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のんちゃんの
さんりんしゃは まっかかで
はんどるのとこに
いろんないろの
フサフサが ついていた
あか あお きいろ みどり しろ
いつつも ついてて きれいだった
あしでけって さか ....
むせるよな
甘い薫りに
蘇る
しまった記憶
輪郭を映す
ちるちる
まいちる
秋みちる
その大きな手は
いつもどこかにあって
5才の目には映らない

小さな手で
探し当てたのはシャツの端っこ
まよい子が迷子にならないように

届くはずがないと
街の底から見上げれば
と ....
くれないに
染まるさえずり
さそわれて
こぼれ実、赤く
影は、はばたき
秋のはじめのある日

川辺りを散歩していた風は
色とりどりに咲いている花を見つけました

‥なんて綺麗なんだろう
‥一緒に遊ばないか

風がそう言うと
花は恥ずかしそうに
コクリと ....
窓を開けた瞬間
朝一番の風は
薄手のシャツを抜け
眠気交じりの肌を
下から上へとナゾルように吹いてきた

頬から
首筋
うなじへと
同じ風に包まれてゆくのをそのままに
まだ整えてい ....
今しがた
煎れたばかりの紅茶は
口をつけないまま
冷たくなって
湯気をたてることも
香りが揺れることも
なくなっていたので
カップの上から覗いてみた

ふたつの瞳が私を見ている

ティーポットに
熱い ....
季節は一冊の本にまとめられ
秋の頁をめくりながら
月明かりの下
あなたの言葉を
思い返すのです

秋の頁はとても長く
多くの言葉で
埋め尽くされているはずなのに
めくってもめくっても ....
「ふう、暑い」

小さい秋を

掴まえて

名残りの陽射しが

傾いていく
揺れる枝さき
ほころぶ花びら

きみ、想う

いつか
その日が
きますように


夜ごと
空をみつめては
十五夜をまつ

きみ、想う

いつか
月のあかりも
届きますように




※写真は萩です
ときどき
思い出した
ふりをして

その面影を
そっと
胸に抱いてみる

きつく抱いたら
もろく崩れて
カタチをなくして
しまいそうで

優しい顔
笑った顔
悲しい顔
 ....
秋のはじめの
雨は優しく
しずかに
しずかに
色をさす

花かんむりの薄紅
手折るのを忘れ
肩にも雨は
優しく降りる
汗をかきながら
ここまで来ました

もう少し先まで
行ってみようと思います
真っ赤な嘘がばれて
だんまりを決め込むことにした
普段着もしない
真っ赤なセーターなんか来たせい

だんまりを決め込んだ
はずなのに
腹の虫が容赦なく沈黙を破る
そこにある真っ赤な林檎 ....
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