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はる、
勉強机と低い本棚の間に架けられた、
一本のクモの糸、
その事が今なんだか妙にうれしい、
それは春が春のなかを渡り歩いたという、
ささやかで、
たしかな軌跡、
ひさしぶりに開け放っ ....
ゆうやけこやけ。また明日。寂しい風が吹いて、また明日。
母さん。どうしてあのときブランコなんかに乗っていた?人目もまったく気にせずに。ブランコゆっくり漕ぎながら。まるで子供のような眼差しで――。あの ....
太陽丼!
丼ぶりのうえに、
ただ目玉焼きをのせただけの、
とてもシンプルな、
たべもの、
熱々の、
透明なうすい膜を二本の箸でつきやぶって、
まるで黄いろい溶岩のように流れでてくる、
 ....
かさかさと地面をすべってゆく、殺伐とした風に、押しだされた、すっかりと茶色くなってしまった落ち葉も、もう動かなくなってしまった蜘蛛の手足も、気まぐれに、かるく爪弾いただけで、いともたやすく砕けてしまう .... 青ぞらの日の、
雑用のつみかさね、
フォークリフトに雑巾をかけ、
ゴミを拾ったり、あるいはホウキで掃いたり、
している、
どこか緩慢な、土ようびのしごと、
けれども思いのほかいそがしい、
 ....
燃えている、燃えている、それはいつだったか、砂利道。石炭を運搬する線路のレールで擦りむいた、街街からころげ落ち、ひとり おいてけぼりにされた。それはみなに追いつこうと自転車を必死に漕いでいた、市(まち ....
松岡宮さんの本田憲嵩さんおすすめリスト(6)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
春の糸- 本田憲嵩自由詩1925-3-21
ゆうやけこやけ- 本田憲嵩自由詩1124-9-23
太陽丼- 本田憲嵩自由詩10*24-4-28
雪虫- 本田憲嵩自由詩923-10-22
土ようび- 本田憲嵩自由詩823-7-2
幣舞の星より- 本田憲嵩自由詩423-4-10

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