すべてのおすすめ
ほんとうの事が知りたいけど
正しいかどうかはどうでもいい
つまり、とりあえずは磁北を信じて
夜どおし動かない星を探し出す
北極星、と呼ぶのは僕たちだけで
イトスギ達にはきっと別の呼び名がある ....
ピアノのあしは楽器を支えているのか
それとも音楽を支えているのか
ギターをかき鳴らす仕草は
そのあしに似て、共鳴する独り言
マイクを持って空を指したとき
ひとはただのマイクスタンドでしか ....
雨に吸い取られるように
街から見上げると
あしもとの同心円は
忘れてしまう
私ではないあちこちを中心に
広がる波紋の重なりで
まちは夏の終わりに濡れて
遠い港の潮臭いしぶきまで
思い起 ....
田舎暮らしに馴れきってしまい
地下街が怖くて僕は
東梅田のビルの隙間
歩道をとぼとぼ駅に向かう
汗がにじむのは
気温のせいじゃなく
コンクリートに染みついた
あの夏の影の照り返し
不快 ....
強く握れば
つないだ手が
痛く、切なく軋む
でも、離さない
どこまでも
一緒に行きたい
ひとりぼっちで
過ごしたい夜が
みずたまり
雨の波紋が
せまいむねのうちで
干渉しあう
ふたりだけで
見つめていたい夜が
みずうみ
交互に投げ入れた小石が
たいがんへ
消える ....
内出血の赤黒い斑紋の雲が月を
夜空の剥がれかけた爪にする
夏の海、と
あなたが決めつけたとき
波は季節を、海は名前を失い
水はただ塩辛く
傷だけが夜空にあるなら嫌いだ
黒 ....
昆明からの夜班バスは、おもしろい香港人の隣の席。あいやーとかいいながら香港人は数人で騒いでる。相変わらず運転手は壊れそうなエンジン音を立てるバスのアクセルを、床を踏み抜きそうなぐらいに踏み込む。夕焼け ....
京都には
たくさんの色がある
錦の糸、その数だけの
雨が降れば、石畳の
風が吹けば、竹林の
雪が降れば、杉山の
星が舞えば、祭囃子の
さらりと、するりと、
あたりまえの顔をして ....
花を褒めるような言葉で
君を傷つけてみたい
月を愛でるような文字で
君に刻んでみたい
どんなにやさしくて
気持ちのいい言葉も
押し開くことのできない
君の肌の下
暖かいものが満ちた ....
好きなところを数えるのは
大天井岳のてっぺんで星を
数えるようなものだから
その暗闇まで含めて
全部が好きなんだ
そしたらあなたは私を
うそつき、と言った
ほんとうには
遠かっ ....
流れていくのは
いつも昔のもので
西でギラリと
湾を満たすものは
せめて夕日に
清らかに染まろうとする
夜の寒さなど
思うこともなくながめていた
港を出て行く
貨物船の短いマス ....
細いだけのものを紡ぎ
不器用に飾られた
花のネックレス
朽ちてしまうことも知らずに
綺麗さだけが
二人を青空にする
失ったものを見上げる
高層の谷間は
つくられた
あの娘の{ルビ ....
はぐれものは
ふるさとの名前を知らない
だから、私の汗ばんだほほを
冷たい指でぬぐいながら
細く、薄青いくちびるで
君が名付ける、それが
たどり着きたいふるさと ....
広島への出張なんて
もう馴れたと思ってたけど
今日は新幹線の
閉まる自動ドアが恨めしい
これから会議だっていうのに
君の涙の理由ばかり
そればかりが気がかり
帰り道、駅までの路地 ....
シャープペンが紙を滑る音で
断ち切られる記憶が鼓動になる
遠い日、焦がれた痛みを愛しく思い
あなたの体は柔らかいという方法
私の融点を
花の名前を当てるように
ほほえみ ....
ささやかな我が家は
海風を松林がさえぎる
小さなキャンプ場に
僕と君の子供の手で建てた
細引きはしっかり引っ張ってとか
ペグは斜めに打ち込んでとか
入り口の向きの決め方とか
寝心地の ....
体温は
ひとつになるアルビレオ
今日からは
遠心力で結ばれる
意志が
それを果てるまでと誓うだろう
ある時は照らされる者の影であり
そしてお互いだけが
救える日々の
満ち ....
誰にもわからないまま
どこか遠い場所で
ほどけていく
支点を定めると
不安定になるので
そのまま
確かでないものは
確かなものより
永遠に近いので
ひとつになりたいという ....
文書グループ「夜、幽霊がすべっていった……」
http://po-m.com/forum/grpframe.php?gid=33&from=listdoc.php%3Fhid%3D1388
....
はじめて
こころのなかに
さいた
たんぽぽのはな
かぜにからだを
ばらまいて
ぶんしのように
げんしのように
そりゅうしのように
たびにでるたび
....
夜が季節の名前ならば
今夜は惜春
雷雨が迫る黒雲
まだらに明るい空を映して
海が水銀のように揺れる
指先の温度が融点の
あなたという液体
わたしという液体
いつまでも
満たさ ....
誰にもおそわらないのに
赤を「あか」と感じたり
風を「かぜ」と感じたり
誰も教えてくれないことが多すぎる
生まれてきたのだ、ということも
きっとそうだ
記憶を移しただけで
生まれ ....
咳が止まらない
名前を呼ぼうとしても
むせてしまう
怪訝な顔をする
胸の真ん中にたまっている
科学雑誌でみた
火山の断面図のように
あかい、あかい
咳をするときは
いつも ....
{ルビ劔箭=つるぎや}神社からの
細い参道の坂道が好きだった
不思議な人体図がかけられた漢方薬局
古ぼけた占いの館
必ず救われる新興宗教の教会
日本で3番目に大きいという大仏
確かめようの ....
街角でポストが見張っている
僕は急いで携帯を隠す
桜の葉が、ぬるい風にざわめく
雨!
雨の予感だ
宛名のインクが溶けぬよう
ビニールのファイルに挟み込む
ビルディングに巻かれ ....
蝉の羽根は綺麗だね
落葉樹が真冬に
枝に張った
シャボンの虹色だ
大人になりたかったかい
ほんとうはずっと
いごこちの良いこの樹の根元で
ずっとずっと、すごしたかったろう
....
夜風をくれるひと
真昼の温もりがさめた後の
森の湿り気の冷たさ
ビル風が懐かしいとき
吐息のように
寄り添って
いつも真夜中を知るのは
まぶたを閉じる仕草
あちこちに仕掛けられた
....
右のポケットに
湿ったままのハンカチ
トイレのドライヤーで乾かして
にわかに水蒸気は生まれていくが
それは霧でもなく雲でもない
つまり、僕のポケットには
虹は入っていないという事
エ ....
臆病者だけが
乾いている
磁石のにおいの
ひどい穴ぐら
窓の外では
アスファルトが
黒曜石に濡らされている
仕切の向こうの笑い声が
うるさくてちょうどいい
そんな時刻 ....
かおるさんのたりぽん(大理 奔)さんおすすめリスト
(156)
タイトル
投稿者
カテゴリ
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日付
きっと、別の呼び名で
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たりぽん ...
自由詩
27*
07-11-13
そう結局は深夜ひとりで眠る、それだけのこと
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たりぽん ...
自由詩
26*
07-11-5
フランクリン・シンドローム
-
たりぽん ...
自由詩
16*
07-8-30
駅・大阪
-
たりぽん ...
自由詩
15*
07-7-22
赤機関車/青列車
-
たりぽん ...
携帯写真+ ...
7*
07-7-22
海よりも、行方を
-
たりぽん ...
自由詩
13
07-7-19
夏の月、海に剥がれて
-
たりぽん ...
自由詩
9*
07-7-18
日記_1987年7月14日〜15日_
-
たりぽん ...
散文(批評 ...
2*
07-7-14
くろのかたろぐ
-
たりぽん ...
自由詩
13
07-7-12
トレジャー
-
たりぽん ...
自由詩
9*
07-7-11
コマクサ
-
たりぽん ...
自由詩
12*
07-7-10
駅・大阪港
-
たりぽん ...
自由詩
12*
07-6-30
ジルの野原
-
たりぽん ...
自由詩
12*
07-6-28
故郷
-
たりぽん ...
自由詩
12*
07-6-13
麗ちゃんで「7番」
-
たりぽん ...
自由詩
8*
07-6-9
しおりの_わけ
-
たりぽん ...
自由詩
16*
07-6-4
キャンプ場の我が家で帰りを待つ
-
たりぽん ...
自由詩
13*
07-5-30
アルビレオの誕生
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たりぽん ...
自由詩
10*
07-5-28
指先プラネタリウム
-
たりぽん ...
自由詩
12
07-5-25
岡部淳太郎_「夜、幽霊がすべっていった……」に想う__
-
たりぽん ...
散文(批評 ...
7*
07-5-23
飛翔する種___(Ver.2007)
-
たりぽん ...
自由詩
12*
07-5-19
メルティング・ポイント
-
たりぽん ...
自由詩
14*
07-5-19
名はない、それでいい
-
たりぽん ...
自由詩
10*
07-5-16
罰を受けるかのように
-
たりぽん ...
自由詩
5
07-5-14
駅・石切
-
たりぽん ...
自由詩
13*
07-5-10
ポストのない街まで
-
たりぽん ...
自由詩
8*
07-5-8
シャボンの羽根で
-
たりぽん ...
自由詩
12
07-5-6
夜風、夜の風
-
たりぽん ...
自由詩
11
07-5-6
そのまま僕になっていく
-
たりぽん ...
自由詩
8*
07-4-30
雨を許すと濡れてしまう
-
たりぽん ...
自由詩
19
07-4-25
1
2
3
4
5
6
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