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白樺の通り
駆け抜ける気持ち
淡色
肩に 髪に 降りそそぎ 吐息
風とともに
少しだけ
夢見るように
呼吸してみる
赦されているかどうか
確かめるために
わたしたちはすべて
結ばれていない
それはわかっている
結ばれることはない
それも
わかっている
....
それは一晩中泣き喚いた後の
空の真白
真白で無関心な、朝、まぶしくて
腫れ上がった目蓋と、熱い頬と
厭味たらしい空の
詩を忘れた
詩を忘れた
詩を忘れた
後は空白
空の
死ぬときはひとりでいたい
本当にひとりで
見守るものもなく
見捨てるものもなく
星が
星の瞬きが
気づかれないうちに黒く
黒く輝くように
かなしいとか
なみだとか
そんなも ....
遺さずに
消えるものはない
指先で
痕をなぞると
血の滲む感触
知っている
拒んでいる
肌の震えは
接する場所を
浮き彫りにして
揺れる
境界
けれども
破れることなく
....
エメラルドグリーンの
カーテン越しに
月におやすみ
泣いていた瞳は
滲んだ月ヘ飛ぶ
アイボリーの日記を閉じて
埋葬される文字たち
お別れの祈り
余白から文字を
包み込む
宝 ....
いつのまにか
あなたがいなくなることが
いつのまにか
怖くなっていて
それは
幾日もの
あなたと私の
笑顔の証
とても不思議なことに
朝はいつも訪れる
目が覚めると
朝は ....
自分がさらけ出されるものであって、
自分をさらけ出すものではない。
夜になると
魚は目を閉じて
消えていく泡の行く末を思う
消えていく
自らの姿に思いを馳せ
静かに
目を閉じている
夜になると
魚は目を閉じて
自らの見ることのなかった風景を見 ....
言葉で武装してはならない
言葉を武器にしてはならない
争いは銃からではなく
言葉から始まることを知らなくてはならない
言葉で武装してはならない
言葉を武器にしてはならない
言葉の扱いが ....
母に
「おまえよりおとうとのほうがかわいい」と
言われた
ようやく10年後
家を出れた
わからなかった
母も人だということが
家族という塊を抜けたいま
いたいけれど わかる ....
雲が波なら
僕たちは深海魚だ
深く、深く、
差し伸べられた手も届かない場所で
温もりも知らずに
窒息している
月明かりは
マリンスノーに似ている
それはただの幻想で
本質は
....
銀河の片隅で
宇宙は小さな膨張から始った
化学は破裂することなく
世界を束ねては爆発させて
ひとつの塵を生み還す
綺麗な流星を眺む人も
擦り切れながら火花を散らす隕石の光子
美しい変 ....
朝、いい天気のようだったので
写真を撮ろうとカーテンを開けると
空にはたくさんマヨネーズが浮いていた
空中にマヨネーズが浮いているので
空の写真が撮れやしない
ここのところお天気 ....
死んで食べられたい
僕が尊敬していた友達みんなに
おいしく摂取していただきたい
僕はの肉はパン
僕の言葉はワイン
みんなの口に合うことを望みます
僕の心臓が猪野君の胸で脈打つ
僕 ....