ふゆの哀しみ

何処につづいている

君の乳房に口づける

石英の香りだ

その暗がりは

ひんやりと音もなく

蛍光灯のあかりだけ

つづいている


すきなだけた ....
たっぷりの熱湯の中に
捨て台詞を少々加えて
マカロニを入れる

いつまでも未練がましく
くっつかないように
十分注意しながら
再び立ち直れるまで
何回か掻き混ぜる

アルデンテ ....
おまえが売春婦なら

と思ったことがある

失礼な話だから

おまえに言わなかった

こんな関係なら

おまえが売春婦で

オレが客であるほうが

だれも苦しんだり

 ....
プロフィール読んだら
すごく嫌いなタイプだけれど
言葉の使い方が上手いんで
ポイントあげます

いままで
まったく
こっちの作品には
ポイントを入れてくれてないけれど
描かれてる情景 ....
帰宅ラッシュだった
階段で圧力に耐えかね
ひょろ長い女の背を
あわあわと胸で押してしまった

(押すなよおっさん!

おっさんではない
武士である



{ルビ法度=はっと}に ....
春の雨になりたい

あたし 春の雨になりたい



あなたはすぐに 春の砂にまとわれて
その嵐の中に {ルビ荒=すさ}ぼうと揺する

小さなオルゴールの中に
こころ を 忘れてきた ....
水を、欲している
のどの ずっと奥のほうで
さかなが泳いでいる



季節が融けはじめていることに
気づいたときには もう
わたしのなかの海は 浄化され
沈殿していた過去があふれ出て ....
君に対する僕の心は

ほとんど愛で


蝋燭たてとか

傘たてとか


ドアノブとか

靴べらとか


そういうものに

僕はなりたい


 ....
朝刊から目を離さずに
気の無い空返事
それは。あなたの得意技

わたしが何を考えていようとも
お構いなし

空気のような存在

親しすぎる関係の果てに待ち受けるのは
そんな空虚さだ ....
ジュークボックスの中で孵化するもの─その、うた、ごえ─嘔吐するように、うたうもの
長く暗い咽喉を抜けて、口腔で打ち砕かれた、骨片を、ひとつづつ吐き出して
卜占は踊る─お嬢さん、一曲いかがですか ....
無からすべてが始まったというのは真っ赤な嘘で
始まりなんてそもそもなかったのだろう
すべては元々そこにあったに違いない
ただそれではあまりにもだらしがなく
物語の語り手としては都合が悪いので
 ....
東京、
その日もひとりで
幡ヶ谷の太陽と
馬鹿みたいに重い、
心細さを背負って
唇を噛んでた


夏の
だれるような湿度と
車の排気ガスと
肌に纏わりつく
人間、の ....
紙ナプキンとソーセージ
煤にくすんだ造花の窓
冷めないスープ
「マルクスか死か」
明るくて清潔なレモンの腐敗
すべて食卓には神話がある
あなたの寂しさ
あなたの強さ

洗濯物がまわっている
手足は崩れ
横たわる

此処は私のビオトォプ

何処へも行けず
怠惰に甘え息をする

誰が私を許すだろうか

羽化した羽を動かしもせず
ただ横たわり甘い肉を貪る者を

けれど ....
どうです、{ルビ非晶質=アモルファス}の中でも
ゆっくりとなら動くことができましょう
むしろ動き続けているのです
ああ、あの藍色の揺らめきですか
あれは偏光体の有糸分裂です
触れれば消えてし ....
まず、{ルビ宿太=しゅくた}は色の多さに驚いた。
押し並ぶ品々の金色や銀色も、
人々の浴衣の薄紅色や朱色も鮮やかだったが、
それらがぼんやりと{ルビ滲=にじ}んで、混じり合い、
透明に光ってい ....
「つまんね人生だったな。」

天使が僕に吐き捨てた。
死ぬのはもちろん初めてだ。
しかし、死んだばかりの人間にはもっと他にかけるべき言葉があるはずだ、と思った。

「えっとさ、死にたてのひ ....
 これほど手掛りがまったくない事件も珍しい
1 殺人である事は明白だ。白昼堂々なのに だ
ただ 誰も現場を目撃していないと主張し かつ
自分は 犯人ではないと言い張る。ああ 迷宮か
どこかに  ....
汗をかきながら
ここまで来ました

もう少し先まで
行ってみようと思います
消えゆく色を目に映し
それぞれの夏は過ぎて行く
鳴き終わったわけじゃない

力尽きたわけじゃない

(季節が移っていくだけだ)
サワレナイという女の子がいました
何を贈られてもそれに触れないでかなしそうに笑うので
そう呼ばれていたのです
サワレナイはある朝、さみしい夢に目を覚ましました
そして、毎朝そうやって起きていた ....
オレはネクラだ。
まず無口だ。自分から人に話し掛けないし、話し掛けられても「へえ」「はあ」「ほう」「あっそ」「で?」で返すのが方程式だ。そして基本的に単独行動だ。休みの日は一人で、ネットやってるかゲ ....
耳の中が何も聞こえなくなった
其れは空が落ちてくるようで
雲を越えたようだった

ポロメリアは流れないか
関係も無いのに無駄な殺生は止めた
無駄に食べ物に感謝した
何もわからないくせに同 ....
眠る光を背に
夜を見る
燭台の木々に
風が点る


道のにおいが漂ってくる
逃げも隠れもしない水音
細やかにひと粒ひと粒と
葉の上に置かれる鉱の冠


枝から枝へ
 ....
グラス一杯の水がある。
もし喉が渇いているのなら
それを一息に飲み干してしまってもいいだろう
なにしろ外は砂漠みたいに乾いている

けれどもその水は限りなく透明で
よく見ると別の世界が広が ....
もう遅いよ
そう言ったら
あなたは泣いた
みっともないから泣かないで
と思ったけど
実際
言い出したわたしは
とても後味が悪い
別れ話は
途中経過は関係なくて
話を出したほうが
 ....
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=37013


うつくしい言葉を残すのはやめろ

ここだけに反応していろいろ書いたらたくさんの人を敵に回し ....
世界は消えた。
今は、僕と言う個人が個人としてのアイデンティティとやらを活用し生成した【空間】とやらで
僕と言う個人は生きているらしい。
僕と言う空間には僕以外の誰もが不可侵であり、侵入は不可能 ....
むくげさんのおすすめリスト(33)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ふゆの哀しみ- 吉岡ペペ ...自由詩809-11-17
マカロニ- nonya自由詩23*09-5-27
おまえが- 吉岡ペペ ...自由詩509-3-8
ポイントあげます- 北大路京 ...未詩・独白72+*07-5-29
武士のきもち- 佐野権太自由詩34*07-4-5
春の雨- もも う ...自由詩27*07-4-4
回遊、わたしのなかの、- 望月 ゆ ...自由詩58*07-4-4
君に対する僕の心は- 水在らあ ...自由詩56*07-4-3
あぁ- 恋月 ぴ ...自由詩38*07-4-2
ジュークボックスの中で孵化するもの- がらんど ...自由詩107-3-16
皆殺しのための100行- 大覚アキ ...自由詩9*07-3-16
三十二行- はらだま ...自由詩30*07-3-16
囚人- んなこた ...自由詩607-3-16
風に- 日朗歩野携帯写真+ ...1306-12-8
ビオトォプ- 七生自由詩106-8-3
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