精が見えるという
塗り薬を瞼に塗って
赤から黒に濁りゆく
暮れの森へ出かけた

不可視
青年の瞳が捉えたのは
影絵の集合
寂しい墨色の森

ざわざわざわ
木の間を流れる風が
 ....
十九弦の竪琴に
留め置かれた爆弾は
語り部の指先追いかけ
血のない破裂を迎え

デリーは
ロンドンデリーに変り
市中から
辻音楽師は消えた

武装解除

辻音楽師は戻り
ギネ ....
交差する
ローズマリーの枝葉
小さな生き物たちの
高架道路

ちま ちま ちま
車間一定
働きアリの前進だ
赤 緑 黄
揺れる触角
正確な野生の信号だ

小判葉の
ガードレー ....
士狼(銀)さんのkwさんおすすめリスト(8)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
永久白夜- kw自由詩505-11-16
卒業式の歌- kw自由詩6*05-9-29
終夏- kw自由詩6*05-9-20
狂った証明- kw自由詩3*05-9-13
受信しました- kw自由詩6*05-9-7
見つからない妖精- kw自由詩7*05-9-1
デリー市- kw自由詩2*05-8-31
小さな道路- kw自由詩3*05-8-30

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