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大工は黙々と
もくもく雲を
鉋で削っている
おが屑のような 白い雲
見晴らしもよく
遠い山脈は 透きとおって見える
黄昏 誰も彼もが眼の上に
反芻いようのないことに
さよならし ....
猫に追われたネズミが、
Oの形をした穴の中へと逃げ隠れた。
はみ出していた尻尾のせいで
Qに見えなくもななかったのだが、
はたしてそれは問題となるのだろうか。
答えは猫の胃の中だというのに? ....
「ぶち猫も欲しがってら。」
ばあちゃんの言うとおり、窓の外で三毛猫が
僕らが食べる蜜柑の行方をじっと見ている。
けれど本当に三毛猫が
蜜柑を欲しがっているかは知らない。
一体全体、僕は(きっ ....
静かなところに
土手か あぜ道か
そこらに
とりたてて めでたくもないが
ハーモニカの記念碑を建てよう
風が 風が吹いたなら
地球にたくわえられた音が
プァ プァ
聞こえるような
....
三時になるとベビーシッターの女は
「おやつ」の入った戸棚を開く。そして
それを取り出すと、大きなお尻で扉を閉めて
床に座って足を投げ出し、それからだ。
彼女は瞼越しに日差しを感じながら、まるで ....
昼下がり、蝉のバッチをつけた男が
ショウウインドウを覗き込んでいる。そこには
アンティークのオルゴールが置かれていた。
しばらくすると、店員がやってきてネジをまわした。
すると蝉が鳴き始めてあ ....
ぼくの恋愛感情は
小学6年生だった
授業のチャイムが聞こえたならば
急いで席に着かなくちゃならない
なのに先生である彼女は休みがちで
せまい教室でぼくは自習ばかりしていた
そこ ....
街は、宣伝する車の謳い文句と、気にも止めない通行人を生贄にして
せり上がる暑さよりも、乾いた空虚さを従えていたので
僕等は、長い橋の上からきらめく水面を眺めている。
そこにありもしない目印を探し ....
それを少女は
みなに内緒にして
草むらのなかを
さがしていたんだ
川につらなる
あたらしい蜘蛛たちは
糸に針とえさをつけて
釣りをしていたり
雲のなかでは
ニンジンをぶら ....
廃墟で美しい女が窓を拭いている。
手にしていたのはハンカチか、雑巾か、どちらにしろ
窓のガラスは全部割れていた。
柱の陰から鼠が、いつかいつかと
女を驚かす機会を伺っていた。が、それは無駄だ ....
最初で最後の崖は
未知というより
無知な土が育んだ。
時々、崖の下の海へ
化石をペッペと吐き捨てる。
海は化石を食うと
ゲップをしたり
腹をこわして泡を吐く。
化石のなかには一万年
....
樫の木の下で眺める
フェンスの向こう 霞ヶ浦で
クルーザーが揺れている
その遠く 建物の明かりが
夜の中に沈殿する様
ぼんやりと灯っている
広い駐車場には 数台の車
一台のセダン ....
街は停電していた。僕等は街外れのバッティングセンターへ向かっていた。
夜だというのに「竜巻が渦巻いているせいだ」という友人はヤンキーで
彼が走らせる車は、真っ暗な交差点に渦巻くいくつかのそれをか ....
デニスホッパーさんのプテラノドンさんおすすめリスト
(13)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
「雲と大工」
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プテラノ ...
自由詩
3*
05-10-7
Question
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プテラノ ...
自由詩
2*
05-10-3
蜜柑の味
-
プテラノ ...
自由詩
6*
05-9-16
ハーモニカの記念碑
-
プテラノ ...
自由詩
5*
05-9-15
ベビーシッター、その周辺
-
プテラノ ...
自由詩
2*
05-8-13
「蝉」
-
プテラノ ...
自由詩
4*
05-8-10
落書き
-
プテラノ ...
自由詩
9*
05-8-3
訪れない、その手前で
-
プテラノ ...
自由詩
11*
05-7-20
「トレードマーク」
-
プテラノ ...
自由詩
9*
05-7-18
「マジシャン」
-
プテラノ ...
自由詩
6*
05-7-15
「崖」
-
プテラノ ...
自由詩
3*
05-7-14
一つの距離
-
プテラノ ...
自由詩
3*
05-7-11
yankee
-
プテラノ ...
自由詩
6*
05-5-31
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