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夜の舟
櫂はいらない
ゆられているのは
こころのありか
星くずは
あかるく燃えながら
一瞬で消えてしまった
とても遠い闇が
触れるほど近くに落ちてくる
ここは宇宙の湊
願い ....
手をふるときは
まっすぐになってさよならに添えられ
指切りをするときは
その関節はやわらかく曲がる
一番ちいさな指
小指が
だれかの小指と出会うとき
非力な小指ゆえに抱き合うことがで ....
ダイヤモンドの針をそっと置く
行っておいで
想い出は遠くなるばかりで
美化されたがっているのはなぜだろうか
この溝は
なぞられれば現れる道だ
ふたたび
さみしさの琴線に音を咲かせ ....
静けさという音が
降ってきて
{引用=それは
大人に盛られた
眠り薬}
影という影が
今という現実の
いたづらな写し絵になる
いつまでも暮れてゆかない夜があった
小さな公 ....
透明な羽が浮かんでいた
透きとおっているけれど
それは無いということではなくて
小さなシャボン玉は
虹を載せてゆくのりもの
パチンとはじければ
虹はふるさとへ還る
ふいに風
....