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ほれ、そこの足元のぺんぺんぐさ
それくらいの砌からここに立っておるでね
ここらならまぁたいていのことは知っておるよ
たまにあんたみたいな
動き回る奴が訪ねてきおって
なにやかにやと尋ねお ....
あかねずみは困っていた
今年は{ルビ楢=なら}の実が凶作だった
けれど、それで困ったわけじゃない
代わりに{ルビ椎=しい}がたくさん取れたから
国立チュー央大学の教授によれば
ど ....
そういつも野にいれば
季節の移り変わりが さぞよく分かろう
などと申されるかもしれない
けれど秋は
一時の眩暈のようなもの
縷々たる乙女の絹髪の ほつれた枝毛の ....
君待つ 夜守りに
世話好き やもり
いのちもつきよと
宵待ちばな 咲き
あらこんばんは
あらおひさしう
あちら こちらと
たがいに行き交い
あくべきあらねの
....
夕立に灯す 命や
ほたるぶくろの ほのあかり
*
ゆうやけ 山の向こうから
風を呼ぶのか ひぐらしの声
あさやけ こどものはしゃぎごえ
まけじと陽気に あぶ ....
14歳のマァギー・マァリィが時計塔から見下ろしたのは
この腐った街の赤レンガ通り
こびりついたチューインガムみたいな
ホームレスたちだけが その上で輝いていたのさ
奴らは何も持たずに生きら ....
王は玉座の上にあぐらをかくという、実にやんごとなき姿で悩ましげな溜息をひとつついた。
やんごとなき王のやんごとなき御尻のやんごとなき御穴の御周囲に出来たる、やんごとなき御痔疾のせいではない。 ....
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