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ラクダと探偵が恋に落ちた
ふたりは愛情を育んだが
所詮は偶蹄目と霊長目の許されぬ仲
お別れの日探偵は
沈むことのない夕日をプレゼントした
ラクダは泣き疲れ
二つのこぶをなくし
変 ....
排気ガスの向こうに
こころだけを投げ出せば
いつだって僕は風になれる
鳥にだってなれる


部屋に戻れば
やわらかい布団と
あたたかなシャワー



守りが約束されているの ....
二つの海のことは 誰でもしっているはずなのだ

例外なく液体の飽和した皮膚の深部へ
浸透し 沈下し 腐臭となろう
腐臭は巡り 巡らせながら明滅している
素粒子の奥ではクオークが クオーク奥で ....
サフラン色の吐息をつめた
紙風船に
虚空の稚児は
灰色の笑みを浮かべている

道なりに歩いていると
小さな星がすすり泣いていたので
モザイク柄の
傘をさしてあげた

陰った景色は
 ....
少しだけロリータ少女になったらしい
風の噂で聞いたんだ
彼女はロリータ少女に








****






「私はね、高級娼婦になりたいの」
彼女はそう言 ....
原をわたる風は沈み
日陰はまるく動かなくなる
中庭のまんなかでひとりの子が
空をあおいで立ちつくしている
風は草に降りた鳥たちに
気づかれることなくすぎてゆく


雲を焦がして ....
ふと声をかけてみた
その外国人は
「ロマンスカー?」
と言って
少し笑った
新宿駅西口で

そうなんですよ日本には
ロマンスカーがあるんです
ロマンスカーはみんなを乗せて
ロマンス ....
ディック(スラングで男性器のこと)

ディック

原色の街で出会った少女
国道から七面鳥までを許し
キャンディから微酔までを憎んでいた
深海の瞳と嫋やかな脛と

ディック

拷問 ....
反すうする

ある種の
草食動物は

記憶をいつも
もぐもぐ やってる

本人は
けっこう やめたいのだが
回りからは
案外
幸せに見えるらしい

あく ....
夜の漁から戻ってきたとき
さびれた銀のバケツの中に 一匹の{ルビ河豚=ふぐ}を入れました
おじいが売り物にならないと云ったから
じゃあ飼っても良いの と訊いて
まだ おじいの返事がないうちに
 ....
輪郭だけをのこしたまま
あのひとがいなくなってしまったので
いつまでもわたしは
ひとりと半分のからだで過ごしている


明かりの消えた部屋で ひとり
アルコールランプに、火を点ける
ゆ ....
君は知っている
自らの命のはかなさを
自らの行く末を


生後僅か百八十余日の命


それでいて綺麗好きな君は
けなげに身の回りを整えている
与えられた僅かな命のために餌を食む
 ....
洗い場には
石鹸の代わりに豆腐があった
かじると
石鹸の味がした

食卓には
冷奴の代わりに石鹸があった
かじると
やはり石鹸の味がした

豆腐はすべて食べてしまったの
と言 ....
サンディの煙草は誰にも止められない
と、誰もが思っていることを
サンディはなんとなく知っている
黒く長い髪
茶色のひとみ
その他の身体的特徴
にもかかわらず
サンディといえば
 ....
君は変わったね

同じことを
君が言い出す前に
キスをしよう

全てが始まったあの日を眺めながら
全ての終わりを語る唇を
塞いでしまおう


傾く船にはもはや 
救いの手立 ....
いのりました
けんめいに
はをくいしばりました
はっぽう
てをつくしました
こつこつ
どりょくしました
のぞみが
かなうといいね
かがみにむかって
いいました
よけいなおせわ ....
鳥の死んだ目
亀の
平べったいの
動かない
体は来ない
のに心に来る
心が立ちすくむ

昔は
いきものが苦手だった
来るものの
怖さを
小さい僕は
よく知っていたのだろう
 ....
海が見える草っぱらで
どーんとひっくり返って
雲に手を伸ばす

生きているんだなって、思うんだけど
その正体がわからない
漫然と心臓を動かしたり、理念を唱えたり
そんなことじゃないみたい ....
蝶紋
蝶紋
低い雷雲
まわされる手にまたたく背


水たまりを避けつづけ
硬い海にたどりつき
水平線の筆跡を追う
沈むもののための雨季を追う


錐揉む視線と滲みの ....
うまく笑おうとすれば
すっかりゆがんでしまったのは

自分の心だと気づいた

小さい頃
クレヨンで描いた自画像は
まるで似ていなかったけれど
それはきっと

心で描いたからなんだ
 ....
歌詠いの老父。手がない犬を連れ、近眼の男と会う。耳なしホウイチは、ナポレオンと共に、
老父を暗殺しかけたのだ。宗教が正しいと認めるのは、勿論、老父の歌声だ。うごぼけの。
言語などない。老父は、達磨 ....
モラルを守るの、ラルモ
それは大切なこと大切なことよ
生きて再び歩いたりしてはだめ
火遊びもまた
街がひとつ陥落しているわ
ジス・イズ・ア・ペン
それは荒井注のギャグよ
スペ ....
トムソンはがぜる
がぜり続ける
健やかに育ち
育ち続ける梢と梢の
間からメニューを覗き
何という名のファミリーレストランか
ハンバーグを和風セットで注文する
まるで都会だねここは
 ....
どんなに薄めても
悲しみは消えませんでしたから

少しずつ明日を
塗り重ねてゆこうと思いました

悲しみは複雑すぎて
はじめとおわりの区別もつかないけれど

晴れわたる空に喜びは
 ....
生きていくのだ
ブルゾンに袖をとおして
ショップの店員が
ボタンを掛け違えたまま
しめやかに執り行われます
本日の埋葬
自分しか見当たらない台所で
悲しみの真似事をするのは止めに ....
幼い日々
などというものは
これまでも 
これからも
全く変わりありませんので
特筆いたしません



或るときから
うたに喜ぶようになって
泳法はままならずとも
流れゆく日々 ....
朝、男が目を覚ますと
マリーの姿はもう無かった
寝不足の物足りなさと疲労感
抜け殻のようなシーツの微睡みを残して
マリーは何処かへ旅立っていった

シブセンの朝は
怪しいキャッチの声に引 ....
 今日のような穏やかな
 何も無い日を
 幸せな日と呼ぶのではないのだろうか。
 仕事、借金、離婚、再婚
 過去は
 土曜・日曜も何かの炎に突き動かされた
 ような騒々しさだった。
 定 ....
矛盾した水槽の住人は
矛盾した椅子に腰をかけ
矛盾したテーブルにクロスをかけ
矛盾したグラスで
矛盾したワインを飲む

矛盾した水槽の住人は
毎日が矛盾しているから
その矛盾し ....
ミラーハウスで求め合わないか

前と
後ろと
右と左と
斜め、っていう曖昧な角度も
加えて
つまりはすべて

求め合う姿は
すべてに映るさ
求め合うふたりに
すべてを魅せる ....
The Boys On The Rockさんの自由詩おすすめリスト(334)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ラクダと探偵- たもつ自由詩1305-8-23
ガードレールで夢を見た- 千波 一 ...自由詩17*05-8-23
忘れっぽい僕のために_(即興)- 窪ワタル自由詩4*05-8-22
失恋- こしごえ自由詩29*05-8-22
高級娼婦になりたかった女は- 虹村 凌自由詩5*05-8-22
粒の日のうた- 木立 悟自由詩305-8-22
ロマンスカーの幽霊- チアーヌ自由詩25*05-8-22
マシンガン・ストリートの少女- 投稿者自由詩3*05-8-22
あなたの街はここから見えない- umineko自由詩8*05-8-20
河豚(ふぐ)は飛ぶ- 日和自由詩14+*05-8-20
透明な宿題- 望月 ゆ ...自由詩65+*05-8-20
豚飼いの歌- 恋月 ぴ ...自由詩9*05-8-20
絹ごし- たもつ自由詩15+05-8-17
サンディのこと- たもつ自由詩43*05-8-14
淡い味だね- 千波 一 ...自由詩11*05-8-14
のぞみ- アンテ自由詩305-8-14
こわくない- 石川和広自由詩6*05-8-13
遺跡の恋人- たりぽん ...自由詩905-8-13
ゆらぎ_まひる- 木立 悟自由詩205-8-13
鏡の前で- ベンジャ ...自由詩9*05-8-12
世界で一番の華- 奥津強自由詩605-8-10
モラルを守るラルモ- たもつ自由詩1105-8-10
トムソンはがぜる- たもつ自由詩1005-8-9
空色の絵の具- ベンジャ ...自由詩17*05-8-8
ブルゾンに袖をとおして- たもつ自由詩905-8-8
履歴書- 千波 一 ...自由詩19*05-8-8
シブセンマックの朝の歌- 恋月 ぴ ...自由詩5*05-8-7
立秋- あるふぁ自由詩305-8-7
僕の中の矛盾した水槽- たもつ自由詩1205-8-7
ミラーハウスで- 千波 一 ...自由詩19*05-8-6

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