ベビーシッター、その周辺
プテラノドン

三時になるとベビーシッターの女は
「おやつ」の入った戸棚を開く。そして
それを取り出すと、大きなお尻で扉を閉めて
床に座って足を投げ出し、それからだ。
彼女は瞼越しに日差しを感じながら、まるで
そうすることが許されたかのように、
ことさらゆっくりと口を動かし食べた。
庭先から犬が、かちゃかちゃと首輪を鳴らしはじめる。
彼女は《ワン!》と吠えてみせる。
そのせいか最近じゃ、通りでオムツをしている犬をよくみかける。


自由詩 ベビーシッター、その周辺 Copyright プテラノドン 2005-08-13 11:55:54
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