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E線の震え鳥肌一人の夜
水たまり鳩の屍骸の燃える音
朝焼けの重い銀色2号線
街路樹に木っ端微塵のメルセデス
これも毒あれもまた毒グミキャンディ
青 ....
#41
青い瞳からは
青い涙が
こぼれるものだと
思っていました
#42
オリジナルという名のコピー
コピーとしてのオリジナル
オリジナルなコピー
....
おっぱいは夜明けの頃がいい
まだ暗い丘を踏みしめていくように
夢と{ルビ現=うつつ}の{ルビ間=あわい}をなぞるように
その危ういしなやかさに頬を預けたい
夜のおっぱいがいいのは言うまでも ....
死にたくなる理由を
全部集めて
バケツに突っ込んだら
そいつをぶら下げて
ブンブン振り回しながら
海まで歩いていこう
凍りつくような真冬の海まで
右手にはバケツ
左手は君の右手と手をつ ....
私小説というものがほぼ死に絶え、小説はエンタテイメントとして書かれ・読まれ・消費されるものになって久しい。それに対して、詩というものは、未だに“私詩”とでも呼ぶべきものが大半を占めているように思える。 ....
すべてのおんなのこは
みんな桃の実のようで
ピンクに染められた指先を
風が撫でてゆくたびに
わけもなく泣きたくなる
土砂降りで
街は
真っ白に
光っていて
おれは
雨の終わる場所を
ずっと
探し続けている
この街にディグミーランドができるという計画を聞いてから五年が経った。思えば気の遠くなるような長い時間だった。
子供の頃からディグミーのアニメが大好きだった。とりわけニッキーマウスはおれの大のお気 ....
で? なにが聞きたいワケ? なんでも聞いて。時間はいっぱいあるから。暇なんだわ、最近。……万置がどういう仕事かって? そこから説明しなきゃダメなの? インタビュアーのくせに、なんにも知らないんだねぇ ....
薬剤師のエクソシズム : ヤクザ医師の絵、糞、{ルビ沈没=しず}む
脅迫めく悪魔祓いの声 : 教派組め苦悪マハライの子へ
暴行容疑で連行されて : 膀胱用ギデレン坑、去れ、手
帰らない朝焼けの部 ....
24
折れた時計の針がキャラメル
23
の中に埋め込まれていてキャ
22
ラメルから生えているような
21
赤と青のワイヤーの両端はハ
20
ローキティの絵が描かれた ....
きみの長い睫毛の先で雨の雫が虹色に輝くのをぼんやりと眺めながら
ぼくが死ぬ最期の瞬間に思い出す映像がこれだったらいいのに
と思う六月
キャンディーは いかがですか
目薬味 泥水味 コモドオオトカゲの唾液味 の3種類
今なら 世界の凶悪犯フィギュアが 付いています
フィギュアは全6種類 原型制作は潰瘍堂
彩色バージョンと クリ ....
聞いたことのない名前の島の
生温かい浅瀬で戯れる半裸の娘たち
その下半身は鱗に覆われていて
しなやかな魚の尾鰭を思わせる
夕日を反射して虹色に輝いている
それを 洗いたての柔らかなタオルで包 ....
手触り
指先に
冷たく
温かく
空気だけが
踊るように
流れ
揺らめく
光の屈折
気配
息遣い
衣擦れの音
視る
よりも
確かな
この
存在の不在
スピードを上げるほど
向かい風は強くなる。
もっと、加速しろ、
アクセルを緩めるな。
笛咥えてピー
真夜中にピー
ひとりでピー
思い出すよ
我が幼き日の思い出
夜に笛吹くとヘビが来るわよ
ってママンが言ってたよ
ところで
昨日
手紙が来たんだ
「落と ....
北極星までの距離は430光年だそうで
ということは 今 あそこで光っているのは
430年前の北極星なわけで
もしかすると とっくの昔に北極星なんて
なくなってるかもしれない
そう考えたら ....
アイツは昔
とにかく馬鹿だったんだ
バナナが大好きで
いつでもどこでも
バナナを齧ってた
食べた後のバナナの皮は
大事に持って帰るんだ
で
そうやって集めたバナナの皮を
クロゼットに ....
大阪駅前のな
でっかいスクランブル交差点
アンタもよく知ってるやろ
あそこのド真ん中で
赤信号のド真ん中で
車がブンブン走っとるド真ん中で
けったいな婆さんが踊っとったんや
ピンクと緑の ....
終わりの時には
しっかりと眼を開けていたい
そこに見えるすべてを
記憶に焼き付けて行きたいから
おとといの午後
娘と二人で近所のスーパーに行って
お菓子売り場でかれこれ30分近く
ハ ....
コップ一杯の冷たい水
そんなささやかな願いさえ
叶わないまま
死んでいくこどもがいる星
きっと百万年前も今も
あんまり変わってないんだよ
この星は
せめて
冷たい雨が降って
その唇に ....
どこから
吹いてくるのか
わからない
その風を探して
ビルの谷間
急いで走り出す
流れていく街に
流れていく時間を
マーブル
絡み合って
ミックス
混ざり合って
メロウイエロー ....
紫の羽根の鳥を追いかけていたら
知らない町まできてしまいました
帰り道もわからないし
人の言葉もなにやら違うようです
初めは戸惑いましたが
そのうちに言葉も覚え
友達も何人かできて
家を ....
ゼリーのように透明な若い緑と
突き抜けるスカイブルーの
鮮やかなコントラストが
ぼくを憂鬱な気分にさせる
五月
無残に折られた桜の枝にも
健気なまでに生々しい緑が芽吹き
それを食 ....
今朝ひとり海に行って
砂浜でナイフを拾い
海賊になる運命を知った
ああ
そうだったのだ
これまでの人生はすべて
海賊になるための
複雑な道程だったのだ
風をいっぱいに受けた帆が ....
冬の海が好きだ
できれば真冬の海がいい
雪が降りしきる海は
まるで
この世の果てのようだ
地球が丸いなんて本当だろうか
実はそんなの大嘘で
平坦な地平線はここで終わり
この先は果て ....
生まれたのが
海の近くの
とても小さな町で
だから
海の見えないところにいくのが
怖い
波の音とか
磯のにおいとか
塩気を帯びた風とか
わたしの細胞のひとつひとつが
そうい ....
鮮やかな青紫の羽根を
ゆっくりと羽ばたかせながら
鏡のような水面の上を蝶が飛ぶ
きっとあの軌跡には
永遠という言葉の意味を読み解く
複雑な方程式が隠されているのだろう
蝶が羽ばたくたびに
....
バスキアも
ウォーホルも
リキテンシュタインも
安売りTシャツの
プリントに成り果ててしまったよ
安売りTシャツいいじゃないですか
大いに結構
ダメですか
ダメなんですか
ダメじ ....
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