きょう
たんぽぽとはるじおんを食べた
すこしだけ耳が伸びて
神様の声をきいた


あしたは
すみれとばらの花を食べる
すこしまた耳が伸びたら
まだ聞いたことのない
あなたの声が聞け ....
「せんせいのては やさしいかたちしてるね」

いきなり言われたので
僕は自分の手をじっと見た
どうみても普通の手だ

「どういうところがやさしいの?」

血管がういて筋張っているし ....
ロングコートのポケットに両手を突っ込み
ヒリヒリした寒気に急かされ散歩する
時々口元に手を当てて息を吐き
ひと肌の温もりを味わう

ふと思う
冬の息が白いのは
報われないまま死んだ誰かの ....
2月になるとチョコレート買いづらいからさ
いまのうちに大量に買い溜めておくんだ

ミルクチョコもビターなやつも欲しくなるかもしれないし
抹茶や苺 クリスピータイプも とりあえず買っておこう
 ....
一円の雪が降った朝
十円のゴミを収集する車が
難しい顔をして通り過ぎる
百二十円のココアを
二千九百円の手袋で包み
三円分のリップクリームを塗った唇に持っていきながら
それを見つめていた
 ....
親指でしか語れなくなった


指先が覚えてしまったのだ
無機質な凹凸に触れるだけで
整然とした文字が手に入ることを


まっさらな紙の緊張や
そこに落ちるイビツな文字
との格闘も捨 ....
雑踏で喫煙をしていると
衛生的な感じの服を着て
酸素マスクを付けた人たちが
群れを成してやって来て
あなたはどうして煙草を吸うのか
と言う
くちごもっていると
健康の為に今すぐにやめ ....
妹が嫁に行くのですよ

あれは妹が3歳ぐらいのことだったか
サンタクロースがやってきたとき
母にしがみついて 泣きじゃくってた あの娘が 嫁に行くのですよ

「幸せにしてもらえよ」と言 ....
831 手に手を取って 夏と逃げ しあわせ村の村長さんは
昨日のことをすぐに忘れる

村の人口は減少してるのに
新しい学校をつくり
新しい文化会館をつくり

そんなこともすぐに忘れて
今は道路をつくることに夢中だ

 ....
かあさんに洗ってもらった
シャボンと 日なたのにおいの
お布団に ねそべりながら
本を読み 思うままに
涙するわたしに
ぜいたくものだよと 
真夜中の春の嵐が
ごうごうと 鳴いている
 ....
  {引用=今も変わらずに花の名である人へ}


  きっと気紛れに入れたのでしょう
  桜の花びらが
  はらりと、
  不意に零れ落ちたので
  もうどうしようもなく立ち尽くしてしま ....
許したと思っていたことを
許せてなかった
忘れてしまったと思っていたのに
忘れられなかった


台所で
風呂で

ふっとひとりになる
重ねてゆく日々の小さな落とし穴のような ....
深夜シフトのコンビニ店員は
今日も、自動ドアの向こうにいる

23時から8時まで
これ以上にないほどダサい
緑とオレンジのうわっぱりを着て
レジを打ったり、品出しをしたりする
とても、と ....
なぜ
そんなに強く見せようとするの?
なぜ
そんなに大きい事を言うの?
なぜ
そんなに人を嫌うの?
なぜ
そんなにキレるの?
なぜ
そんなにお節介なの?
なぜ
そんなに一人を嫌う ....
ぼくのかけら

ひら
 ひら

舞い降りて

誰かの人肌で
溶ける

人知れぬ
森の奥深く

舞い降りて

静かに
眠れ
そうですアナタの言うとおり

潔癖症ですゴメンナサイ
触らないで下さい汚いです
触れられないですどうしても

解っていますゴメンナサイ
世界はキラキラしています
とても綺麗で大好きです ....
あなたがいつまでもふてくされてるから
みっちゃんつみきをこわしちゃったよ

ムッキーってなっていっぱいおやつたべたら
おなかさんまでこわしちゃったよ

センタクしたお気に入りのお洋服かわか ....
私はせっかちで
寄り道とか
大嫌いだけど

だけど
君となら
遠回りしてもいいよ
少しだけ
月のゆれる帰り道
 ぼくのランクはどのくらい?
そんな事を聞かないでください

 前の人なんて覚えてないの
ずるいけれどそう答えるしかありません
体を重ねるたびに深まるこの気持ちを
あなたにどうして伝えまし ....
あなたの気持ちは
ぼくには
永久に分からない

ぼくの気持ちも
だれにも
永久に分からない

あなたのイタミは
あなただけのもの

ぼくがどんなに
理解しようとして
自分を傷 ....
帰宅途中、車の中から
ぷよぷよ太った老犬が
ぶくぶく太った青年を
散歩させているのを見た。

老犬は青年を気遣うように
時々立ち止まり
引くひもをゆるめ
よたよたと歩く青年を
振り返 ....
朝目覚めると 「しなーん」と朝立ちがなかった
いつもの事だけど 「しなーん」としょぼくれていたから
今日は「しなーんな一日」にしようと決めた

娘さんとチャッピさんとクーさんは早起きで「パパお ....
もっといい人に
なりたい

もっと優しく
なりたい

もっと
愛されたい

君と逢ったら
そんなぼくの心を
いやしいと思ってしまった
メロンは敵だ
メロンは食べ手を選ぶ
メロンのくせに
メロンのおいしさはメロンが決めている
早すぎるとただの瓜
遅れるとだらしなく崩壊
絶妙のタイミング
決めるのはいつもメロン

難関 ....
駅の夜景を一人じっとみていた

君のことを想うと滲む


なぜ僕に嘘を言った

なぜ僕に好きだなんて言った


僕の心が君でいっぱいになったころ

なぜ行ってしまった


 ....
雨の日は
一日中寝て過ごしたい

灯りをつけようか迷う室内は
まるで処刑前の牢獄のよう

隔離された空間に
さあさあと
涙の落ちる音だけが聞こえる

少しずつ
歪んでいく景色
 ....
枯枝に結ばれた
「吉」のおみくじ
約束のリボン

春になれば
再び木の芽吹くように
願いも叶う
そんな約束のリボン

だから
北風の中でも大丈夫
川原を歩く
黒くてつややかな石を探す
びんぼうぐさ片手に、これは黒曜石だと騒ぎながら。
そんなはずはないのに
そんなはずはない、と
一番わかっている連中が、騒ぐ
これは黒曜石だと。
つや ....
地下鉄のホームに立って
銀色に光るレールを
じっと眺めていた
薄暗い水銀灯の光を反射して
日本刀のように
静かな輝きを放つレールを
瞬きもせず眺めていた
このレールがどんな金属でできてい ....
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