片足だけ靴履いて
レプラコーンに会いに行こうよ
どこにも続かない道を
どこまでも行こうよ
非線の階段上がるとき
見えない飛行機
飛んできて
風の無い
暗い夜空を横切った

夏の朝
ビニール傘の花火師が
吊り天井にぶら下がり
雨乞いの真似をする
一天にわかにかき曇り
 ....
ピチリ
動きが止まる
その瞬間をねらって
ピチリ

(爪は、どこまでのびるの?

問われた僕は
細心の注意を払うあまり、つい
どこまでもだよ
なんて
いい加減に答えてしまう

 ....
あなたの姿を まぶたの裏側に
赤い 糸 で繋ぎとめ
下の名前を そっと 呟いてみる


あなたへの 気持ちを 確めたところで


  ぬかるむ春の気配に取り残された針金細工
  忘れ ....
布の心からのばされる
鳥の翼を描く糸
文字のように絵のように
風に望みの灯火を置く


無色に織られた旗が重なり
震える音のかたちとなり
幾度も水を吸う衣
失う色さえ ....
ママのこと、あいしてるんでしょ?
無垢な眼差しで見上げる
君のおでこの感情モニターは
微かな嫉妬色

もちろんだよって即答したけど
実はよく分からなくなっているんだ
たぶん僕のモニターは ....
生きる意味に悩んでいるなら
悩んで悩んで悩み抜いて
大いに苦しめばいいよ


それでも君は幸せなんだから


今すぐにでも死にたいのなら
遺書のひとつでも書いて
とっとと死ねばいい ....
寂しくはありません
だから、振り向かないで

晴れてよかったですね
風が冷たいですね
花の季節まであと少し

手が離れても
あなたなら大丈夫
私も大丈夫だから

羽ばたく時は今
 ....
   1
   ・
閉ざされた
扉の中にふたりきり
彼女もしらない
わたしだけのきみ
   
   2
   ・
きみの為
何もできないわが身ゆえ
泡となれる
人魚を羨む

 ....
送電線の下をくぐって
アスファルトの海を
ぼくたちは、
泳いで、


はりめぐらされる
緯度や経度に
足をとられながらも
ひたむきに
日帰りの旅をくりかえす
ねむる前、ときどき
 ....
ひいた こより
てのなか ふるえてる

だれかの ため
よういされた ことばが

こころのおく ねづく

だれにも したがいたく ない くせに
ひとつのもじ に かんきん されてしま ....
信号機は 信号を発する、真夜中のロボット

イエローの光が 明滅、明滅、明、滅、明、滅


永遠は、作りものかも知れない
あまりにも暑いから
立ち眩みがしそう
知らないアパートの階段は
古くて崩れそう
錆付いた自転車の側には
痩せた猫が一匹
しゃがみ込んで撫でていると
後ろから知らない男の子がやってきて
 ....
夕暮れのバス停で
バスを何本も見送りながら
いつまでも尽きない話をしていた

木枯らしに吹かれて
君が吐き出す白い息が
ダイヤモンドダストに見えた

教室も ....
光の傷の足跡でした
小さくまぶしい姿でした
川はあふれ
流れはくちびるのかたちをして
水と土とを引き寄せるのでした


流れの音は
光の花の緑をしていて
過ぎてきたどこか ....
あやつられる
わたしの背中に糸が生えている
よく見ると
足からも
腕からも
糸が生えていて
どうにかすると口がパクパクする
声だけが違う場所にあって
伝えることができない


こ ....
   
   冬の空に
   オリオンが南中する頃
   ベテルギウスは涙を零して
   名前が呼ばれるのを待っている


   冬の空の、暗い、
   まるで何も存在しないかのように ....
+TATOOの悲しみ

 水商売をもれなく売女と呼ぶ
 その在庫表の端には
 くたびれたドラえもんが描かれている

 規則正しく働ける
 抜け目ない線とスイッチの裏の
 せわし ....
ブローチを包んだふたりの手のひら真珠貝

そのまま取って置きたいと思った冷たい毛先のにわか雨

ひとつひとつキズを覆った笑顔真白より少し優しい

決して触れ合うことはない生きている限り
 ....
毎日が 
ずっと、遠浅だったらいいのに

って、言ったのは
あなただったか、わたしだったか、
もう わすれてしまった
うつろいやすいふたりだったから
ただ
手をつないだ

波が
 ....
降り立った夏の停車場せみたちの鳴き声拍手喝采のごと


実家へと歩く田園風景のさびしきひとりと描かれる夜


秘密基地としての廃屋いまはもう月光だけの棲み家となりて


失った記憶と ....
ロ慕Joeの詠む暗T句が月を濡らす
 天に地に満ちるブリキの錆


蝶や蛾のレゾンデトルは火薬の中
 美ニールの羽には異存無し


花畑、蜂たちが射るオルガンは
 遠い雷声にすがりて ....
湿った夜の空気の中を
飛び回る夏の虫が疎ましい
希望も絶望もないのに
月明かりが仄明るくて疎ましい

波音のひとつもない
此所が海辺だったらいいのに
そしたらきっと泣けるのに

ひと ....
暗くなるまえにはかえってきます
さがさないでください
            ひふみ

電話のとなりのちいさな紙片にしるし
やわらかな革のサンダルをはいて
砂利をふんだ
わたしはこれから ....
あなたは、
簡素な手順でわたしの胸倉を開き
匂い立つ土足
こればっかりは慣れないものです
その度に鮮やかに毟られる


あなたと遭難したい
篭って
香しき動揺が眼に見える位置で
わ ....
柱に 「ゆるぎなくなりたい」
とかかれていたので
指でなぞっていると
重信房子みたいな髪の人が 近づいてきた
きっと この人がかいたのだ と思ったけれど 言わない
彼女が 砂の芽を ずっと指 ....
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