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風が冷たくなりました
空は遠くへ行きました
星も澄んで輝きます
小さなぬくもりだけは
君のそばに
コンビニで買ってきたポテトチップスをテーブルに撒き散らして
両足で踏み散らすのが僕の恋人。
それを食べるのが彼女の恋人の僕。
僕は犬だから、彼女はショーペンハウエル。
....
紺色のグラデーション
心に広がった波紋
だんだん
だんだん
のみこまれていく
本当は存在しないもの
駄菓子の当たり
国境線
赤道
風
本当は存在するもの
自販機の当たり(たまに当たるんだぜ)
戦争
孤独
花
ほんとうはさみしいんだ
ほんとうはね
つづら坂のてっぺんが赤く燃えて
曲がり角のそれぞれに暗がりが生まれる
それがくねくねと蛇のように眼下の町へ
影法師が一組
手前の角の煙草屋の暗がりからあらわれて
穏やかな夕日にそっと目を伏せ ....
夜が終わる音を
聴いてみたくて
ふとんから顔だけ出して
ひっぱった毛布の端で
口元の辺りが隠れている
暗い水槽の中で
向きを変える熱帯魚の尾ひれは
水を斜めに ....
夢が壊れたなら
僕は寝るんだ
朝になれば
ぼんやりとしか
思い出せないから
あなたの名前を何度も呼んでいるうちに
気づいてしまいました
あなたと僕が結婚したら
同じイニシャルになるのだと
コーラの泡
思いのほか痛くて
もう一口
軽音楽
骨の折れる音は案外
ポップスじみてたよ
レールに雪がつもっている
雪がレールにつもっている
てくてくの人には
万年いつも歩いている
ゆっくりと
足元を確かめるようにして
ゆっくりと
てくてくの人には
車の格好良さも
電車の力強さも
飛行機の優雅さも
持ち合わせては
い ....
1
通りかかったカマキリに
僕以外の卵は食べられた
奇跡的なこの誕生を
誰が祝ってくれただろう
2
ある日道路を這っていたら
目の前で仲間が鳥に食べられた
姿か ....
グラスの底の穴からミルクがこぼれている
おさえた手からミルクがこぼれている
立ってる床の穴からミルクがこぼれている
ミルクがこぼれている
それ以上は何と言った ....
寒空へ向かうシャボン玉の割れたさきで
季節が変わる
ふくらんだ嘘を削ぎ落とすようにきみは
僕をたった一つにする
やさしい指先に抗いましょう
午後の上機嫌なチーズスフレ ....
車に轢かれつづけた傘が
側溝の泥のなかで鳥になり
やせた鉄の羽をひらくとき
午後の空はもう一度泣き
街をゆく人々の手を濡らす
部屋からの風景は
丁度こんな感じだ
そう、丁度こんな感じだ
この辺で頭出してるのが
ほのぼのレイクのネオン
隣の ....
あなたの理想にむかって
私は
息を吸うみたいに
わずかでも
少しずつ
少しずつでも
進んでゆきたく
思います
くるくるくるくる
と
魂が回転しています
中心でねずみが
ころころころころ
と
一生懸命転がしているので
くるくるくるくる
と
魂は回転しています
ねずみは
報われな ....
カスタネットの鳴るほうへ
落ち葉が泳いでいった
開かれた世界
忘れてた呼吸のリズムを思い出すような
夜が白々と明けると通勤が俺を捲くし立て俺は走り
俺は走るが走っているのは通勤快速だ
くそっ!通勤だ
くそっ!快速だ
身動き取れないそれでも走ろうとする俺の背中にボインちゃんのボインが
ポ ....
今朝
ヘアーとニックがケンカした
今日
僕の髪がボサボサなのは
そのせいです
覚えたての九九を妻が口ずさむ
大切なものは奪われても
忘れなければいいのよと妻が歌う
夕暮れ前に一瞬空が明るくなり
テーブルのりんごやみかんやバナナが色を手に入れた
頬杖つきながら
文 ....
空調の音色が無色透明な夜
耳に血液を集めるイメージ、要するに耳を澄ますと
付近に野良猫が潜んでいるヒントを掴める
1匹じゃなく2匹か3匹
去年の冬に見た彼らか、もしくは彼女らか
野良 ....
娘は将来アイス屋になりたいと言う
好物のアイスを好きなだけ食べられるから
ではなくて
沢山の人を幸せにしたいからだそうだ
いっしょにお風呂に入ると必ずその話題になって
バニラ ....
アメリカ人らしき
外国人トリオと出くわした
パンク・バンドのライヴでの事だった
そのメンツの中でトリオは明らかにダサかった
何でアメリカ人かと思ったかと言うと
ショウをするバンドがアメリ ....
平らな地面で
あなたのほうに転がって行ったら
笑われてしまう
砂糖がけのおいしそうな空は
君がくれたビスッケトより甘い
前向きに生きるということ
それは面白く生きるということ
後ろ向きに生きるということ
それは面倒に生きるということ
牛の背中に乗って
のんびりと知らないところを
あてどなく行く
色んな人に出会って
色んな景色を見て
のどが乾いたら牛の乳を飲む
でも、結局
目に映るのは
やっぱり
おんなじで ....
僕は生まれついての詩人じゃない
僕は詩人になりたいだけだ
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